Báo tiếng Nhật: 日本学術会議政府に勧告 “改正案の提出思いとどまるべき”

日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ政府せいふに勧告かんこく “改正かいせい案あんの提出ていしゅつ思おもいとどまるべき”

Apr 18, 2023 21:04

Furigana

日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎの会員かいいんの選び方えらびかたなどを見直みなおす法律ほうりつの改正かいせい案あんについて学術がくじゅつ会議かいぎは総会そうかいで対応たいおうを議論ぎろんし、政府せいふに対にたいし、今いまの国会こっかいでの提出ていしゅつを思おもいとどまるべきだなどとする勧告かんこくを出だしました。

日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎをめぐっては、当時とうじの菅かん総理そうり大臣だいじんが6人にんの会員かいいん候補こうほを任命にんめいしなかったことをきっかけに、組織そしきを見直みなおす議論ぎろんが行おこなわれていて、政府せいふは今いまの国会こっかいで法律ほうりつの改正かいせい案あんの提出ていしゅつを目指めざしています。

学術がくじゅつ会議かいぎが開ひらいた17日にちの総会そうかいでは、政府せいふの担当たんとう者しゃが出席しゅっせきして改正かいせい案あんについて説明せつめいしました。

この中なかで、会員かいいんの選考せんこうに意見いけんを述のべる“諮問しもん委員いいん会かい”の委員いいんについては、学術がくじゅつ会議かいぎの会長かいちょうのほか、総理そうり大臣だいじんが議長ぎちょうを務つとめる政府せいふの「総合そうごう科学かがく技術ぎじゅつ・イノベーション会議かいぎ」の有識者ゆうしきしゃ1人にんなど、3人にんで協議きょうぎし、最終さいしゅう的てきな任命にんめいは学術がくじゅつ会議かいぎの会長かいちょうが行おこなうため、政府せいふの介入かいにゅうはないと改あらためて強調きょうちょうしましたが、学術がくじゅつ会議かいぎの会員かいいんからは「政府せいふの意向いこうが影響えいきょうすることが危惧きぐされる」などと改正かいせいに反対はんたいする意見いけんが相次あいつぎました。

18日にちの総会そうかいでは、前日ぜんじつの内容ないようを踏ふまえて改あらためて議論ぎろんし、政府せいふへの勧告かんこくと国民こくみんに向むけた声明せいめいの2つの文書ぶんしょを取とりまとめました。

このうち政府せいふへの勧告かんこくでは、改正かいせい案あんの今いまの国会こっかいへの提出ていしゅつをいったん思おもいとどまり、学術がくじゅつ会議かいぎの在り方ありかたを含ふくめ、日本にっぽんの学術がくじゅつ体制たいせい全般ぜんぱんにわたる包括ほうかつ的てき・抜本ばっぽん的てきな見直みなおしを行おこなうための開ひらかれた協議きょうぎの場ばを設もうけるべきだとしています。

学術がくじゅつ会議かいぎの梶田かじた隆章たかあき会長かいちょうは「政府せいふは勧告かんこくを真摯しんしに受け止うけとめ、学術がくじゅつ会議かいぎが懸念けねんする方向ほうこうに行いかないことを期待きたいしている」と述のべるとともに、勧告かんこくの文書ぶんしょを総理そうりに直接ちょくせつ手渡てわたす考かんがえがあることも明あきらかにしました。

日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ国民こくみんに向むけ声明せいめい

日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎは18日にちの総会そうかいで政府せいふへの勧告かんこくとともに、国民こくみんに向むけた声明せいめいも出だしました。

声明せいめいでは「政府せいふによる任命にんめい見送みおくりは透明とうめい性せいを欠かいた決定けっていで、その理由りゆうも示しめされていない点てんで、最低さいてい限げんの説明せつめい責任せきにんも果はたされていない」としたうえで、去年きょねん12月つきに法ほう改正かいせいを一方いっぽう的てきに通告つうこくされたとして、真摯しんしな対話たいわのないまま手続てつづき上じょうの正統せいとう性せいに問題もんだいがあるとしています。

そのうえで、法ほう改正かいせい案あんは「学術がくじゅつ会議かいぎの独立どくりつ性せいを毀損きそんする可能かのう性せいがある」として、国内外こくないがいの研究けんきゅう者しゃなどから懸念けねんを共有きょうゆうする声こえがあると記しるしています。

また、政府せいふなどの権力けんりょくから独立どくりつし、自律じりつ的てきに発展はってんする学術がくじゅつがもたらす多様たような見解けんかいによって社会しゃかいや世界せかいの理解りかいが豊ゆたかになるなどとしたうえで、法ほう改正かいせいによって、

▽日本にっぽんの国際こくさい的てきな評価ひょうかや信頼しんらいが傷きずつけられる懸念けねんがあるほか、

▽研究けんきゅう力りょくの低下ていかを引き起ひきおこすおそれがあることなどを挙あげ、

「日本にっぽんの学術がくじゅつの終おわりの始はじまり」にしてはならないとしています。

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかん「政府せいふの提案ていあんしっかりと受け止うけとめ議論ぎろんを」

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんは、18日にち午後ごごの記者きしゃ会見かいけんで「日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ法ほうの改正かいせい案あんについては、きのうから開催かいさいされている日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎの総会そうかいでも事務じむ方かたから丁寧ていねいに説明せつめいし、十分じゅうぶんに意見いけんを聴ききながら進すすめている。さまざまな意見いけんがあると承知しょうちしているが、政府せいふの提案ていあんをしっかりと受け止うけとめて議論ぎろんしてもらいたい」と述のべました。

また、改正かいせい案あんの提出ていしゅつ時期じきについては、「引き続ひきつづき、今いまの国会こっかいへの提出ていしゅつを目指めざして検討けんとうし、できるかぎり速すみやかに提出ていしゅつしたい」と述のべました。