14
日は
東北の
梅雨入りも
発表され、
大雨による
災害リスクの
高まる時期となっています。
14日也宣布東北地區進入梅雨季,這是一個因大雨而災害風險升高的時期。
気象庁は
線状降水帯の
予測精度の
向上を
目指し、
主に
東シナ海で
船による
観測を
行っていますが、
能登半島の
豪雨をはじめ、
日本海側でも
線状降水帯による
被害が
相次いでいることから、ことしから、
日本海での
観測も
本格化させることになりました。
氣象廳為了提升線狀降水帶的預測精度,主要在東海進行船舶觀測,但由於包括能登半島豪雨在內,日本海一側也接連因線狀降水帶受到災害,因此從今年起,也將在日本海加強觀測。
気象庁は3年前から、線状降水帯の発生が予測された場合、半日程度前から呼びかける取り組みを進めていて、去年からは府県単位で発表しています。
氣象廳自三年前開始,若預測到線狀降水帶將發生,便會提前約半天發出呼籲,並從去年起以府縣為單位發布相關資訊。
6月9日の明け方には鹿児島県、9日の夜遅くには九州北部の福岡、佐賀、長崎、大分、それに熊本県に対し情報が発表されました。
6月9日清晨時,鹿兒島縣發布了資訊;9日深夜時,九州北部的福岡、佐賀、長崎、大分以及熊本縣也發布了相關資訊。
このうち9日夜には、鹿児島県で実際に線状降水帯が発生しました。
発生したのに予測できない“見逃し”6割 課題も
一方、予測精度には課題もあります。
雖然已經發生,卻無法預測的「疏漏」佔了六成,但另一方面,預測的準確度也存在課題。
去年、この情報は合わせて81回発表されていますが、実際に線状降水帯が発生したのは8回と、府県単位の発表となったこともあって、「的中率」は、およそ1割にとどまりました。
去年,這項資訊總共發布了81次,但實際發生線狀降水帶的只有8次,由於是以府縣為單位發布,「命中率」僅約一成。
また、線状降水帯が発生したにもかかわらず、予測できていない「見逃し」は62%となっています。
此外,即使已經發生線狀降雨帶,未能預測到的「漏報」比例也達到62%。
予測精度向上を目指し、これまで気象庁は、九州に面している東シナ海や、太平洋に観測船を派遣し、集中的に水蒸気量の観測などを行っていました。
為了提升預測精度,氣象廳至今一直派遣觀測船前往面向九州的東海以及太平洋,集中進行水蒸氣量等的觀測。
ただ、去年は7月に山形県で大雨、9月には能登半島の豪雨と、日本海側で相次いで線状降水帯が発生し、被害が出ましたが、いずれも予測できませんでした。
不過,去年7月在山形縣發生大雨,9月則有能登半島的豪雨,日本海一帶接連出現線狀降水帶,造成災害,但這些都無法預測。
日本海側で線状降水帯が相次いで発生していることから、気象庁はことしから、日本海でも本格的な観測を行うことにしました。
由於日本海一側接連發生線狀降水帶,氣象廳決定從今年開始,在日本海也進行正式的觀測。
大雨が予想された場合、観測船は日本海に向かい、「ラジオゾンデ」と呼ばれる観測機器が取り付けられた気球を船から飛ばして、上空の気圧や湿度を観測したり、船に搭載した人工衛星を使ったシステムで水蒸気の量を分析したりします。
當預計會有大雨時,觀測船會前往日本海,從船上放飛裝有名為「無線電探空儀」的觀測氣球,以觀測高空的氣壓與濕度,並利用船上搭載的人造衛星系統分析水蒸氣的含量。
気象庁は、得られたデータを活用し、線状降水帯の予測精度向上につなげたいとしています。
氣象廳希望利用獲得的數據,提高對線狀降水帶的預測精度。
航空機による観測で予測精度を向上へ
