遺伝の
研究者などで
作る
日本遺伝学会は、
遺伝子の
特徴を
示す「
優性」や「
劣性」という
用語について、
一方が
劣っているかのような
誤解や
偏見につながりかねないとして
使用しない
方針を
決め、
今後、
教科書の
変更を
国に
求めることになりました。
遺伝学には、ある
遺伝子が
関係している
特性について、
実際の
現れやすさを
示す
用語として「
優性」と「
劣性」という
表現が
使われています。
日本遺伝学会はこの用語について、一方が劣っているかのような誤解や偏見につながりかねないとして、今後は使用しない方針を決めました。今後は「優性」は「顕性」に、「劣性」は「潜性」という用語を使うということです。
このほか、遺伝子に何らかの変化が起きる「突然変異」という用語は「突然」を除いて「変異」とするなど、100ほどの用語について表現の変更を提案しています。
学会では今後、教科書の変更を求め、文部科学省に要望書を提出することにしています。
日本遺伝学会の会長で、東京大学の小林武彦教授は「遺伝子に関係する用語がより身近になってきた時代だからこそ適切な表現を使ってほしい」と話しています。