がん患者かんじゃの10年ねん生存せいぞん率りつ 国立こくりつがん研究けんきゅうセンターが公表こうひょう

10年ねん生存せいぞん率りつは、これまで全国ぜんこくのおよそ20のがん専門せんもん病院びょういんのデータをもとにしていましたが、今回こんかいは初はじめて大だい規模きぼなデータに基もとづいて示しめされました。

その結果けっか、がん医療いりょうの効果こうかをはかる指標しひょうとされる10年ねん後ごの生存せいぞん率りつは全体ぜんたいで59.4％となりました。

データを詳くわしく見みると、女性じょせいの乳にゅうがんでステージ1の場合ばあいは、5年ねん後ごの生存せいぞん率りつは100％、10年ねん後ごは99.1％と大おおきな変化へんかはありませんでした。

一方いっぽうで、ステージ3の場合ばあい、生存せいぞん率りつは5年ねん後ごに80.6％だったのが10年ねん後ごには68.3％に低下ていか、ステージ4の場合ばあいは5年ねん後ごの34.4％から10年ねん後ごに16.0％に低下ていかしていました。

また、肝かん細胞さいぼうがんではステージ1でも生存せいぞん率りつは5年ねん後ごに59.3％で10年ねん後ごには33.4％に低下ていかしていました。

種類しゅるいや進行しんこう度どによっては5年ねんたって以降いこうに生存せいぞん率りつが低下ていかしていて、長期ちょうきにわたって定期ていき的てきな検査けんさなどを行おこなう必要ひつようがあることがわかったとしています。

若尾わかお文彦ふみひこがん対策たいさく情報じょうほうセンター長ちょうは「10年ねん生存せいぞん率りつは、10年ねん以上いじょう前まえに治療ちりょうした方々かたがたの過去かこのデータで、今いまの患者かんじゃに反映はんえいされるものではない。医師いしと治療ちりょうについて話し合はなしあう際さいの参考さんこうとして利用りようしてもらいたい」と話はなしています。

▽ステージ1：100.0％、

▽ステージ2：100.0％、

▽ステージ3：100.0％、

▽ステージ4：44.7％、

▽全体ぜんたい：98.7％。

▼女性じょせいの乳にゅうがん

▽ステージ1：99.1％、

▽ステージ2：90.4％、

▽ステージ3：68.3％、

▽ステージ4：16.0％、

▽全体ぜんたい：87.5％。

▼子宮しきゅう内ない膜まくがん

▽ステージ1：95.2％、

▽ステージ2：84.5％、

▽ステージ3：68.1％、

▽ステージ4：18.9％、

▽全体ぜんたい：83.0％。

▼子宮しきゅう頸がん

▽ステージ1：92.9％、

▽ステージ2：71.9％、

▽ステージ3：54.6％、

▽ステージ4：16.9％、

▽全体ぜんたい：70.7％。

▼大腸だいちょうがん

▽ステージ1：93.6％、

▽ステージ2：83.9％、

▽ステージ3：69.4％、

▽ステージ4：11.6％、

▽全体ぜんたい：67.2％。

▼胃いがん

▽ステージ1：90.9％、

▽ステージ2：59.3％、

▽ステージ3：34.6％、

▽ステージ4：6.9％、

▽全体ぜんたい：66.0％。

▼ぼうこうがん

▽ステージ1：81.9％、

▽ステージ2：59.3％、

▽ステージ3：43.9％、

▽ステージ4：11.9％、

▽全体ぜんたい：65.1％。

▼非ひ小しょう細胞さいぼう肺はいがん

▽ステージ1：72.4％、

▽ステージ2：35.2％、

▽ステージ3：13.5％、

▽ステージ4：2.0％、

▽全体ぜんたい：34.5％。

▼食道しょくどうがん

▽ステージ1：68.2％、

▽ステージ2：37.4％、

▽ステージ3：18.8％、

▽ステージ4：5.8％、

▽全体ぜんたい：33.6％。

▼肝かん細胞さいぼうがん

▽ステージ1：33.4％、

▽ステージ2：18.9％、

▽ステージ3：9.2％、

▽ステージ4：2.2％、

▽全体ぜんたい：21.8％。

▼肝きも内ない胆きも管かんがん

▽ステージ1：32.1％、

▽ステージ2：29.5％、

▽ステージ3：8.1％、

▽ステージ4：0.0％、

▽全体ぜんたい：10.9％。

▼小しょう細胞さいぼう肺はいがん

▽ステージ1：35.7％、

▽ステージ2：18.9％、

▽ステージ3：11.6％、

▽ステージ4：1.8％、

▽全体ぜんたい：9.1％。

▼すい臓すいぞうがん

▽ステージ1：35.4％、

▽ステージ2：13.0％、

▽ステージ3：4.1％、

▽ステージ4：0.8％、

▽全体ぜんたい：6.5％。

いずれもがん以外いがいによる死亡しぼうの影響えいきょうを取り除とりのぞいた「相対そうたい生存せいぞん率りつ」で示しめしています。