チリの内相によりますと、今月3日までに沿岸部などを中心に全国で92件の火災が相次ぎ、4万3000ヘクタール以上が焼失したということです。
複数のメディアによりますと、これまでに少なくとも51人が死亡したということです。
このうち、世界遺産に登録されている観光地もある、中部バルパライソでは、住宅1000棟以上が被害を受けたとみられています。
現地からの映像では、大量のがれきや黒く焼け焦げた車などが確認できるほか住宅のすぐそばまで火が迫り、荷物を抱えて避難を急ぐ人の姿も見られます。
チリのボリッチ大統領は、「火災の拡大は非常に速く、気象条件によって制御することが難しくなっている」と述べ、さらなる被害の拡大に懸念を示したうえで、避難の指示に従うよう訴えました。
複数のメディアは、チリをはじめ、南米の太平洋側では海面水温が平年より高くなる「エルニーニョ現象」の影響で干ばつや高温が続き、山火事のリスクが高まっていると伝えています。