日本新聞: 大型の輪島塗地球儀無傷で残る “復興シンボルに” 石川輪島

大型おおがたの輪島塗わじまぬり地球儀ちきゅうぎ無傷むきずで残のこる “復興ふっこうシンボルに” 石川いしかわ輪島わじま

Jan 29, 2024 15:01 34

Furigana

能登のと半島はんとう地震じしんで石川いしかわ県けん輪島わじま市しの伝統でんとう産業さんぎょう「輪島塗わじまぬり」の工房こうぼうや店舗てんぽが大おおきな被害ひがいを受うける中なか、市内しないの美術館びじゅつかんに展示てんじされていた大型おおがたの輪島塗わじまぬりの地球儀ちきゅうぎが無傷むきずで残のこされていたことから、関係かんけい者しゃは「復興ふっこうのシンボルになってほしい」と期待きたいを寄よせています。

輪島わじま市しの各地かくちにある工房こうぼうや店舗てんぽで輪島塗わじまぬりに大おおきな被害ひがいが出でて、石川いしかわ県けん輪島わじま漆うるし芸げい美術館びじゅつかんでも建物たてものの一部いちぶが壊こわれる中なか、展示てんじされていた直径ちょっけいおよそ1メートルの輪島塗わじまぬりの地球儀ちきゅうぎは無傷むきずのまま残のこされていました。

この地球儀ちきゅうぎは、人間にんげん国宝こくほうの作家さっかも所属しょぞくする輪島塗わじまぬり技術ぎじゅつ保存ほぞん会かいの技術ぎじゅつ者しゃら37人にんが2022年ねんにかけて5年ねんがかりで製作せいさくした輪島塗わじまぬりを代表だいひょうする作品さくひんの一ひとつです。

漆うるしの上うえに金きんで装飾そうしょくする「蒔絵まきえ（まきえ）」や「沈金ちんきん」といった技術ぎじゅつで光ひかりを描えがいていて、宇宙うちゅうに浮うかぶ地球ちきゅうの夜景やけいを表あらわしています。

輪島塗わじまぬり技術ぎじゅつ保存ほぞん会かいの会長かいちょうで石川いしかわ県けん輪島わじま漆うるし芸げい美術館びじゅつかん館長かんちょうの小森こもり邦博くにひろさんは「地球儀ちきゅうぎに被害ひがいがないと聞きいた時ときは本当ほんとうにうれしかったです。大変たいへんな状況じょうきょうの中なかですが輪島塗わじまぬりの技術ぎじゅつが結集けっしゅうしたこの作品さくひんが、復興ふっこうのシンボルになってほしい」と話はなしていました。