日本新聞: 「どこにいるんや」石川輪島安否不明の弟の捜索見守る兄は

「どこにいるんや」石川いしかわ輪島わじま安否あんぴ不明ふめいの弟おとうとの捜索そうさく見守みまもる兄あには

Feb 5, 2024 06:02 0

Furigana

「兄弟きょうだいであまりけんかはしませんでしたが、今回こんかいばかりは『どこにいるんや』とどなってやりたいです」

石川いしかわ県けん輪島わじま市し市ノ瀬いちのせ町まちで、安否あんぴ不明ふめいが続つづく2歳さい年下とししたの弟おとうとの捜索そうさくを見守みまもり続つづけてきた男性だんせいは、悔くやしそうに話はなしていました。

能登のと半島はんとう地震じしんから、2月つき5日にちで5週間しゅうかん。被災ひさい地ちでは、いまも安否あんぴが分わからない家族かぞくを待まつ人ひとがいます。

輪島わじま市し市ノ瀬いちのせ町まちでは、今回こんかいの地震じしんで大だい規模きぼな土砂どしゃ災害さいがいが発生はっせいして複数ふくすうの住宅じゅうたくが巻き込まきこまれ、垣かき地ち英次えいじさん（56）の安否あんぴがいまも分わかっていません。

4日にちも各地かくちから集あつまった警察官けいさつかんや消防しょうぼう隊員たいいんら100人にん以上いじょうが、重機じゅうきなどを使つかって土砂どしゃをかき出かきだし、捜索そうさくにあたっていました。

午後ごごには、金沢かなざわ市しに住すむ兄あにの弘明ひろあきさん（58）が現場げんばを訪おとずれ、捜索そうさく隊たいに感謝かんしゃを伝つたえるとともに、これまでに見みつかった英次えいじさんの釣つり道具どうぐなどを持ち帰もちかえっていました。

弘明ひろあきさんは、地区ちくの避難ひなん所しょから毎日まいにちのように現場げんばに通かよっていましたが、5日にちから仕事しごとに復帰ふっきするということです。

弘明ひろあきさんは「大勢たいせいの方ほうの力ちからを借かりて捜索そうさくしていただいて、感謝かんしゃの気持きもちでいっぱいです。一いち日にちも早はやく見みつかってくれることを願ねがうだけです。兄弟きょうだいであんまりけんかはしませんでしたが、今回こんかいばかりは『どこにいるんや』とどなってやりたいです」と話はなしていました。