「惑星パレード」観測の最適条件と科学的意義
米国航空宇宙局(NASA)の発表によれば、天候条件が整えば、28日夜に六つの惑星が同時に夜空に姿を現す「惑星パレード」と呼ばれる希少な現象を観測できる可能性が高いという。アラバマ州ハンツビルに所在するNASAマーシャル宇宙飛行センターの惑星科学者、ハイディ・ハビランド氏は、この現象は太陽の周囲を公転する各惑星の軌道が、地球から見て一列に並ぶことによって生じるものだと説明している。
NASAの見解によると、水星・金星・土星・木星は肉眼でも確認可能である一方、天王星および海王星の観測には双眼鏡や望遠鏡といった観測機器が不可欠である。
なお、日食観測時のような専用アイウェアの着用は必要ないとのことである。
この「惑星パレード」は地球上のほぼ全ての地域で観察できるが、最も鮮明に観測できるのは薄明時であるとされる。早朝に観測を試みる場合は日の出前が、また夜間型の人にとっては日没直後が最適な時間帯となる。ただし、観測に適した時間帯は観測地によって異なるため、惑星が地平線から約10度以上の高ささに達していることが条件となる。位置が低すぎる場合には、大気による遮蔽のため視認が困難になるという。
この現象は、惑星が太陽の周囲をどのように公転し、地球との相対的な位置関係がいかに変化するかを改めて認識させるものである。ハビランド氏は、火星等への探査ミッションを計画する際にも、惑星の軌道や地球との位置関係が極めて重要な要素となると指摘する。実際、2018年に火星へロボット着陸機を送ったNASAの「インサイト」ミッションでは、地球と火星が最接近するまで約1年待機する必要があったことからも、軌道力学の知識が計画に不可欠であることが窺える。
また、ハビランド氏は今回の「惑星パレード」における惑星識別のポイントについても言及している。通常、金星が最初に現れ、太陽や月に次いで夜空で最も明るい天体として西の地平線付近に安定した白色光を放つという。水星は肉眼での発見が困難であるものの、日没後30~60分の間が観測の好機であり、太陽系で最小の惑星として地平線近くに白く輝く姿が期待される。
最良の観測体験を得るためには、都市部の光害を避け、晴天に恵まれることが望ましい。マーシャル宇宙飛行センターの報道官も、この希少な天体ショーを最大限に楽しむための条件として、こうした点に留意するよう呼びかけている。