これに伴い、軽症・中等症の患者用の病床運用率も79.9%に達しています。
このため、自宅や宿泊施設で療養している患者の容体が急変して救急車を呼んでも、長時間にわたって受け入れ先が見つからない事態になっています。
ここ数日は、数時間がかかるケースも相次いでいて、20日は自宅で療養中に容体が悪化した50代の男性患者を搬送するのに、およそ4時間かかりました。 東大阪市消防局警防部通信指令室の担当者は、コロナ患者の搬送が増えても、万全の態勢を取って対応にあたっているとしたうえで「長時間の搬送が続くと、その隊がほかの事案に出動できなくなる。その分ほかの隊の負担も増えるし市民サービスの低下も懸念される」としています。
感染拡大にともなって急増し、前の週の5倍以上になりました。 病床のひっ迫に伴い、コロナ患者以外の搬送にも影響が出ています。 消防では、救急搬送の際、患者のもとに到着してから出発までに30分以上かかった上、4か所以上の病院に受け入れ可能か照会したケースを「救急搬送困難事案」としています。 多くはコロナ患者以外を搬送するケースだということですが、大阪市消防局の管内では先週が281件と、先月22日からの1週間に比べて100件以上増えました。 各地の消防では、新型コロナで、搬送に長時間かかるケースが増えると急病や事故といったそれ以外の搬送にも影響が出かねないと危機感を抱いています。
20日時点で8500人あまりと、この2週間で3倍以上に急増しています。 陽性が確認されたあと、直接、医師の診察を受けることができず、不安を抱えたまま自宅療養を余儀なくされている人も少なくありません。
しかし、宿泊療養の施設に空きがないとして、息子は自宅療養となりました。 翌日、50代の妻が発熱し、PCR検査の結果、妻も今月10日に陽性と確認されました。 保健所からは自宅で療養し、血液中の値を測って毎日、アプリで報告するよう求められましたが、酸素の値を測る機械は今も送られてきていません。
しかし、救急隊員からは、病床がひっ迫しているため、保健所の許可がなければ、病院に搬送できないと断られたと言います。 さらに2日後の今月15日、今度は妻がトイレで倒れ、気を失っているのを見つけ、2度目の救急要請を行いました。 今度は救急隊が保健所の医師と連絡をとりましたが、血液中の酸素の値が入院が必要な数値ではないとして搬送されませんでした。 妻はその後、今週になって熱が36度台から37度台まで下がりましたが、これまでに経験したことがないという倦怠感が続き、今も寝込んでいるということです。 男性は「病床がひっ迫しているとは聞いていたが、想像以上に医療が厳しいのではないかと実感した。妻のように急変のリスクをかかえながら自宅で過ごしている人は多いと思う。早く感染者が減ってきちんと医療が受けられる状況になってほしい」と訴えていました。
コロナ患者搬送 1時間超が270件 前週の5倍以上に
自宅などでの療養者 8500人余
救急車2回呼んでも搬送されず
大阪市消防局「保健所の指示介さずに搬送はできない」