日本新聞: 出版物の推定販売額電子は好調も紙大きく落ち込み前年下回る

出版しゅっぱん物ぶつの推定すいてい販売はんばい額がく電子でんしは好調こうちょうも紙かみ大おおきく落ち込おちこみ前年ぜんねん下回したまわる

Jan 28, 2024 08:01 1

Furigana

去年きょねん1年間ねんかんの出版しゅっぱん物ぶつの推定すいてい販売はんばい額がくは、電子でんしコミックの売り上うりあげが好調こうちょうだったものの、紙かみの書籍しょせきの落ち込おちこみが大おおきく、紙かみと電子でんしを合あわせた全体ぜんたいでは、2年ねん連続れんぞくで前まえの年としを下回したまわりました。

出版しゅっぱん業界ぎょうかいの調査ちょうさや研究けんきゅうを行おこなう出版しゅっぱん科学かがく研究所けんきゅうじょのまとめによりますと、去年きょねん1年間ねんかんの出版しゅっぱん物ぶつの推定すいてい販売はんばい額がくは、紙かみと電子でんしの合計ごうけいで前まえの年としより2.1％少すくない1兆ちょう5963億おく円えんと、2年ねん連続れんぞくで前まえの年としを下回したまわりました。

このうち「電子でんし出版しゅっぱん」の売り上うりあげは前まえの年としを6.7％上回うわまわる5351億おく円えんとなり、中なかでも「電子でんしコミック」は、1話わごとに購入こうにゅうできるサービスや、出版しゅっぱん社しゃと協力きょうりょくし、ほかより先行せんこうして配信はいしんする作品さくひんを強化きょうかするなど各かくストアの戦略せんりゃくが活発かっぱつで、電子でんし出版しゅっぱんの売り上うりあげ全体ぜんたいの9割わりを占しめています。

一方いっぽう「紙かみ」の出版しゅっぱん物ぶつは書籍しょせき・雑誌ざっしともに売り上うりあげが落ち込おちこみ、全体ぜんたいで前まえの年としを6％下回したまわる1兆ちょう612億おく円えんとなりました。

書籍しょせきでは村上むらかみ春樹はるきさんの6年ねんぶりの長編ちょうへん小説しょうせつや、42年ねんぶりに続編ぞくへんが出でた黒柳くろやなぎ徹子てつこさんの本ほんなどの話題わだい作さくで「文芸ぶんげい」や「学がく参さん」のジャンルが健闘けんとうしましたが「ビジネス」や「実用じつよう書しょ」は振ふるいませんでした。

出版しゅっぱん科学かがく研究所けんきゅうじょは「紙かみの書籍しょせきの売り上うりあげの落ち込おちこみは新型しんがたコロナの巣すごもり需要じゅようが収束しゅうそくしたのに加くわえ、歴史れきし的てきな物価ぶっか高だかで本ほんの価格かかくが上あがり、買い控かいびかえの動うごきが見みられることが要因よういんとみられる」としています。