일본어 뉴스: 急速に普及が進む「ドローン」新たな活用目指す動き相次ぐ

急速きゅうそくに普及ふきゅうが進すすむ「ドローン」新あらたな活用かつよう目指めざす動うごき相次あいつぐ

Nov 19, 2022 20:11

Furigana

急速きゅうそくに普及ふきゅうが進すすむ無人むじん航空こうくう機き「ドローン」について、来月らいげつには、人ひとがいる場所ばしょで目視もくしできない範囲はんいを飛行ひこうさせる「レベル4」という高度こうどな飛行ひこうが解禁かいきんされます。新あらたな活用かつようを目指めざす動うごきが各地かくちで相次あいつぐ中なか、AIも駆使くししてドローンで迅速じんそくな人命じんめい救助きゅうじょを目指めざす実験じっけんが行おこなわれました。

ドローンの高度こうどな活用かつようを目指めざして開発かいはつを進すすめている東京とうきょう大学だいがくや研究所けんきゅうじょなどは、今週こんしゅう、福島ふくしま県けんにあるドローンの実証じっしょう拠点きょてんの市街しがい地ちを模もしたスペースで、ビル火災かさいが起おきた想定そうていで新あらたな実験じっけんを行おこないました。

現状げんじょうでは、消防しょうぼうなどが現場げんばに到着とうちゃくしてから1人にん1機きを操縦そうじゅうすることが想定そうていされていますが、今回こんかいの実験じっけんでは、複数ふくすう台だいのドローンがみずからルートを決きめて先行せんこうして現場げんばに向むかい、隊員たいいんが到着とうちゃく前まえに状況じょうきょうを把握はあくできるかを試ためしました。

消防しょうぼう本部ほんぶをイメージした屋内おくないの拠点きょてんには、現場げんばのビル上空じょうくうに到着とうちゃくした3機きのドローンから全ぜん方位ほういカメラの映像えいぞうが送おくられ、VRゴーグルを着つけた研究けんきゅう員いんが状況じょうきょうを確認かくにんしていました。

また、AI技術ぎじゅつによって、煙けむりが出でているかや手しゅを振ふる動作どうさから救助きゅうじょを求もとめている人ひとが何なん人にんいるか検出けんしゅつしたり、機体きたいに搭載とうさいされたレーザー光こうで測定そくていする装置そうちで、煙幕えんまくの中なかでも死角しかくの少すくない3次元じげんの地図ちずを作成さくせいしたりしていました。

参加さんかした産業さんぎょう技術ぎじゅつ総合そうごう研究所けんきゅうじょの神村かみむら明あきら哉研究けんきゅうチーム長ちょうは「今回こんかいの技術ぎじゅつなら1人にんで多おおくの機体きたいを操縦そうじゅうし、みんなに情報じょうほうを共有きょうゆうできる上うえ、到着とうちゃく後ごに探さがしていた火元ひもとの位置いちや救助きゅうじょが必要ひつような人ひとをあらかじめ把握はあくすることが可能かのうになります。消防しょうぼうが到着とうちゃくするまでの5分ふん10分ふんが重要じゅうようだと聞きいているので、非常ひじょうに有用ゆうような技術ぎじゅつだと考かんがえています」と話はなしていました。

【物流ぶつりゅうや農業のうぎょうなど多様たような活用かつようが加速かそく】

無人むじん航空こうくう機き「ドローン」は、当初とうしょは軍事ぐんじ目的もくてきで開発かいはつが進すすめられてきましたが、最近さいきんでは物流ぶつりゅうや警備けいび、インフラの点検てんけんなど多様たような目的もくてきで活用かつようが検討けんとうされ、高齢こうれい化かや人手ひとで不足ふそくといった課題かだいの解決かいけつにもつなげようという動うごきも加速かそくしています。

・物流ぶつりゅうの課題かだい解決かいけつに

長崎ながさき県けん五島ごしま市しでは、ことし5月つきから離島りとうの医療いりょう機関きかんにドローンで医薬品いやくひんが運はこばれているほか、9月つきからは、唯一ゆいいつの商店しょうてんが年内ねんないで閉店へいてんするおよそ100人にんが暮くらす島しまに、食料しょくりょう品ひんや生活せいかつ用品ようひんを届とどけるサービスが始はじまりました。

また、福島ふくしま県けん桑折こおり町まちでは農業のうぎょう用水路ようすいろの上空じょうくうをドローンの空路くうろにした配送はいそうサービスを実用じつよう化かすることを目指めざし、企業きぎょうが実証じっしょう実験じっけんが行おこなう動うごきも出でています。

・高齢こうれい化か進すすむ分野ぶんやで負担ふたん軽減けいげんも

担い手にないての高齢こうれい化かが進すすむ分野ぶんやでは負担ふたん軽減けいげんにつなげようという動うごきも出でていて、京都きょうと府ふのそばの産地さんちではドローンを使つかってそばの種たねまきをする実証じっしょう実験じっけんに取り組とりくんでいて、種たねまきの時間じかんは手て作業さぎょうに比くらべおよそ10分ぶんの1に短縮たんしゅくされるということです。

また岡山おかやま県けん吉備きび中央ちゅうおう町まちでは、今月こんげつ、町まちや地元じもとの猟りょう友とも会かいが、赤外線せきがいせんカメラを搭載とうさいしたドローンで上空じょうくうからイノシシの居場所いばしょを把握はあくし、効率こうりつ的てきな駆除くじょにつなげられないか訓練くんれんを行おこないました。

