Actualités japonaises: ガソリン小売価格過去最高値を更新 1リットル185.6円

レギュラーガソリンの小売こうり価格かかくは28日にち時点じてんの全国ぜんこく平均へいきんで、1リットルあたり185.6円えんとなり、現在げんざいの方法ほうほうで調査ちょうさを行おこなっている1990年ねん以降いこうで最さい高値たかねを更新こうしんしました。

国くにの委託いたくを受うけてガソリン価格かかくの調査ちょうさをしている石油せきゆ情報じょうほうセンターによりますと、レギュラーガソリンの小売こうり価格かかくは28日にち時点じてんの全国ぜんこく平均へいきんで、1リットルあたり先週せんしゅうから1.9円えん値上ねあがりし、185.6円えんでした。

これは、15週しゅう連続れんぞくの値上ねあがりで、現在げんざいの方法ほうほうで調査ちょうさを行おこなっている1990年ねん以降いこうで、最さい高値たかねを更新こうしんしました。

これまでの最さい高値たかねは、2008年ねん8月つきにつけた185.1円えんで、およそ15年ねんぶりの更新こうしんとなります。

今後こんごの見通みとおしについて石油せきゆ情報じょうほうセンターは「いまの値上ねあがりは、円えん安やすに加くわえ、国くにからの補助ほじょ金きんの縮小しゅくしょうの影響えいきょうが大おおきく、今後こんご、補助ほじょ金きんがどうなるかが注目ちゅうもくされる」と話はなしています。

なぜ最さい高値たかね更新こうしん?

レギュラーガソリンの全国ぜんこく平均へいきんの小売こうり価格かかくが過去かこ最高さいこうになったことには、主おもに3つの要因よういんがあります。

1つ目めは、ガソリンなどの燃料ねんりょう価格かかくの上昇じょうしょうを抑おさえるために政府せいふが石油せきゆ元売もとうり各社かくしゃに支給しきゅうしている補助ほじょ金きんの縮小しゅくしょうです。

補助ほじょ額がくは原油げんゆ価格かかくの動向どうこうにあわせながら基準きじゅんとする価格かかくを上回うわまわった場合ばあいには、▽2022年ねん1月つきから3月つきにかけて1リットルあたり5円えん、▽3月つきから4月つきにかけて25円えん、▽4月つきから12月つきは35円えんと補助ほじょの上限じょうげんを拡大かくだいしてきました。

しかし、原油げんゆ価格かかくの高騰こうとうが落ち着おちつきを見みせたことから2023年ねん1月つきからは補助ほじょの上限じょうげんを毎月まいつき2円えんずつ引き下ひきさげ、5月つきには25円えんまで縮小しゅくしょうさせたのに加くわえ、6月つき以降いこうは、基準きじゅん価格かかくを上回うわまわる分ぶんが25円えん以下いかなら100％の補助ほじょ率りつを2週間しゅうかんごとに10％ずつ引き下ひきさげています。

2つ目めの理由りゆうは、原油げんゆ価格かかくが再ふたたび上昇じょうしょう傾向けいこうにあることです。

ロシアのウクライナ侵攻しんこうを背景はいけいに記録きろく的てきな水準すいじゅんに高騰こうとうした原油げんゆ価格かかくは、2022年ねん6月つき以降いこう、下落げらく傾向けいこうにあったため、国際こくさい的てきな原油げんゆ価格かかくの指標しひょうとなるWTIの先物さきもの価格かかくはことしに入はいってから1バレル・60ドル台だいまで値下ねさがりすることもありました。

しかし、産油さんゆ国こくのサウジアラビアが7月つきから自主じしゅ的てきな減産げんさんに踏み切ふみきった影響えいきょうでふたたび上昇じょうしょう傾向けいこうに転てんじ、8月つきの先物さきもの価格かかくは80ドル前後ぜんごまで値上ねあがりしています。

3つ目めの理由りゆうは円えん安やすです。

ガソリン価格かかくの上昇じょうしょうを抑おさえるために石油せきゆ元売もとうり会社かいしゃに補助ほじょ金きんを出だす対策たいさくが始はじまった2022年ねん1月末げつまつの時点じてんでは、1ドル＝114円えん台だいだったのが、足あしもとでは1ドル＝146円えん台だいまで値下ねさがりしています。

円えん安やすが原油げんゆの輸入ゆにゅう価格かかくを押し上おしあげる形かたちで、ガソリン価格かかくの上昇じょうしょうに拍車はくしゃをかけています。

カーシェアリングの需要じゅようが大幅おおはば増加ぞうか

ガソリン価格かかくの値上ねあがりが続つづく中なか、「カーシェアリング」の会員かいいん数すうが大幅おおはばに増ふえています。

カーシェアリング最大さいだい手しゅの「タイムズカー」によりますと、7月つきまでの1か月かげつ間かんに会員かいいん数すうがおよそ4万まん4000人にん増ふえました。

1か月かげつ間かんの増加ぞうか数すうが4万まん人にんを超こえるのは、サービスを始はじめた2009年ねん5月つき以降いこう初はじめてのことで、増加ぞうか数すうとしてこれまでで最もっとも多おおかった2022年ねん9月つきまでの1か月かげつ間かんの、およそ3万まん6000人にんより8000人にん多おおく大幅おおはばに増ふえています。

