Japanese News: サイバー攻撃中国共産党員の男ら警視庁事情聴取もその後出国

サイバー攻撃こうげき中国ちゅうごく共産きょうさん党とう員いんの男おとこら警視庁けいしちょう事情じじょう聴取ちょうしゅもその後そのご出国しゅっこく

Apr 20, 2021 18:04

Furigana

JAXA＝宇宙うちゅう航空こうくう研究けんきゅう開発かいはつ機構きこうなどがサイバー攻撃こうげきを受うけ、中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほう軍ぐんの指示しじを受うけたとみられるハッカー集団しゅうだんの関与かんよが疑うたがわれている問題もんだいで、警視庁けいしちょうが攻撃こうげきに使つかわれたレンタルサーバーを偽名ぎめいで契約けいやくしていたとして中国ちゅうごく共産きょうさん党とう員いんの男おとこら2人にんを任意にんいで事情じじょう聴取ちょうしゅしていたことが分わかりました。2人にんはその後そのご出国しゅっこくしていて、警視庁けいしちょうが引き続ひきつづき行動こうどうなどを調しらべています。

警視庁けいしちょうによりますと、JAXA＝宇宙うちゅう航空こうくう研究けんきゅう開発かいはつ機構きこうが2016年ねんにサイバー攻撃こうげきを受うけその際さいに日本にっぽん国内こくないのレンタルサーバーが使つかわれて日本にっぽんに滞在たいざい歴れきがあるシステムエンジニアで中国ちゅうごく共産きょうさん党とう員いんの30代だいの男おとこが偽名ぎめいで契約けいやくしていたことが分わかりました。

サーバーを使つかうためのIDなどはオンラインサイトを通をつうじて「Tick」とよばれるハッカー集団しゅうだんに渡わたり、中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほう軍ぐんの指示しじでサイバー攻撃こうげきが行おこなわれたとみられ、警視庁けいしちょうは男おとこを私わたし電磁でんじ的てき記録きろく不正ふせい作出さくしゅつ・供用きょうようの疑うたがいで書類しょるい送検そうけんしました。

これまでの捜査そうさでこの男おとこのほかに日本にっぽんにいた中国人ちゅうごくじん元もと留学生りゅうがくせいも偽名ぎめいでサーバーを契約けいやくしていた疑うたがいがもたれていて警視庁けいしちょうが2人にんを任意にんいで事情じじょう聴取ちょうしゅしていたことが捜査そうさ関係かんけい者しゃへの取材しゅざいで分わかりました。

このうち中国ちゅうごく共産きょうさん党とう員いんの男おとこは偽名ぎめいでサーバーを契約けいやくしてIDなどを転売てんばいしたことを認みとめましたが、すぐに立件りっけんすることは難むずかしく2人にんはその後そのご出国しゅっこくしたということです。

元もと留学生りゅうがくせいには中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほう軍ぐんのサイバー攻撃こうげき専門せんもんの部隊ぶたい「61419部隊ぶたい」に所属しょぞくする人物じんぶつが、妻つまを通をつうじて指示しじをしていたとみられ、警視庁けいしちょうが引き続ひきつづき2人にんの行動こうどうなどを調しらべています。

加藤かとう官房かんぼう長官ちょうかん「実態じったい解明かいめいが進すすむことに期待きたい」

加藤かとう官房かんぼう長官ちょうかんは、午後ごごの記者きしゃ会見かいけんで「攻撃こうげきを受うけた企業きぎょうなどに対にたいし、警察けいさつから個別こべつに注意ちゅうい喚起かんきを実施じっししており、現在げんざいのところ情報じょうほう流出りゅうしゅつなどの被害ひがいは確認かくにんされていないと報告ほうこくを受うけている。警視庁けいしちょうで一連いちれんの攻撃こうげきに対にたいする捜査そうさを継続けいぞくして行おこなうと承知しょうちしており、まずは、警察けいさつ当局とうきょくにおける実態じったい解明かいめいが進すすむことを期待きたいしたい」と述のべました。

また「今回こんかいの捜査そうさによって得えられた攻撃こうげき主体しゅたいの意図いと、手法しゅほう、背景はいけいなどについては必要ひつように応おうじ、政府せいふ内ないの関係かんけい機関きかんで情報じょうほう共有きょうゆうを行おこない、今後こんごの対策たいさくに活用かつようしていくことになると考かんがえている」と述のべました。

中国ちゅうごく外務省がいむしょう報道ほうどう官かん「理由りゆうもなく推測すいそくすべきではない」

JAXA＝宇宙うちゅう航空こうくう研究けんきゅう開発かいはつ機構きこうや防衛ぼうえい関連かんれんの企業きぎょうなど日本にっぽんのおよそ200にのぼる研究けんきゅう機関きかんや会社かいしゃが大だい規模きぼなサイバー攻撃こうげきを受うけ、警察けいさつ当局とうきょくの捜査そうさで中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほう軍ぐんの指示しじを受うけたハッカー集団しゅうだんによるものとみられることが分わかったことについて、中国ちゅうごく外務省がいむしょうの汪ひろし文ぶん斌あきら報道ほうどう官かんは、20日にちの定例ていれいの記者きしゃ会見かいけんで、事件じけんについては「把握はあくしていない」と述のべました。

そのうえで「中国ちゅうごくはサイバー空間くうかんは仮想かそう性せいが強つよく、追跡ついせきが困難こんなんだと強調きょうちょうしてきた。サイバー事件じけんを調査ちょうさする際さいには十分じゅうぶんな証拠しょうこに基もとづくべきであり、理由りゆうもなく推測すいそくすべきではない。中国ちゅうごくはいかなる国くにや機関きかんがサイバー攻撃こうげきの問題もんだいを口実こうじつに中国ちゅうごくをけなすことやサイバーセキュリティーの問題もんだいを卑劣ひれつな政治せいじ目的もくてきとして利用りようすることに断固だんことして反対はんたいする」と述のべました。