日本新聞: 新型コロナ専門家会合「大型連休感染抑える必要」

新型しんがたコロナ専門せんもん家か会合かいごう「大型おおがた連休れんきゅう感染かんせん抑おさえる必要ひつよう」

Apr 20, 2021 23:04

Furigana

新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいの第だい4波はで大阪おおさか府ふが緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんを出だすよう国こくに要請ようせいする方針ほうしんを決きめた中なか、対策たいさくについて助言じょげんする厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうが開ひらかれました。

関西かんさいや首都しゅと圏けん、中京ちゅうきょうのほか、多おおくの自治体じちたいで感染かんせん者しゃ数すうの増加ぞうか率りつが高たかい水準すいじゅんが続つづき、特とくに関西かんさいでは重症じゅうしょう者しゃ数すうが急速きゅうそくに増加ぞうかし、すでに医療いりょう体制たいせいが非常ひじょうに厳きびしい状況じょうきょうになっているとして、今月こんげつ末まつからの大型おおがた連休れんきゅうの期間きかんを捉とらえて感染かんせんを抑おさえる必要ひつようがあるとしています。

専門せんもん家か会合かいごうは、現在げんざいの感染かんせん状況じょうきょうについて新規しんき感染かんせん者しゃ数すうの増加ぞうか率りつは高たかい水準すいじゅんが続つづき、先月せんげつ下旬げじゅん以降いこう、重症じゅうしょう者しゃの数かずも急速きゅうそくに増加ぞうかしているとしています。

この中なかで、関西かんさいでは、感染かんせん力りょくの高たかい「N501Y」の変異へんいがあるウイルスへの置き換おきかわりが進すすみ、大阪おおさか府ふや兵庫ひょうご県けんだけでなく周辺しゅうへんの府県ふけんでも感染かんせん者しゃが増加ぞうかしていて、家庭かてい内ないや職場しょくば、部ぶ活動かつどうやサークル活動かつどうなどでの感染かんせんが見みられるとしています。

特とくに大阪おおさか府ふでは40代だい、50代だいの重症じゅうしょう者しゃの割合わりあいが増ふえており、医療いりょう体制たいせいがすでに非常ひじょうに厳きびしい状況じょうきょうになっている中なかで、重症じゅうしょう者しゃ用ようの病床びょうしょうや医療いりょう従事じゅうじ者しゃの確保かくほが最さい優先ゆうせんで求もとめられるとしています。

一方いっぽう、首都しゅと圏けんでは東京とうきょう都とで変異へんいウイルスの割合わりあいがおよそ3割わりと増ふえている中なかで、繁華はんか街がいでの夜間やかんの人出ひとでの減少げんしょう傾向けいこうは限定げんてい的てきで、「まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そち」の効果こうかはまだ明あきらかではなく、関西かんさいのような急速きゅうそくな感染かんせん拡大かくだいが起おきる可能かのう性せいがあり、ほかの地域ちいきへの影響えいきょうも大おおきいため人ひとの接触せっしょくと移動いどうを減へらす対策たいさくの強化きょうかが必要ひつようだとしています。

首都しゅと圏けんの医療いりょう体制たいせいについても、東京とうきょう都とで施設しせつでの療養りょうよう先さきや入院にゅういん先さきが決きまらず、調整ちょうせい中ちゅうとなる患者かんじゃの数かずが増加ぞうかし始はじめていて、今後こんご、負荷ふかが増大ぞうだいすることが懸念けねんされるとしています。

他たの地域ちいきでもクラスターの発生はっせいなどで感染かんせん者しゃ数すうが急速きゅうそくに増加ぞうかする地域ちいきや増加ぞうかが続つづく地域ちいきがあり、20代だい、30代だいを中心ちゅうしんとした感染かんせん拡大かくだいの傾向けいこうが全国ぜんこく的てきに見みられているとしています。

その上うえで専門せんもん家か会合かいごうは、「大型おおがた連休れんきゅうの期間きかんを捉とらえて感染かんせんを抑おさえる必要ひつようがある」として、特とくに感染かんせんが拡大かくだいしている地域ちいきでは夜間やかんの飲食いんしょくの場ばだけでなく、職場しょくばや部活ぶかつ・サークル活動かつどうの場ばでの感染かんせん対策たいさく、それに人ひとの流ながれを減へらす取り組とりくみが求もとめられるとしています。

脇田わきた座長ざちょう「より強つよい対策たいさくが必要ひつよう」

脇田わきた隆たかし字じ座長ざちょうは「大阪おおさか府ふでは重点じゅうてん措置そちの適用てきように伴ともなう飲食いんしょく店てんの時短じたん営業えいぎょうの効果こうかで、今月こんげつ初はじめからは夜間やかんの人ひとの流ながれがある程度あるていど減へってきているが、感染かんせんを収束しゅうそくの方向ほうこうに向むかわせるまでの効果こうかは見みられていない。感染かんせん者しゃ数すうの増加ぞうかは続つづいており、医療いりょう提供ていきょう体制たいせいへの負荷ふかが高たかく、すぐに感染かんせん者しゃ数すうを減へらす対策たいさくが必要ひつようだ」と述のべました。

また、首都しゅと圏けんについては「東京とうきょう都とは感染かんせんが増加ぞうかしてきている状況じょうきょうで、第だい3波はが去年きょねんの11月つき中旬ちゅうじゅんから年末ねんまつにかけて急きゅう拡大かくだいしたことを考かんがえると、より強つよい対策たいさくを打うつ必要ひつようがある。これまでの夜間やかんの飲食いんしょくの場ばだけではなく、部活ぶかつやサークル活動かつどう、職場しょくばでの対策たいさくなど感染かんせんが広ひろがっている場所ばしょでのクラスター対策たいさくなどを徹底てっていしていく必要ひつようがあると考かんがえている」と話はなしています。

さらに変異へんいウイルスへの対策たいさくについて「感染かんせん力りょくが強つよいため、従来じゅうらいは抑おさえ込こめたものがより強つよい対策たいさくを実施じっししないと感染かんせん状況じょうきょうの改善かいぜんが見込みこめないという部分ぶぶんがある。ただ、感染かんせん対策たいさくとしては繰り返くりかえし言いわれてきたように、マスク着用ちゃくようや手洗てあらいの徹底てってい、3密みつのような感染かんせんリスクの高たかい場面ばめんを避さけることなどが重要じゅうようだ。そこは変異へんいウイルスでも変かわることはないと考かんがえている」と話はなしています。

東京とうきょうでは半数はんすう程度ていどは変異へんいウイルスに

感染かんせん力りょくが強つよい、変異へんいした新型しんがたコロナウイルスについて国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょの鈴木すずき基はじめ感染かんせん症しょう疫学えきがくセンター長ちょうは「変異へんいウイルスへの置き換おきかわりの速度そくどが明あきらかに変かわったとは考かんがえていないが、各地かくちで確実かくじつに置おき換がわりが進すすんでいることは間違まちがいない」と述のべました。

大阪おおさか府ふや兵庫ひょうご県けんでは変異へんいウイルスがすでに主流しゅりゅうになっているとした上うえで、首都しゅと圏けんでの状況じょうきょうについて「東京とうきょう都とではおおむね半数はんすう程度ていどは変異へんいウイルスに置き換おきかわっている状況じょうきょうで、神奈川かながわ県けんや埼玉さいたま県けん、千葉ちば県けんでも東京とうきょう都とに比くらべれば少すこし遅おくれているが、半数はんすう近ちかくが変異へんいウイルスに置き換おきかわっているという状況じょうきょうだと思おもわれる」と指摘してきしました。