自動車じどうしゃ部品ぶひん大手おおてマレリ 連邦れんぽう破産はさん法ほう適用てきようを米べい裁判所さいばんしょに申請しんせい

自動車じどうしゃ部品ぶひん大手おおてのマレリホールディングスは2022年ねんに民事みんじ再生さいせい法ほうの適用てきようを申請しんせいし、経営けいえい再建さいけんを目指めざしてきましたが、取引とりひき先さきの日産にっさん自動車じどうしゃや海外かいがいの自動車じどうしゃメーカー、ステランティスの業績ぎょうせき悪化あっかで部品ぶひんの販売はんばいが低迷ていめいし、去年きょねん12月つき以降いこうは金融きんゆう機関きかんに借入かりいれ金きんの返済へんさいを猶予ゆうよしてもらうなど資金繰しきんぐりが厳きびしくなっていました。

こうした中なか、マレリはインドの同業どうぎょう大手おおてをスポンサーにして金融きんゆう機関きかんに債務さいむを減免げんめんしてもらう再建さいけん案あんを提示ていじしましたが、金融きんゆう機関きかんなどとの協議きょうぎが難航なんこうし、合意ごういに至いたらなかったことから、11日にち、日本にっぽんの民事みんじ再生さいせい法ほうにあたる連邦れんぽう破産はさん法ほう第だい11条じょうの適用てきようをアメリカの裁判所さいばんしょに申請しんせいしました。

会社かいしゃによりますと、負債ふさい総額そうがくはおよそ49億おくドル、日本にっぽん円えんで7000億おく円えん余あまりだということです。

会社かいしゃは事業じぎょうを継続けいぞくしながら負債ふさいを整理せいりし、再建さいけんを目指めざすとしていて、当面とうめんの資金繰しきんぐりのため11億おくドル＝日本にっぽん円えんでおよそ1600億おく円えんの融資ゆうし枠わくを確保かくほしたほか、金融きんゆう機関きかんからの借り入かりいれなどの債務さいむを株式かぶしきに転換てんかんする「債務さいむの株式かぶしき化か」を含ふくめて負債ふさいを圧縮あっしゅくするとしています。

また、従業じゅうぎょう員いんの雇用こようは維持いじするとしています。

マレリは、かつて日産にっさん自動車じどうしゃの子会社こがいしゃだった旧きゅうカルソニックカンセイと海外かいがいの部品ぶひんメーカーが合流ごうりゅうしてできた会社かいしゃで、ステランティスや日産にっさんが主力しゅりょくの取引とりひき先さきとなっています。

このうち日産にっさんはことし3月つき期きの決算けっさんで6708億おく円えんの巨額きょがくの最終さいしゅう赤字あかじに陥おちいったことから工場こうじょうの削減さくげんを含ふくむ大だい規模きぼな合理ごうり化かを検討けんとうしていて、こうした影響えいきょうも懸念けねんされる中なか、マレリが他社たしゃとの連携れんけいなどを通をつうじて経営けいえい基盤きばんの再さい構築こうちくに道筋みちすじをつけられるかが課題かだいとなります。

マレリホールディングス 再ふたたび業績ぎょうせきが厳きびしく

マレリホールディングスはヘッドライトやメーター、それにトランスミッション関連かんれんなど幅広はばひろい部品ぶひんを手てがける大手おおて自動車じどうしゃ部品ぶひんメーカーで、ヨーロッパやアメリカ、アジアなど各地かくちに150を超こえる拠点きょてんがあり、グローバルで4万まん5000人にんの従業じゅうぎょう員いんがいます。

前身ぜんしんは日産にっさん自動車じどうしゃの子会社こがいしゃ「カルソニックカンセイ」で、2017年ねんにアメリカの投資とうしファンドがすべての株式かぶしきを取得しゅとくし、その傘下さんかとなりました。

2019年ねんには、その投資とうしファンドが買収ばいしゅうしたヨーロッパの部品ぶひんメーカー「マニエッティ・マレリ」と経営けいえい統合とうごうし、現在げんざいの社名しゃめいに変更へんこうしました。

しかしコロナ禍かやそれに伴ともなう半導体はんどうたい不足ふそくの影響えいきょうで、自動車じどうしゃメーカーからの受注じゅちゅうが減少げんしょうしたことから業績ぎょうせきが悪化あっかし、3年ねん前まえに民事みんじ再生さいせい法ほうの適用てきようを申請しんせいしました。

会社かいしゃは事業じぎょうを続つづけながら経営けいえいの再建さいけんを目指めざし、おととしの売り上うりあげは1兆ちょう6065億おく円えんまで回復かいふくしました。

ところが、主要しゅような取引とりひき先さきとなっている自動車じどうしゃメーカーの「ステランティス」と「日産にっさん」が販売はんばい不振ふしんに陥おちいり、去年きょねんは部品ぶひんの販売はんばいが低迷ていめいしていました。

このため、去年きょねん12月つき以降いこうは金融きんゆう機関きかんに借入かりいれ金きんの返済へんさいを一時いちじ的てきに猶予ゆうよしてもらうなど資金繰しきんぐりが悪化あっかしていました。