芥川賞が
決まった
市川沙央さんは
神奈川県在住の43
歳。
10歳のころに難病のひとつ、筋疾患の「先天性ミオパチー」と診断され、14歳から人工呼吸器を使い始め、移動には、電動車いすを使用し、タブレット端末を使って執筆しています。
これまで20年以上、ライトノベルの作品を創作して賞への投稿を続けてきたということで、初めて挑んだ純文学の作品「ハンチバック」が文學界新人賞を受賞してデビューし、今回の芥川賞も初めての候補で受賞となりました。
物語の主人公は市川さんと同じ重い障害がある女性です。
右の肺を押しつぶす形で背骨が曲がり、人工呼吸器やたんの吸引器など医療機器に頼らざるを得ない生活を克明につづる一方、健常者の暮らしに向けられる辛辣な皮肉などをユーモラスに表現しました。
重度障害者の当事者としての市川さんの力強い言葉があふれる作品となっています。
直木賞 垣根涼介さん 3回目の候補で受賞
直木賞の
受賞が
決まった
垣根涼介さんは
長崎県出身の57
歳。
大学を卒業後、旅行代理店などを経て小説を書き始め、2000年、勤務経験をもとに執筆した「午前三時のルースター」でデビューしました。
2004年には日本人移住者たちを描いた「ワイルド・ソウル」で吉川英治文学新人賞などを受賞し、直木賞は、今回、3回目の候補で受賞となりました。
受賞作の「極楽征夷大将軍」は、鎌倉幕府を倒して室町幕府を樹立し征夷大将軍となった足利尊氏の生涯を、やる気も使命感も執着もない無欲の人物という独自の解釈で描いた歴史小説です。
怠惰で面倒なことを嫌い、周囲から「極楽殿」とからかわれていた尊氏の不思議な求心力や、意図せず将軍に上り詰めた背景を、陰の立て役者である弟の直義と家臣の高師直の視点と、史実に基づく丁寧な筆致で書き上げています。
直木賞 永井紗耶子さん 江戸時代や鎌倉時代など舞台に
直木賞を
受賞した
永井紗耶
子さんは
横浜市出身の46
歳。
大学を卒業した後、新聞社勤務を経てフリーのライターとなり、2010年に時代小説「絡繰り心中」で小学館文庫小説賞を受賞しデビューしました。
江戸時代や鎌倉時代などさまざまな時代を舞台とした小説を手がけ、直木賞は2回目の候補で受賞となりました。
受賞作の「木挽町のあだ討ち」は、江戸の芝居小屋を舞台に父を殺された若侍のあだ討ちをめぐる物語を描いた時代小説です。
複雑な過去を背負いながら芝居に生きる人たちがそれぞれの目線で語るあだ討ちのてんまつを通して隠された真相が描かれる人情味あふれる物語です。
芥川賞の選考委員 平野啓一郎さん「圧倒的な支持で決まった」
芥川賞の
選考委員で
作家の
平野啓一郎さんは、リモート
会見で
市川沙央さんの
作品が
選ばれた
過程について「
作品として
強さがあり、
最初の
投票から
圧倒的な
支持を
得て
最初の
投票で
決まった」と
説明しました。
みずからも重い障害がある作者が自身の経験をもとに書いたこの作品について「社会で困難な状況にいる主人公が抱えた問題を通じて、私たちの常識を批評的に解体しながら自分の存在を描き出すことにおいて非常にすぐれていた。市川さんの当事者性が強い作品で性的な関係も含め、健常者であれば日常的に行っている行為に対して、健常者中心主義的な考えがあることについてはドキッとさせられた。選考委員からは今後の作品にも期待する声が多かった」と話していました。
米FRB 利下げを見送り 政策金利の据え置き決定 5会合連続
アメリカのFRB=連邦準備制度理事会は金融政策を決める会合を開き、30日、利下げを見送り、政策金利を据え置くことを決定したと発表しました。ただ、2人の理事が利下げを支持して反対する異例の状況にもなっていて、関税措置による影響が広がっているとの懸念も出る中、今後の利下げをめぐる判断が焦点となります。
N1
Nguồn: NHK
245
Jul 31, 2025 07:07
米あす新たな関税の期日日本は15%関税の大統領令署名求める
アメリカのトランプ政権が、貿易赤字が大きい国や地域などを対象に新たな関税を課す期日が、日本時間の8月1日午後1時すぎに迫っています。日米交渉で合意した日本に対する15%の関税について、日本政府は1日を念頭に大統領令の署名を求めています。※新たな関税を課す期日があすに迫った日米の動きを随時更新してお伝えします。
N1
Nguồn: NHK
78
Jul 31, 2025 15:07