・災害さいがい時じの情報じょうほう収集しゅうしゅうや避難ひなん呼よびかけにも

災害さいがい時じの情報じょうほう収集しゅうしゅうの手段しゅだんとしてもドローンの活用かつようが始はじまっていて、総務そうむ省しょう消防庁しょうぼうちょうによりますと全国ぜんこく723の消防しょうぼう本部ほんぶのおよそ6割わりが導入どうにゅうし、静岡しずおか県けん熱海あたみ市しの土石流どせきりゅう災害さいがいでは捜索そうさくの際さいに活用かつようされました。

また、仙台せんだい市しでは先月せんげつから津波つなみ警報けいほうなどが出でた際さいに、風速ふうそくや雨量うりょうを計測けいそくして可能かのうと判断はんだんすればドローンが自動じどうで離陸りりくし、海岸かいがんで避難ひなんを呼よびかける新あらたなシステムを運用うんようしています。

・海外かいがいでの活用かつようは

一方いっぽう、海外かいがいでは、アフリカのインフラ整備せいびが遅おくれている地域ちいきに輸血ゆけつ用ようの血液けつえきなどを運はこぶためにドローンが活用かつようされているほか、IT大手おおて、アマゾンはドローンを使つかった配達はいたつサービスをアメリカの一部いちぶの地域ちいきで年内ねんないに開始かいしするとしています。

【来月らいげつには「レベル4」の高度こうどな飛行ひこうが可能かのうに】

ドローンをめぐっては、来月らいげつ5日にちに改正かいせい航空こうくう法ほうが施行しこうされ、「レベル4」と呼よばれるより高度こうどな飛行ひこうが可能かのうになります。

ドローンの飛行ひこうは、現在げんざいの「レベル3」までは機体きたいを目視もくしできる範囲はんいか、山やま沿ぞいや河川かせんの上空じょうくうなど人ひとがいない場所ばしょを飛行ひこうする場合ばあいに限定げんていされていますが、「レベル4」からは人ひとがいる上空じょうくうで、目視もくしできない範囲はんいを飛行ひこうできるようになります。

国くには「レベル4」飛行ひこうが実現じつげんするのは早はやくても年度ねんど末まつとみていますが、市街しがい地ちでの物流ぶつりゅうや警備けいびなど活用かつようの大幅おおはばな拡大かくだいが期待きたいされています。

一方いっぽう、人ひとの上空じょうくうを飛とぶようになることから、より厳格げんかくに安全あんぜん性せいを担保たんぽするため「機体きたい認証にんしょう制度せいど」と「操縦そうじゅうライセンス制度せいど」が新あらたに設もうけられ、「レベル4」の場合ばあい、これらが飛行ひこうの条件じょうけんとして求もとめられます。

このうち「機体きたい認証にんしょう制度せいど」では、メーカーが機体きたいを開発かいはつする際さい、故障こしょうした場合ばあいでも、落下らっかしたり想定そうていしていた飛行ひこう範囲はんいを逸脱いつだつしたりしないように設計せっけいされているかなど、検査けんさを受うける必要ひつようがあります。

また「操縦そうじゅうライセンス制度せいど」では、実地じっち試験しけんと学科がっか試験しけんなどに合格ごうかくする必要ひつようがあり、試験しけんの申し込もうしこみは来月らいげつ5日にちからライセンスの種類しゅるいに応おうじて段階だんかい的てきに開始かいしされます。

この際さい、国くにに登録とうろくされたドローンスクールでの講習こうしゅうを修了しゅうりょうしていれば、実地じっち試験しけんは免除めんじょされます。

このほか、事故じこの際さいなどに所有しょゆう者しゃを特定とくていできないケースが相次あいついだことから、ことし6月つきからは所有しょゆう者しゃなどの登録とうろくを義務ぎむづける制度せいどが始はじまっていて、来月らいげつ5日にちからは、事故じこがあった際さいの国くにへの報告ほうこくも義務ぎむ化かされ、違反いはんした場合ばあいは罰則ばっそくが科かされるようになります。

専門せんもん家か「リスクを正ただしく評価ひょうかし、徐々じょじょに生活せいかつに取り入とりいれを」

ドローンに詳くわしい東京とうきょう大学だいがくの土屋つちや武司たけし教授きょうじゅは「『レベル4』飛行ひこうが解禁かいきんということになると、我々われわれが生活せいかつしている街まちの中なかにドローンが入はいってきます。生活せいかつに溶け込とけこみ、空そらを見上みあげると日常にちじょう的てきにドローンが飛とんでいるような社会しゃかいが、あと10年ねんすれば実現じつげんするのではないかと考かんがえています」と話はなしています。

そのうえで「ドローンはまだ始はじまって20年ねんくらいの、まだまだ日進月歩にっしんげっぽの新あたらしい技術ぎじゅつなので、墜落ついらくや不ふ具合ぐあいのリスクがないわけではない。リスクを正ただしく評価ひょうかして、それを上回うわまわる社会しゃかいにとっての利益りえきにつながる現場げんばで、徐々じょじょに私わたしたちの生活せいかつに取り入とりいれていくことが重要じゅうようだと思おもいます」と指摘してきしていました。