日本新聞: 「年収の壁」企業支援策政府 10月中にも導入の方針

「年収ねんしゅうの壁かべ」企業きぎょう支援しえん策さく政府せいふ 10月つき中ちゅうにも導入どうにゅうの方針ほうしん

Aug 10, 2023 07:08 0

Furigana

一定いっていの年収ねんしゅうを超こえると配偶はいぐう者しゃなどの扶養ふようを外はずれて社会しゃかい保険ほけん料りょうの負担ふたんが生しょうじ、手取てどりが減へってしまう、いわゆる「年収ねんしゅうの壁かべ」をめぐり、政府せいふは手取てどりが減へらないように取り組とりくむ企業きぎょうへの支援しえん策さくをことしの10月つき中ちゅうにも導入どうにゅうする方針ほうしんで、今後こんご、労使ろうし双方そうほうが参加さんかする審議しんぎ会かいで議論ぎろんすることにしています。

「年収ねんしゅうの壁かべ」は、企業きぎょうの規模きぼによって年収ねんしゅうが106万まん円えんや130万まん円えんを超こえると配偶はいぐう者しゃなどの扶養ふようを外はずれ、社会しゃかい保険ほけん料りょうの負担ふたんが生しょうじるために手取てどりの収入しゅうにゅうが減へるもので、「壁かべ」を超こえないように働はたらく時間じかんを抑おさえる人ひともいるため、人手ひとで不足ふそくの要因よういんとも指摘してきされています。

このため政府せいふは対策たいさくを検討けんとうしていて、ことし10月つきからは最低さいてい賃金ちんぎんが全国ぜんこく平均へいきんで時給じきゅう1000円えんを超こえる見通みとおしとなり、働はたらく時間じかんを抑おさえる人ひとがさらに増ふえる可能かのう性せいがあるとして、10月つき中ちゅうにも新あらたな支援しえん策さくを導入どうにゅうする方針ほうしんを固かためました。

具体ぐたい的てきには「壁かべ」を超こえても手取てどりが減へらない水準すいじゅんまで賃上ちんあげや労働ろうどう時間じかんの延長えんちょうを行おこなう企業きぎょうに対にたいし、従業じゅうぎょう員いん1人にんあたり最大さいだいで50万まん円えんの助成じょせい金きんを雇用こよう保険ほけんから支給しきゅうすることを検討けんとうしています。

政府せいふとしてはこうした対策たいさくにより、「年収ねんしゅうの壁かべ」を意識いしきせずに働はたらける環境かんきょうを整備せいびすることで、パートで働はたらく人ひとたちなどの収入しゅうにゅうの増加ぞうかにつなげたい考かんがえで、今後こんご、労使ろうし双方そうほうが参加さんかする厚生こうせい労働ろうどう省しょうの審議しんぎ会かいで議論ぎろんすることにしています。