カーシェアリングでは利用りよう料金りょうきんにあらかじめガソリン代だいが含ふくまれているため、利用りよう料金りょうきんとは別べつにガソリン代だいを支払しはらう必要ひつようがありません。

今月こんげつ新あらたに入会にゅうかいした人ひとは「レンタカーとは違ちがい、ガソリン代だいを気きにしなくて済すむからカーシェアリングを利用りようすることにしました」と話はなしていました。

タイムズカー広報こうほう担当たんとうの渡邉わたなべ倫りん也さんは「コロナ後ごの移動いどう需要じゅようの増加ぞうかなど　さまざまな要因よういんがある中なかで、ガソリン価格かかくの高騰こうとうも1つの要因よういんとなって利用りようする方ほうが多おおいのではないか」と話はなしていました。

運賃うんちん値上ねあげ検討けんとうするバス会社かいしゃも

値上ねあげを検討けんとうするバス会社かいしゃもでています。

兵庫ひょうご県けん養父やぶ市しに本社ほんしゃがある「全ぜん但ただしバス」は、豊岡とよおか市しの城崎きのさき温泉おんせんと神戸こうべや大阪おおさかを結むすぶ高速こうそくバスなどを運行うんこうしていて、あわせて130台だいのバスを保有ほゆうしています。

会社かいしゃによりますと、バスの燃料ねんりょうとなる軽油けいゆの価格かかくは去年きょねんの同おなじ時期じきとそれほど変かわらないものの、ここ数すう年ねんで最もっとも安やすかった3年ねん前まえと比くらべると46％も高たかくなっているということです。

ことし7月つきの燃料ねんりょう費ひは1900万まん円えん余あまりで、去年きょねんの同おなじ時期じきと比くらべると30万まん円えん程度ていど、3年ねん前まえと比くらべるとおよそ700万まん円えん増ふえているということです。

この会社かいしゃでは、以前いぜんはエアコンの温度おんど設定せっていを上あげたり、待機たいき中ちゅうにエンジンを切きったりするなどして経費けいひ削減さくげんに努つとめていましたが、この数すう年ねんは猛暑もうしょ日びも多おおいことから乗客じょうきゃくや乗務じょうむ員いんの安全あんぜんを考かんがえこうした節約せつやくは行おこなっていないということです。

このため会社かいしゃでは、経費けいひの削減さくげんだけでは対応たいおうしきれないとして今後こんご、高速こうそくバスの運賃うんちんの値上ねあげも検討けんとうしているということです。

会社かいしゃによりますと、過去かこに消費しょうひ税ぜいの引き上ひきあげに伴ともなって運賃うんちんを値上ねあげしたことはあるものの、経費けいひの増加ぞうかを理由りゆうにした値上ねあげは実施じっししたことがないということです。

全ぜん但ただしバスの成田なりた毅あつし取締役とりしまりやく総務そうむ部長ぶちょうは「燃料ねんりょう費ひの高騰こうとうは経営けいえいを圧迫あっぱくする将来しょうらいへの不安ふあん要素ようそです。コロナの影響えいきょうで収益しゅうえきも圧迫あっぱくされそれに燃料ねんりょう費ひも上あがり八方塞はっぽうふさがりの状態じょうたいです。政府せいふには一時いちじ的てきでも減税げんぜいなど事業じぎょう者しゃに配慮はいりょするような施策しさくをとってほしい」と話はなしていました。

政府せいふ補助ほじょ金きん拡充かくじゅうの方向ほうこうで調整ちょうせい

ガソリン価格かかくの高騰こうとうを受うけ、政府せいふ・与党よとうでは、小売こうり価格かかくを全国ぜんこく平均へいきんで1リットルあたり170円えん台だいに抑おさえられるよう、石油せきゆ元売もとうり各社かくしゃに支給しきゅうしている補助ほじょ金きんを今いまより拡充かくじゅうする方向ほうこうで詰つめの調整ちょうせいを進すすめています。

石油せきゆ元売もとうり各社かくしゃへの補助ほじょ金きんについて、経済けいざい産業さんぎょう省しょうでは期限きげんとなる9月末げつまつでいったん補助ほじょを終おえる方針ほうしんでした。

しかし、原油げんゆ価格かかくの上昇じょうしょうや円えん安やすなどを背景はいけいに、ガソリンの小売こうり価格かかくが過去かこ最高さいこうの水準すいじゅんに迫せまるなか、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは先週せんしゅう、与党よとう内ないで対応たいおう策さくを検討けんとうするよう指示しじしました。

これを受うけて、政府せいふ・与党よとうはガソリンの小売こうり価格かかくの上昇じょうしょうを抑おさえるため、石油せきゆ元売もとうり各社かくしゃに対にたいする補助ほじょ金きんを今いまより拡充かくじゅうする方向ほうこうで補助ほじょ率りつなどの詰つめの調整ちょうせいを進すすめています。

補助ほじょ金きんの拡充かくじゅうは年末ねんまつまでを期限きげんとする方向ほうこうで検討けんとうしていて、国民こくみんの負担ふたんが重おもくならないよう適切てきせつに対応たいおうしたいとしています。

また、これまで実施じっしした負担ふたん軽減けいげん策さくについて経済けいざい産業さんぎょう省しょうは、2022年ねん6月つきにはレギュラーガソリンの全国ぜんこく平均へいきんの価格かかくを最大さいだいで41.9円えん抑制よくせいするなど価格かかくの高騰こうとうを和やわらげる効果こうかがあったとしています。