手磨きを超える革新
日本の研究者によって開発された全自動ロボット歯ブラシ「geN」は、従来の歯磨きという行為の在り方を根本から覆す画期的なデバイスとして注目を集めている。特に、手を使うことなく口腔ケアが可能となる点が、従来の歯ブラシとは一線を画していると言える。
これは、歯磨きが苦手な人や身体的な理由で手磨きが困難な人のみならず、日常的なケアをより簡便にしたいと考える一般層にとっても、新らな選択肢となり得るものである。
「geN」は、早稲田大学ロボット研究室における先進的な技術を基盤として開発された。使用方法は極めて簡便であり、利用者が装置を口に含み、軽く噛むだけで自動的に歯磨きが開始される。内部には小型ながら高出力のモーターが搭載されており、ブラシ部分が上下左右に多方向へと動くことで、歯の表面および裏面を同時かつ均等に磨くことが可能である。そのため、手磨きにありがちな磨き残しを防ぐ効果が期待できる。
本体は約220グラムと軽量であり、USB Type-Cによる充電に対応している。さらに、「Easy(やさしく)」「Careful(ていねい)」「Special Care(特別ケア)」「Children(子ども)」といった複数のモードが用意されており、利用者のニーズや状況に応じて選択できる点も特筆に値する。
その効果については、2022年に日本口腔ケア学会で発表された研究報告によって科学的に検証されている。実験結果によれば、「geN」使用後の平均プラーク残存率は22.4%とされ、良好な口腔衛生基準を満たしていることが示された。これは、従来の手磨きと同等、もしくはそれ以上の洗浄効果が得られることを意味している。
現在、「geN」は2件の特許を取得しており、クラウドファンディングを通じて資金調達も積極的に行われている。その結果、目標金額の約4倍を達成するなど、社会的関心の高さがうかがえる。
先行予約価格は31,042円(約199米ドル)に設定されている。
当初は身体的な制約を持つ人々のために開発された「geN」であるが、今や“歯磨きをより手軽にしたい”という一般消費者からも広く支持を集めており、口腔ケアの分野における新らな潮流を生み出す契機となることが期待されている。