オリックス 山本やまもと由ゆかり伸しん 史上しじょう初はつ3年ねん連続れんぞく“4冠かん”パ・リーグぱり-ぐタイトル

一方いっぽう、打者だしゃではソフトバンクの近藤こんどう健介けんすけ選手せんしゅがホームラン、打点だてん、最高さいこう出塁しゅつるい率りつの3つのタイトル獲得かくとくです。

記事きじ後半こうはんでは今こんシーズンも「投とう高だか打だ低てい」の傾向けいこうが顕著けんちょに出でた要因よういんなどについて、お伝おつたえします。

《投手とうしゅ部門ぶもん》

山本やまもと由ゆかり伸しん（オリックス）先発せんぱつ投手とうしゅ 主要しゅようタイトル“4冠かん”

【今季こんき成績せいせき】

▽16勝しょう6敗はい

▽防御ぼうぎょ率りつ:1.21

▽勝率しょうりつ:7割わり2分ふん7厘りん

▽奪だつ三振さんしん:169個こ

▽3年ねん連続れんぞく3回かい目めとなる最多さいた勝しょうと最高さいこう勝率しょうりつ

▽3年ねん連続れんぞく4回かい目めとなる最優秀さいゆうしゅう防御ぼうぎょ率りつ

▽4年ねん連続れんぞく4回かい目めとなる最多さいた奪だつ三振さんしんのタイトルを獲得かくとくしました。

です。

山本やまもと投手とうしゅは「続つづけて活躍かつやくするのはすごく難むずかしいことです。それができて、3年ねん連続れんぞくで獲得かくとくできたことに自分じぶんの成長せいちょうを感かんじています。数字すうじについてはまったく意識いしきすることなく、目めの前まえの試合しあいに集中しゅうちゅうしてプレーすることができました。それが成績せいせきにつながりました」と心境しんきょうを語かたりました。

今こんシーズン一番いちばん良よい投球とうきゅうができた試合しあいには、2年ねん連続れんぞくノーヒットノーランの快挙かいきょを成し遂なしとげた9月つき9日にちのロッテ戦せんを挙あげ「あの試合しあいはすごくいいボールが多おおかった。運うんよく達成たっせいできたものではありますが、いいところが多おおかったです」と振り返ふりかえりました。最後さいごに2年ねん連続れんぞくの日本一にっぽんいちを目指めざして臨のぞむクライマックスシリーズファイナルステージと、日本にっぽんシリーズに向むけては「とにかく勝かって、日本一にっぽんいちになれるように頑張がんばりたいです」と力強ちからづよく語かたっていました。

【最多さいたセーブ】

楽天らくてんの10年ねん目め、松井まつい裕樹ゆうき投手とうしゅが39セーブをあげて2年ねん連続れんぞく3回かい目めのタイトル獲得かくとくしました。

【最優秀さいゆうしゅう中継なかつぎ】

ロッテに今こんシーズン加入かにゅうしたペルドモ投手とうしゅが42ホールドポイントで初はつの獲得かくとくです。

《打撃だげき部門ぶもん》

【首位しゅい打者だしゃ】

オリックスの5年ねん目め、頓宮とんぐう裕ひろし真ま選手せんしゅで、打率だりつ3割わり7厘りんで初はじめてのタイトル獲得かくとくとなりました。

頓宮とんぐう選手せんしゅは、球団きゅうだんを通をつうじて「自分じぶんにとっては、一番いちばん縁えんがないタイトルだと思おもっていましたし、素直すなおにうれしく思おもいます。リーグ3連覇れんぱに少すこしは貢献こうけんできたかなと思おもいますが、シーズン終盤しゅうばんはケガで出場しゅつじょうできませんでしたので、そこに関にかんしては悔くいが残のこっています。1日にちでも早はやくケガを治なおして、もう一度もういちど、クライマックスシリーズと日本にっぽんシリーズでチームに貢献こうけんできるように頑張がんばりたいと思おもいます」というコメントを出だしました。

【ホームラン王おう】

3人にんがそれぞれ26本ほんを打うって同時どうじ受賞じゅしょうとなりました。

▽今こんシーズンからソフトバンクに加入かにゅうした12年ねん目めの近藤こんどう健介けんすけ選手せんしゅ

▽今こんシーズンからロッテに加入かにゅうしたポランコ選手せんしゅ

▽楽天らくてんの15年ねん目め、浅村あさむら栄さかえ斗と選手せんしゅ

近藤こんどう選手せんしゅとポランコ選手せんしゅは初はじめて、浅村あさむら選手せんしゅは3年ねんぶり2回かい目めの獲得かくとくとなりました。

近藤こんどう（ソフトバンク） ホームラン・打点だてん・最高さいこう出塁しゅつるい率りつも

【打点だてん王おう】

ソフトバンクの近藤こんどう選手せんしゅが87打点だてんで初はじめての打点だてん王おうを獲得かくとくです。

近藤こんどう選手せんしゅはに輝かがやき、打率だりつもリーグトップの頓宮とんぐう選手せんしゅに4厘りん差さの2位いと、三冠王さんかんおうに迫せまる活躍かつやくぶりでした。

