ロシアでスパイ
活動を
行っていたとして
当局に
起訴され、
身柄を
拘束されていた
アメリカの
有力紙の
記者に対し、ロシアの
裁判所は、
禁錮16
年の
判決を
言い渡しました。
記者は
全面的に
否認していて、ウクライナ
情勢などを
巡って
関係が
悪化する
米ロの
間でさらに
対立が
深まる可能性があります。
アメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の記者で、アメリカ国籍のエバン・ゲルシュコビッチ氏は、去年3月、ロシア中部の都市エカテリンブルクでスパイ活動を行っていたとして逮捕され、その後、起訴されました。
ロシア当局は、アメリカのCIA=中央情報局の指示に基づき、ロシアの軍需産業の機密情報を入手しようとしたと主張していますが、ゲルシュコビッチ氏は「ジャーナリストとしての活動をしていただけだ」として全面的に否認してきました。
ロシアの国営メディアによりますと、エカテリンブルクの裁判所は、19日、ゲルシュコビッチ氏に対し、禁錮16年の判決を言い渡しました。
検察側の求刑は、禁錮18年でした。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は19日、受刑者どうしの交換などを通じて将来釈放される可能性について「その質問には答えない」と述べました。
この問題を巡っては、アメリカ政府が繰り返しゲルシュコビッチ氏の即時釈放を求めてきましたが、ロシア側は応じず、ウクライナ情勢などを巡って関係が悪化する米ロの間で、さらに対立が深まる可能性があります。