イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナのガザ地区に必要な物資を届けるための人道回廊の設置についても意見を交わすものとみられます。
アメリカのブリンケン国務長官はイスラエルとイスラム組織ハマスの攻撃の応酬が続く中、日本時間の12日午後4時半前、イスラエルの最大の商業都市テルアビブにある空港に到着しました。
出発前、首都ワシントン近郊の空港で記者団の取材に応じたブリンケン長官は、イスラエルでネタニヤフ首相と会談すると明らかにしました。
会談では、ハマスが実効支配し、イスラエル側が封鎖しているガザ地区に必要な物資を届けたり、市民を避難させたりするための人道回廊の設置についても意見を交わすものとみられます。
この人道回廊の設置について、ブリンケン長官は、イスラエルとその隣国のエジプトの両国と協議中だとしたうえで「われわれはできるかぎり、市民に危害が加えられないようにしたいし、イスラエルも同じ考えだということはわかっている」と述べました。
また、PLO=パレスチナ解放機構の幹部は、旧ツイッターの「X」で、ブリンケン長官が13日にパレスチナ暫定自治政府のアッバス議長とも会談すると明らかにしました。
一方、ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は記者会見で「ハマスが行ったことについて、市民が責められるべきではない。安全な避難路を確保するとともにパレスチナの人々に支援を届けることが重要だ」と述べました。
イスラエルは地上部隊による侵攻も辞さない構えを示しており、これ以上、市民の犠牲が拡大するのを食い止めることができるかが焦点です。