【最高さいこう出塁しゅつるい率りつ】

近藤こんどう選手せんしゅは4割わり3分ふん1厘りんで3年ねんぶり3回かい目めとなるタイトル獲得かくとくです。

【最多さいた安打あんだ】

163本ほんのヒットを打うったソフトバンクの13年ねん目め、柳田やなぎだ悠ゆう岐選手せんしゅが3年ねんぶり2回かい目めの獲得かくとくです。

【盗塁とうるい王おう】

36個この盗塁とうるいをマークした2人にんが同時どうじの受賞じゅしょうです。

▽ソフトバンクの6年ねん目め、周東しゅうとう佑たすく京きょう選手せんしゅ。

▽楽天らくてんの4年ねん目め、小しょう深田ふかた大だい翔しょう選手せんしゅ。

周東しゅうとう選手せんしゅは3年ねんぶり2回かい目め、小しょう深田ふかた選手せんしゅは初はじめての獲得かくとくとなりました。

【プロ野球やきゅう 今季こんきも「投とう高だか打だ低てい」】

今こんシーズンのプロ野球やきゅうは、打者だしゃ成績せいせきでは3割わりバッターがセ・リーグせり-ぐで3人にん、パ・リーグぱり-ぐでは2人にんにとどまった一方いっぽう、投手とうしゅ成績せいせきがセ・リーグせり-ぐでは上位じょうい10人にん、パ・リーグぱり-ぐが上位じょうい7人にんで防御ぼうぎょ率りつが2点てん台だい以下いかとの傾向けいこうが去年きょねんに引き続ひきつづき顕著けんちょに出でました。

◆3割わり打者だしゃがセ3人にん・パ2人にんのみ

今こんシーズンは打者だしゃ成績せいせきでは、3割わりバッターが

▽セ・リーグせり-ぐではDeNAの宮崎みやざき敏郎としお選手せんしゅの3割わり2分ふん6厘りんを筆頭ひっとうに3人にん

▽パ・リーグぱり-ぐではオリックスの頓宮とんぐう裕ひろし真ま選手せんしゅの3割わり7厘りんと、ソフトバンクの近藤こんどう健介けんすけ選手せんしゅの3割わり3厘りんの2人にんのみ。

去年きょねんの▽セ・リーグせり-ぐ4人にん、▽パ・リーグぱり-ぐ2人にんから、さらに少すくなくなりました。

また10年ねん前まえと比くらべ

下さがっています。

◆パのホームラン王おうは1990年ねん以降いこう 最少さいしょう本数ほんすうで

このほか、パ・リーグぱり-ぐではホームラン王おうが近藤こんどう選手せんしゅ、浅村あさむら選手せんしゅ、ポランコ選手せんしゅの26本ほんでした。

平成へいせいに入はいった1990年ねん以降いこう、ホームラン20本ほん台だいでのタイトルは

▽1995年ねんの当時とうじダイエーの小久保こくぼ裕紀ゆうきさんの28本ほん

▽2012年ねんの西武せいぶ・中村なかむら剛つよし也選手せんしゅの27本ほんを下回したまわって、となりました。

◇「最優秀さいゆうしゅう防御ぼうぎょ率りつ」は6年ねんぶりに両りょうリーグ1点てん台だい

投手とうしゅの成績せいせきで見みても

▽パ・リーグぱり-ぐでオリックスの山本やまもと由ゆかり伸しん投手とうしゅが防御ぼうぎょ率りつ1.21

▽セ・リーグせり-ぐは阪神はんしんの村上むらかみ頌樹じゅ投手とうしゅが防御ぼうぎょ率りつ1.75と、2017年ねん以来いらい、のタイトルを獲得かくとくしました。

セ・リーグせり-ぐでは上位じょうい10人にん、パ・リーグぱり-ぐでは上位じょうい7人にんが防御ぼうぎょ率りつ2点てん台だい以下いかで、去年きょねんの▽セ・リーグせり-ぐ7人にん▽パ・リーグぱり-ぐ5人にんから、さらに増ふえました。

◇「投とう高だか打だ低てい」の要因よういん “分析ぶんせき機器きき・ITツールの進化しんか”

この「投とう高だか打だ低てい」の要因よういんの1つに挙あげられるのが、2014年ねんからプロ野球やきゅうで導入どうにゅうが進すすみ、主おもに投手とうしゅが活用かつようしている「トラックマン」などのです。

ITツールの中なかでよくあげられる「トラックマン」は軍事ぐんじ技術ぎじゅつを応用おうようして作つくられたもので、投手とうしゅは投球とうきゅうやボールの回転かいてん数すう、球たまの軌道きどうのほか、投なげるときの手首てくびの角度かくどなどもデータとして見みることができるようになりました。

こうしたデータを元もとに、効率こうりつよく力ちからを出だすために、どのように体からだを動うごかせばいいかというバイオメカニクスの視点してんで投球とうきゅうフォームを改善かいぜんできたり、フォームを作つくるためのトレーニングなどをすることで、技術ぎじゅつや能力のうりょくが上あがってきています。

こうしたITツールの活用かつようで投手とうしゅのレベルは年々ねんねん上あがってきていて、このうち、セ・リーグせり-ぐの最多さいた奪だつ三振さんしんのタイトルを獲得かくとくしたDeNAの今こん永ひさし昇のぼり太ふとし投手とうしゅは、入団にゅうだん2年ねん目めの平均へいきん球速きゅうそくが141キロだったのに対にたいし、今こんシーズンは148キロと7年間ねんかんで7キロの球速きゅうそくアップを実現じつげんするなどしています。

一方いっぽう、バッターはピッチャーの投なげるボールを待まつ「受け身うけみ」の立場たちばということもあり、球たま種しゅや配はい球だまの分析ぶんせきなど以前いぜんより進すすんでいるものの全体ぜんたい的てきにピッチャーの技術ぎじゅつの向上こうじょうに追おいつけていないのが現状げんじょうとなっていて、これが投とう高だか打だ低ひくの要因よういんの1つとなっています。