日本新聞: ギョウジャニンニクとよく似た有毒な植物食べ2人死亡札幌

ギョウジャニンニクとよく似にた有毒ゆうどくな植物しょくぶつ食たべ2人にん死亡しぼう札幌さっぽろ

May 17, 2024 19:05

Furigana

5月つき、札幌さっぽろ市しで山菜さんさいのギョウジャニンニクとよく似にた有毒ゆうどくな植物しょくぶつ、イヌサフランを食たべて2人にんが死亡しぼうしていたことがわかり、市しは食用しょくようと確実かくじつに判断はんだんできない植物しょくぶつは食たべないよう注意ちゅういを呼よびかけています。

札幌さっぽろ市しによりますと、警察けいさつから「5月つき上旬じょうじゅん、札幌さっぽろ市内しないで2人にんが死亡しぼうし、イヌサフランを間違まちがって食たべた可能かのう性せいが高たかい」などと連絡れんらくがありました。

市しの保健所ほけんじょが詳くわしく調査ちょうさしたところ、いずれも自宅じたくの家庭かてい菜園さいえんでイヌサフランを栽培さいばいしていたことなどから、山菜さんさいのギョウジャニンニクとよく似にた有毒ゆうどくな植物しょくぶつ、イヌサフランを間違まちがって食たべたことによる食中毒しょくちゅうどくと断定だんていしました。

市しによりますと山菜さんさいのギョウジャニンニクは根元ねもとが赤あか紫色むらさきいろでニンニクの臭においが強つよい一方いっぽう、見た目みためがよく似にているイヌサフランは根元ねもとが緑色りょくしょくで臭においはほとんどないということです。

北海道ほっかいどうでは2015年ねんから去年きょねんまでにイヌサフランを原因げんいんとする食中毒しょくちゅうどくで17人にんが症状しょうじょうを訴うったえ、このうち7人にんが亡なくなっていて、ほとんどが山菜さんさい採とりのシーズンに集中しゅうちゅうしています。

札幌さっぽろ市しは山菜さんさい採とりなどの際さいには十分じゅうぶんに注意ちゅういするとともに、食用しょくようと確実かくじつに判断はんだんできないものは食たべないよう呼よびかけています。

専門せんもん家か“調理ちょうり前まえに一ひとつ一ひとつ確認かくにんを”

イヌサフランについて、北海道ほっかいどう道どう立りつ衛生えいせい研究所けんきゅうじょの高橋たかはし正幸まさゆきさんに注意ちゅうい点てんなどを聞ききました。

高橋たかはしさんによりますと、イヌサフランは園芸えんげい植物しょくぶつとして親したしまれていますが、少すこし食たべただけでも死亡しぼうする可能かのう性せいがある有毒ゆうどくな成分せいぶんを含ふくんでいます。

間違まちがって食たべた際さいには、比較的ひかくてき早はやい時期じきにおう吐おうとや下痢げりなどを発症はっしょうするということです。

高橋たかはしさんは「北海道ほっかいどうでも好このんで食たべる人ひとが多おおいギョウジャニンニクとよく似にているため、山菜さんさい採とりのシーズンに間違まちがえて食たべてしまう事例じれいは毎年まいとしのように起おきています。食たべられるかどうかわからない植物しょくぶつは『食たべない』『採とらない』『人ひとにあげない』を心こころがけるとともに、調理ちょうりする前まえに一ひとつ一ひとつ確認かくにんすることも大事だいじです。口くちに入いれてしまい違和感いわかんを感かんじたときはすぐに吐き出はきだし、すみやかに医療いりょう機関きかんを受診じゅしんしてください」と話はなしていました。