台湾の
東部沖で3
日起きた
地震では
これまでに10
人が
死亡し、
台湾当局は
まだ連絡がとれていない
人の
所在の
確認を
急いでいます。
一方、
震源に
近い花蓮市で
大きく
傾いた
ビルは、
古い耐震基準に
基づいて
建てられ
強度が
不足していたとみられ、5
日から
解体作業が
始まります。
台湾東部の花蓮県沖で3日起きたマグニチュード7.2の地震で台湾当局は、4日夜までに10人が死亡し、1099人がけがをしたとしています。
また外国人4人を含む15人と連絡が取れなくなっているということで当局が所在の確認を急いでいます。
今回の地震では、建物の損壊も台湾全体で786件にのぼっていて、このうち、震源に近い花蓮市中心部にある「天王星ビル」と呼ばれる9階建ての建物は、地震のあと大きく傾き、一時、人が閉じ込められ、1人が死亡しました。
このビルを調査した現地の専門家によりますと、建物を支える1階部分の柱が不足していたとみられるということです。
台湾では、1999年に起きた大地震のあと建物の耐震基準が引き上げられましたが、1986年に建てられたこのビルは、それ以前の古い耐震基準に基づいて建てられ、強度が不足しているとみられ、きょうから解体作業が始まります。
このほかにもすぐに解体や補強などの対応が必要とみられる建物は、花蓮市内だけでおよそ30棟あるということで、今後、専門家らが確認作業を進めていくとしています。
土木技師でつくる団体の林志誠さんは「すぐに対処が必要とされる建物については住民を避難させ、危険性を評価し補強を行う」と話しています。