現地の映像からは、家が大きく崩れ、部屋や車が激しく燃えたあとなど甚大な被害が確認できます。
今回の攻撃について、ザポリージャ市の幹部は9日「ロシアのテロリストがザポリージャの領土に悲しみをもたらし続けている」とSNSに投稿し、ロシアを強く非難しています。
9日は、ウクライナ正教会で復活祭を控えた「枝の主日」と呼ばれる特別な日で、ゼレンスキー大統領は「これがテロ国家・ロシアによる『枝の主日』の過ごし方だ」と攻撃を強く非難しました。 そのうえで「悪は必ず負けると確信している。悪の敗北をわれわれの手で引き寄せなければならないし、今まさにそれを成し遂げようとしている」と述べ、前線で戦う兵士や市民をたたえ、徹底抗戦の姿勢を改めて強調しました。
国内への供給を優先しながら、電力インフラの完全な再建に必要な財源を確保するため周辺国への電力輸出の再開を決めたということです。 イギリス国防省は8日「電力システムに深刻な打撃を与えようという試みは失敗に終わった可能性が高い」と指摘したほか、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は8日「ロシアは電力インフラを劣化させる企てを諦めたようだ」と分析しています。 ウクライナ国営の電力会社「ウクルエネルゴ」は8日、この半年間で1200発以上のミサイルや無人機の攻撃を受け、このうちおよそ250発が命中し、主要な送電網の43%が損傷したと発表しました。 そして、これまでに損傷した送電網のほとんどを復旧させたとし「寒さが最も厳しい6か月間で敵は電気と暖房を奪おうとしたが、われわれはこの企てを打ち砕いた」とアピールしています。
地元メディアによりますと、電気で走るトロリーバスは、ことし2月中旬から完全に運行を再開していて、9日も多くの市民が利用する様子がみられました。 また、大型商業施設では一時、外壁に取り付けられた広告用の巨大なスクリーンの使用が控えられていましたが、今は再開されています。
ゼレンスキー大統領 ミサイル攻撃を強く非難
ウクライナ 被害受けた電力施設の復旧進む
首都キーウに電気戻る