線状降水帯を予測する鍵として注目されているのが、海から日本列島に向かって、上空にある大量の水蒸気が川のように流れ込む「大気の川」とも呼ばれる現象です。
被認為是提升預測精度、預測線狀降水帶的關鍵之一,是從海洋朝日本列島上空,大量水蒸氣如同河流般流入的現象,也被稱為「大氣之河」。
過去に線状降水帯が発生した際にも、「大気の川」が確認され、要因の一つと考えられていますが、「大気の川」が流れ込んだからといって、必ずしも線状降水帯が発生するわけではなく、水蒸気が上空でどのように分布しているのかなど、メカニズムの解明につながるデータも十分得られていないのが実情です。
過去當線狀降水帶發生時,也曾觀察到「大氣之河」,並被認為是其中一個因素。然而,並不是只要有「大氣之河」流入,就一定會產生線狀降水帶,關於水蒸氣在高空中如何分布等,有助於解明其機制的數據目前也尚未充分獲得,這是現實情況。
このため、気象庁気象研究所は6月下旬以降、大学と共同で航空機を活用した観測を実施することにしています。
因此,氣象廳氣象研究所決定自六月下旬起,與大學共同利用飛機進行觀測。
水蒸気の流れ込みが強まるなど、線状降水帯が発生する環境ができると予想された場合、関東の南から沖縄の沖合にかけて飛行し、「ドロップゾンデ」と呼ばれる観測機器を投下します。
當預計會出現有利於線狀降水帶生成的環境,例如水蒸氣流入增強時,將會從關東南部到沖繩外海進行飛行,並投下稱為「投落式探空儀」的觀測設備。
「ドロップゾンデ」は、落下しながら上空の温度や湿度、気圧などを観測してデータを送信できる機器で、得られたデータから、水蒸気の分布状況や、大気がどの程度不安定なのか分析できるということです。
「投落式探空儀」是一種能在下落過程中觀測高空溫度、濕度及氣壓等並傳送數據的裝置。透過取得的資料,可以分析水蒸氣的分布狀況以及大氣的不穩定程度。
航空機による観測は、9月中旬にかけて行う計画で、線状降水帯の予測精度の向上につなげたいとしています。
利用飛機進行觀測的計劃預定在九月中旬進行,目的是希望能提升線狀降水帶的預測精確度。
共同で観測を行う名古屋大学・横浜国立大学の坪木和久教授は、2017年以降、航空機による台風の直接観測を続けています。
名古屋大學與橫濱國立大學共同進行觀測的坪木和久教授,自2017年以來持續進行以飛機對颱風的直接觀測。
坪木教授は「航空機での観測は、機動的に多くの場所で機器を投下して観測できる点で有効だ。
坪木教授表示:「利用飛機進行觀測,在機動性上可以於多個地點投下儀器進行觀測,這一點非常有效。」
線状降水帯の
発生は、
すなわち『
災害』に
結び付くので、
命が
失われない
社会を
目指して
予測精度の
向上に
努めたい」と
話しています。
線狀降水帶的發生,也就是與「災害」相連,因此我們希望能朝著一個不會有人失去生命的社會邁進,並致力於提升預測的精確度。
また、気象庁の観測船が日本海で観測を行うことについては、「日本海からどの程度水蒸気が入ってくるのか観測データが少なく、予測が難しいのが現状だ。
此外,關於氣象廳的觀測船在日本海進行觀測一事,目前的情況是「關於從日本海進入的水蒸氣量,觀測數據很少,因此預測很困難」。
日本海の
沖合での
観測は、
政治的にも
複雑な
場所で
難しいところが
あるが、
気象庁が
行う船による
観測は
第一歩で、
少しでも
予測精度が
向上することを
期待している」と
話しています。
在日本海外海的觀測,雖然在政治上也是複雜且困難的地方,但氣象廳所進行的船舶觀測是第一步,期望即使只有一點點也能提升預測的精確度。