2030年ねん冬季とうき五輪ごりん招致しょうち断念だんねん “2034年ねん以降いこうの可能かのう性せい探さぐる”札幌さっぽろ・JOC

【随時ずいじ更新こうしんします】

JOCの山下やました会長かいちょう “私わたしから秋元あきもと市長しちょうに変更へんこうを依頼いらい”

JOCの山下やました会長かいちょうは、「現げん段階だんかいにおいても住民じゅうみんの皆様みなさまの開催かいさいへの理解りかいを十分じゅうぶんに得えているとは言いいがたく、拙速せっそくに招致しょうち活動かつどうを進すすめていくことは、オリンピック・パラリンピックあるいはスポーツが持もつ価値かちそのものに回復かいふくしがたい傷きずを負おわせてしまう可能かのう性せいがあると考かんがえ、私わたしから秋元あきもと市長しちょうに、2034年ねん以降いこうの冬季とうき大会たいかい招致しょうちへの変更へんこうを依頼いらいした」と述のべました。

札幌さっぽろ市しの秋元あきもと市長しちょう “不祥事ふしょうじに大おおきな不信ふしん感かん”

札幌さっぽろ市しの秋元あきもと克広かつひろ市長しちょうは、会見かいけんの冒頭ぼうとうで「2030年ねん大会たいかい招致しょうちについては昨今さっこんの状況じょうきょうを踏ふまえて山下やました会長かいちょうから今後こんごの招致しょうち活動かつどうに関にかんするご提案ていあんをいただき、両者りょうしゃで協議きょうぎした結果けっか、今後こんごは2034年ねん以降いこうの冬季とうき大会たいかい開催かいさいの可能かのう性せいを探さぐることとして、IOCとの断続だんぞく的てきな対話たいわを引き続ひきつづき行いっていくことで合意ごういした」と述のべました。

秋元あきもと市長しちょうは、住民じゅうみんの理解りかいを得えられなかった理由りゆうについて、「さまざまな要因よういんがあると思おもうが、やはりおととし夏なつの東京とうきょう大会たいかいでのさまざまな事案じあん、とりわけ去年きょねんの後半こうはんに発覚はっかくした刑事けいじ事件じけんに至いたる不祥事ふしょうじに対にたいして非常ひじょうに大おおきな不信ふしん感かんや不安ふあんがあったと思おもう。また、東京とうきょう大会たいかいでは経費けいひが増大ぞうだいし、経費けいひの問題もんだい、市民しみんの負担ふたんについても理解りかいがなかなか得えられなかった」と述のべました。

山下やました会長かいちょう “2034年ねん招致しょうち 簡単かんたんではないと認識にんしき”

山下やました会長かいちょうは市民しみんへの理解りかいが得えられなかったことについて、「おととし夏なつの東京とうきょう大会たいかいの一連いちれんの事案じあんによるオリンピックに対にたいする国民こくみんや市民しみんへの不信ふしん感かんが大おおきかったと思おもう。この費用ひようで収おさまるのかという大会たいかい経費けいひへの不安ふあんや明確めいかくな大会たいかい開催かいさいの意義いぎが見みえないということもあったと思おもう」と述のべました。

その上うえで「今いまはオリンピックは夏なつも冬ふゆも大会たいかい開催かいさいに向むけた招致しょうち活動かつどうも変かわってきている。大会たいかいの成功せいこうは大会たいかいを通をとおしてその都市としのまちづくりがどう進すすんでいくのかが極きわめて重要じゅうようだということはIOCからも繰り返くりかえし発言はつげんされている。東京とうきょう大会たいかいではコロナ禍かで制限せいげんはあったが、パラリンピックや障害しょうがい者しゃへの理解りかいが大おおきく変かわったと思おもう。オリンピック・パラリンピックは社会しゃかいを大おおきく変かえる力ちから、その可能かのう性せいを秘ひめていると信しんじている」と述のべました。

