大谷選手はあと2本でシーズンMVPに輝いた、おととしの自己最多ホームラン数、46本に並びます。
2回に緊急降板 右腕の疲労で
大谷選手は1回に先制のツーランホームランを打った後、2回にピッチャーとしてワンアウトを取った場面でみずからベンチにサインを送り、わずか26球でマウンドを降りました。
大谷選手が2回途中でマウンドを降りるのは今シーズン最短です。
球団によりますと、大谷選手は右腕の疲労を理由に交代したということです。
3回にまわった大谷選手の第2打席では新人のシャニュエル選手が代打に送られ、大谷選手はバッターとしても交代しました。
NHKの中継映像では、通訳の水原一平さんが大谷選手のバットを持ってベンチ裏に下がる様子も確認されました。
大谷選手は今シーズン10勝目をあげた今月9日のジャイアンツ戦に登板したあと、右腕の疲労のため16日に予定していた先発登板も回避していて、この日のレッズ戦は中13日での登板でしたが、再び右腕の疲労で試合の序盤で交代することになりました。
この試合、大谷選手はピッチャーとして1回と3分の1イニングを投げて無失点、打たれたヒットはなく、2奪三振、フォアボール1つという内容でした。
大谷選手の代わりには、左腕のアンダーソン投手が急きょマウンドに上がりました。
球速は平均を下回る
大谷選手がこの試合の初球に投げたストレートの球速は自身のシーズン平均の155.9キロより10キロ近く遅い146.2キロでした。
ストレートはこの試合の最速でも151.9キロにとどまるなど160キロに迫る大谷選手の剛速球は影を潜め、そのほかの変化球も球速や回転数がシーズンの平均を下回りました。
こうしたデータからも、この試合で大谷選手が腕を強く振れなかったことは明らかで、体の異変を感じた大谷選手は今シーズン最短の2回途中でマウンドを降りました。
かぶとパフォーマンス 通訳・水原さんが代役
大谷選手の44号先制ツーランホームランは今シーズン8勝をあげているレッズの先発左腕、アボット投手が投げた初球の149キロのストレートを完璧に捉えた当たりでした。
強烈なライナーでライトスタンドに運び、大リーグの映像解析を行う「スタットキャスト」によりますと飛距離は134.7メートル、打球速度は186.2キロでした。
大谷選手はピッチャーとしての準備があるためホームランを打った後はすぐにベンチ裏に下がり、代わりに通訳の水原さんが恒例のかぶとをかぶるパフォーマンスをしてチームメートとハイタッチを交わす場面もありました。
大谷選手が先発登板した試合でホームランを打つのは今月3日のマリナーズ戦以来、今シーズン7本目で、ホームラン王争いでは2位につけるホワイトソックスのロバートJr.選手との差を11本に広げました。