日本新聞: 「過労死ライン」 20年ぶりに見直しへ認定基準案示す厚労省

「過労かろう死しライン」 20年ねんぶりに見直みなおしへ認定にんてい基準きじゅん案あん示しめす厚あつ労ろう省しょう

Jun 22, 2021 11:06 1

Furigana

長時間ちょうじかん労働ろうどうなどが原因げんいんの過労かろう死しの認定にんてい基準きじゅんについて、厚生こうせい労働ろうどう省しょうの検討けんとう会かいは残業ざんぎょう時間じかんが1か月かげつ平均へいきんで80時間じかんを超こえるなど「過労かろう死しライン」に達たっしない場合ばあいでも、それに近ちかい残業ざんぎょうがあり、不規則ふきそくな勤務きんむなどが認みとめられれば認定にんていすべきだとする見直みなおしの案あんを示しめしました。

国くには過労かろう死しを認定にんていする基準きじゅんについて、残業ざんぎょう時間じかんが、

▽病気びょうきの発症はっしょう直前ちょくぜん1か月かげつに100時間じかん

▽発症はっしょう前まえの2か月かげつから6か月かげつは1か月かげつ平均へいきんで80時間じかんをいずれも超こえた場合ばあいなど、としていて「過労かろう死しライン」と呼よばれています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうが設置せっちした有識ゆうしき者しゃの検討けんとう会かいは、過労かろう死しの認定にんてい基準きじゅんについておよそ20年ねんぶりに、見直みなおしに向むけた検討けんとうを進すすめ、22日にちにその案あんを示しめしました。

それによりますと、残業ざんぎょう時間じかんの長ながさが「過労かろう死しライン」に達たっしない場合ばあいでも、それに近ちかい残業ざんぎょうがあり、不規則ふきそくな勤務きんむなどが認みとめられれば「仕事しごとと病気びょうきの発症はっしょうとの関連かんれん性せいが強つよいと評価ひょうかできる」として、労災ろうさいと認定にんていすべきだとしています。

不規則ふきそくな勤務きんむについては、具体ぐたい的てきに、

▽仕事しごとの終了しゅうりょうから次つぎの開始かいしまでの「勤務きんむ間かんインターバル」が短みじかい場合ばあいや、

▽休日きゅうじつのない連続れんぞく勤務きんむなどを示しめしています。

「過労かろう死しライン」については、遺族いぞくや弁護士べんごしからは、WHO＝世界せかい保健ほけん機関きかんなどの指摘してきを踏ふまえ1か月かげつ65時間じかんに見直みなおすべきだという意見いけんが出でていましたが、現在げんざいの基準きじゅんを引き続ひきつづき示しめすことが妥当だとうだとしています。