JR九州によりますと12日午前3時ごろ、鹿児島本線の川内駅で、熊本市の熊本操車場から、鹿児島駅に向かっていた機関車1両と貨車11両のあわせて12両編成の貨物列車が脱線しました。
けが人はいませんでした。
NHKのクルーが撮影した映像には、先頭の機関車が線路を外れ、進行方向左側に向かって傾いているほか、貨車も少なくとも2両が脱線し、一部の車輪が砂利に埋まっている様子も確認できます。
JR九州は、担当者を現地に派遣し脱線した車両や線路の状況を確認しているということです。
この影響で鹿児島本線は川内駅と隈之城駅の間で始発から運転できなくなっています。
また、第三セクターの肥薩おれんじ鉄道も川内駅と上川内駅の間で運転できなくなっていて、いずれも運転再開の見通しは立っていません。
国交省 事故調査官を派遣
国土交通省によりますと、JR貨物からは運転士が走行中に揺れを感じ、非常停止を行って確認したところ、機関車の6軸すべて、貨車の1両目の4軸すべて、2両目の3軸が脱線していたと報告があったということです。
国の運輸安全委員会は、事故調査官2人を現地に派遣し、詳しい原因を調べる予定です。
貨物列車をめぐっては、11月にも北海道のJR函館線で走行中に脱線する事故が起きています。
鹿児島中央駅では運転再開待つ人も
鹿児島中央駅では、復旧まで時間がかかる見通しだといった内容のアナウンスが繰り返し放送されています。
在来線の改札の前にはダイヤの乱れの発生を伝えるホワイトボードが立てられ、通勤・通学の時間帯の午前7時半ごろには多くの学生が運転再開を待っている様子が見られました。
高校1年生の2人組は「いつもこの時間に電車に乗って学校へ行っているが、きょうは事故の影響でずっと待たされています。早く学校に行けるようになってほしいです」と話していました。
また、高校3年生の生徒は「けさ7時過ぎにここにきて電車が止まっていることを知りました。午前10時くらいまで待ってみようと思いますが、ダメだったら帰ります。受験が迫っているので、休みというのは痛いです」と話していました。