気候変動で融解が進むスイスの氷河が、1931~2016年に半減したことを示す比較写真が公開されました。
スイス連邦工科大と連邦森林・氷雪・景観研究所のチームが変化を分析しました。10年ごとにニューヨーク・マンハッタンと同じ広さの氷河が消失し、過去6年だけでも氷河の体積の12%が失われたということです。
論文の共同執筆者で氷河学者のダニエル・ファリノッティ氏はCNNとのインタビューで、今年は冬に雪が極端に少なかったうえ、夏の気温が異常に高いことから、氷河には「最悪」の年になるだろうと指摘しました。消失する量は、過去最大を記録した03年を超えるとの見通しを示しました。
氷河の消失は動植物や景観に影響し、観光業界に打撃を与えます。さらに重要なのは、氷河が住民にとって飲み水や農業用水の貴重な供給元になっている点です。
