地上と
宇宙空間をケーブルで
結んで
行き来できるようにする
夢の
技術「
宇宙エレベーター」の
実用化に
向けた
国際的な
協力を
進めようと、
東南アジアで
初めてとなるデモンストレーションが
タイで
行われ、
日本の
大学生のチームがロボットを
披露しました。
宇宙エレベーターは、
高度3万6000キロ
付近の
静止軌道の
衛星などからケーブルを
伸ばし、
地上と
宇宙との
間をゴンドラで
行き来するもので、
本格的な
宇宙開発に
欠かせない
技術とされています。
19日、タイの首都バンコクでは、東南アジアで初めてとなる宇宙エレベーターのデモンストレーションが、高さ100メートル余りのビルを使って行われ、神奈川大学の学生らが制作したロボットがビルの屋上から垂らしたケーブルをするすると上り下りしました。
見学に集まったタイの産業界や大学の関係者を前に、日本の宇宙エレベーター協会の大野修一会長は「宇宙エレベーターは今世紀の半ばには実現が可能で、タイと日本の産業界が一緒になって開発すれば、世界をリードできる。一緒にプロジェクトに参加し、世界を変えていきましょう」と協力を呼びかけました。
宇宙エレベーターは、理論上赤道近くに設置するほうがよいとされ、東南アジア諸国は地理的に適しているうえに、自動車産業など関連する技術の基盤もあることから、日本側はタイなどが実用化に向けた有望な協力相手になると期待しています。