山下やました会長かいちょうは、2034年ねんの招致しょうち実現じつげんの可能かのう性せいについて、「われわれも2034年ねんについてアメリカのソルトレークシティーがかなり優位ゆういに進すすめているとは認識にんしきしている。そうした中なかで今回こんかい2034年ねん以降いこうにしていく中なかで、もう一度もういちどしっかり計画けいかくを見直みなおしながらより国民こくみんの皆みなさんに魅力みりょく的てきなかたちでの大会たいかいの開催かいさいに向むけて概要がいよう案あんを提示ていじしていく。失うしなった信頼しんらいを一ひとつひとつ地道じみちに努力どりょくしながらJOCも含ふくめてスポーツ界かい全体ぜんたいで信頼しんらい回復かいふくにつなげていくことが大事だいじだ。したがって2034年ねんの招致しょうちは簡単かんたんではないと十分じゅうぶん認識にんしきしている」と述のべました。

秋元あきもと市長しちょう “支持しじ広ひろがっていない”

秋元あきもと市長しちょうは、市民しみんへの大会たいかい招致しょうちの理解りかいが進すすんでいないと判断はんだんした理由りゆうを問とわれ、「去年きょねん、アンケートを取とって賛成さんせいが52％だった。その後そのご、東京とうきょう大会たいかいのさまざまな事案じあんが出でて、アンケートで数字すうじを示しめしたわけではないが、賛否さんぴ両論りょうろんがきっ抗きっこうしている状況じょうきょうで、招致しょうち活動かつどうを進すすめる、大会たいかいを実現じつげんしていくためには、多おおくの市民しみん・道民どうみんの支持しじを広ひろげるという観点かんてんから広ひろがっていないという認識にんしきを持もった」と述のべました。

山下やました会長かいちょう “IOC 地元じもとの支持しじ率りつ 厳きびしく見みている”

山下やました会長かいちょうは、仮かりにIOCの議論ぎろんで2030年ねん大会たいかいが札幌さっぽろ市し以外いがいで一いち本ほん化かされる動うごきがでれば落選らくせん都市としとなってしまうことがこのタイミングの判断はんだんに影響えいきょうしたかと問とわれると、「それもある。IOCは地元じもとの開催かいさいへの支持しじ率りつを厳きびしく見みている。招致しょうち活動かつどうへの理解りかいが十分じゅうぶんでないなかで、進すすめていくことはできないと判断はんだんした」と述のべました。

秋元あきもと市長しちょう “どうすれば理解りかい広ひろがるか考かんがえていく”

秋元あきもと市長しちょうは、オリンピックムーブメントそのものに対にたいして市民しみんから疑念ぎねんが持もたれているのではないかという質問しつもんに対にたいし、「オリンピックムーブメントに関にかんする懸念けねんとしては、招致しょうちを目指めざす札幌さっぽろ市しはもちろんだが、JOCとも『どうしていけば理解りかいが広ひろがるか』についてこれからも考かんがえていきたい。2030年ねんの招致しょうちスケジュールで市民しみんの理解りかいを得えるにはやはり時間じかんがない。今後こんご、2034年ねん、あるいはそれ以降いこうについては国際こくさい情勢じょうせいも踏ふまえて可能かのう性せいを精査せいさしていく」と述のべました。

秋元あきもと市長しちょう “住民じゅうみん投票とうひょうも一ひとつの手段しゅだん”

秋元あきもと市長しちょうは、国内こくないの大だい規模きぼな大会たいかいやイベントに関にかんするリスクについて「住民じゅうみん投票とうひょうも含ふくめて市民しみんの意向いこう確認かくにんをして次つぎのステップにいくときには確認かくにんをするとこれまでも申し上もうしあげている。住民じゅうみん投票とうひょうは1つの大おおきな手段しゅだんとして考かんがえ、いろいろなリスクが出でてきていることを含ふくめて改あらためて精査せいさする必要ひつようがある。このままの状況じょうきょうを引き続ひきつづき行おこなうのではなく、立ち止たちどまった状態じょうたいで市民しみんと議論ぎろんさせていただきたい」と述のべました。