半導体の
受託生産で
世界最大手、
台湾のTSMCが
日本で
初めて建設した
工場が
熊本県で
完成し、ことしの
年末までに
本格稼働します。
会社は
第2
工場の
建設も
予定していて、
政府は
巨額の
支援で
重要性が
高まる半導体産業の
誘致を
進めています。
熊本県菊陽町に建設されたTSMCの半導体工場では、24日に開所式が行われ、会社の経営トップや齋藤経済産業大臣が出席します。
新工場への投資額は、およそ86億ドル=日本円でおよそ1兆2900億円にのぼり、政府も経済安全保障上、半導体は重要だとして、最大で4760億円を補助します。
会社は、ことしの年末までに新工場での生産を本格的に始めるほか、第2工場の建設も新たに決めていて、政府は最大およそ7300億円を補助する方針です。
2つの工場では、自動車など幅広い産業向けに40ナノメートルの半導体や、6から7ナノメートルの先端半導体などを生産する予定です。
米中の対立やコロナ禍の供給不足などを背景に、各国が半導体を重要物資と位置づけて開発や生産を強化しています。
とくに先端半導体は、AIや自動運転の技術などに不可欠にもかかわらず、日本は大きく出遅れていることから、政府は巨額の支援で拠点を誘致し、生産拡大などにつなげたい考えです。
ただ、日本の半導体産業は、製造装置や素材など一部を除けば国際競争力が低下していて、巻き返しに向けては技術者の確保や育成が課題となっています。