予想される津波の高さはいずれも1メートルで、津波はすでに到達しています。
津波注意報が出た地域の方は、海岸や川の河口付近から離れ、近づかないで下さい。
観測された津波の高さ(~8:40)
気象庁によりますと、午前8時40分までに各地で観測された津波の到達時刻と高さは以下のとおりです。
▽伊豆諸島の八丈島・八重根では午前7時17分に60センチ、
▽伊豆諸島の神津島に午前8時に50センチ、
▽三宅島の坪田で午前8時11分に50センチ、
▽鹿児島県のトカラ列島・中之島で午前8時26分に40センチ、
▽高知県土佐清水市で午前8時9分に40センチ、
▽三宅島の阿古で午前7時28分に30センチ、
▽千葉県館山市で午前8時7分に30センチ、
▽鹿児島県南大隅町で午前8時18分に30センチ、
▽八丈島の神湊では午前7時11分に20センチ、
▽小笠原諸島の父島では午前7時24分に20センチ、
▽宮崎県の日南市油津港で午前8時8分に20センチ、
▽高知県中土佐町で午前8時15分に20センチ、
▽伊豆大島で午前8時36分に20センチ、
▽鹿児島県種子島の西之表港で午前8時9分に10センチ、
▽高知県室戸市で午前8時17分に10センチとなっています。
場所によっては観測された高さより、さらに大きな津波が到達している可能性があります。
津波注意報が出ている沿岸では、海岸や川の河口付近から離れ、近づかないで下さい。様子を見に行かないで下さい。
気象庁会見「解除までは海岸に近づかないで」
気象庁の下山利浩地震情報企画官は記者会見で「津波が発生していて、海の中や海岸付近は危険で、海からは上がり、海岸から離れてほしい。潮の流れが速い状態が続くため、津波注意報が解除されるまでは海に入ったり海岸に近づいたりしないようにしてほしい。この地域では今月2日から地震活動が続き、今月5日にも地震で津波を観測している。これらの地震活動は当面継続すると考えられるので引き続き注意が必要だ」と呼びかけました。
また津波注意報の発表の経緯について「きょうの午前4時台から地震が多発していて、潮位の変化が観測されたため津波注意報を発表した。地震の震源は決まっていない」と述べました。
専門家「少し異常なことが起きている」
今回の地震について東京大学地震研究所の佐竹健治教授は「今月5日にも同じようなところで地震があり、そのときは地震の規模は大きかったが陸から離れていたため体に揺れを感じなかった。一方、今回は地震の規模がわかっておらず、実際に津波を観測したことを受けて津波注意報が出されていて、少し異常なことが起きている」と指摘しました。
そのうえで「他の場所でも今後、津波が観測されて注意報が追加される可能性がある。50センチから60センチの高さの津波でも大変危険なので海岸の近くにいる人は気をつけてほしい」と呼びかけています。
八丈島で小型の船が流される
伊豆諸島と小笠原諸島に津波注意報が発表されたことを受けて、管轄する警視庁のそれぞれの警察署では、島の海岸線付近などのパトロールを行って、釣りやダイビングなどをしている人たちに海岸近くから離れるよう呼びかけています。
それぞれの警察署によりますと、これまでに、津波の影響で八丈島の八重根港に係留していた小型の船が2隻流されたということです。このうち1隻は回収しましたが、もう1隻は港近くを漂っていて、津波注意報が解除され次第、回収することにしています。
神津島村によりますと、港に係留していた小型船1隻が転覆しているのが港に設置しているカメラの映像に写っていたということです。小型船は民間の建設会社の作業船で、人は乗っておらず、けが人はいないということです。
村の職員が津波の影響とみて安全なところから目視で確認を進めているということです。
東京湾フェリーなど欠航 運航見合わせ
津波注意報の影響で千葉県富津市の金谷と神奈川県横須賀市の久里浜を結ぶ「東京湾フェリー」は、金谷港発が午前8時15分発の便から、久里浜港発が午前8時20分発の便からそれぞれ運航を見合わせるということです。
伊豆諸島と東京・竹芝とを結ぶ高速船などを運航している東海汽船によりますと、午前9時40分に八丈島を出港して東京に向かう1便の欠航が決まったということです。今後については状況をみた上で判断するとして、最新の状況はホームページなどで確認してほしいとしています。
鹿児島県 自治体や消防に被害の情報なし
鹿児島県の種子島・屋久島地方、奄美群島・トカラ列島のそれぞれの自治体や消防によりますと、これまでに被害の情報はなく、引き続き情報収集を進めるとともに防災無線などを通じて海岸に近づかないよう注意を呼びかけているということです。
鹿児島県の奄美大島にある名瀬漁業協同組合によりますと、津波注意報が発表されたことを受けて、漁船に対し、9日、漁に出る予定を見合わせるよう呼びかけているということです。
千葉県警察本部 被害の情報なし
千葉県警察本部によりますと、いまのところ被害の情報は入っておらず、情報を収集中だとういうことです。
7:50 高知県警察本部 被害の情報なし
高知県警察本部によりますと、午前7時50分時点で高知県内で被害の情報は入っていないということです。警察は被害がないかどうか確認しているということです。
高知県によりますと、午前7時55分現在、県内で津波による被害の情報は寄せられていないということです。県は引き続き情報を収集しています。
気象庁 午前8時40分から会見へ
鳥島近海を震源とする地震や津波注意報の発表を受けて気象庁はこのあと午前8時40分から会見を開いて今後の注意点などについて説明することにしています。
7:00 東京都 “被害の情報は入っていない”
東京都によりますと、午前7時現在で被害の情報は入っていないということです。
都は情報連絡体制をとって情報の収集を進めています。
大島町役場 被害の情報なし
大島町役場の防災対策室によりますと、現時点で被害の情報は入っていないということです。
すでに津波が到達したとみられることから、改めて海岸には近づかないよう防災行政無線で呼びかけるとともに、警察が海岸をパトロールしているということです。
新島村 被害の情報なし
新島村の総務課によりますと現時点で被害の情報は入っていないということです。
村では津波注意報が出たことを無線を通じて呼びかけたということで、引き続き状況の確認を進めています。
八丈町 被害の情報なし
八丈町によりますと、これまでのところ被害の情報は入っておらず、防災行政無線で海に近づかないよう呼びかけているほか、消防と警察が海岸付近のパトロールを行っているということです。
利島村 被害の情報なし
利島村の職員によりますと、これまでところ被害の情報は入っていないということです。
地震の揺れは感じず、現在は職員が出勤して住民に防災無線で注意を呼びかけるとともに引き続き、情報収集にあたっているということです。
神津島村役場の職員 “揺れは感じず 被害の情報なし”
津波注意報が出された神津島村の村役場にいた職員によりますと、地震の揺れは感じなかったということです。
これまでのところ被害の情報は入っていないということですが、住民に対しては防災行政無線で海に近づかないよう注意を呼びかけています。
海上保安庁 “被害の情報は入っていない”
海上保安庁によりますと、これまでのところ被害の情報は入っていないということです。
巡視船や航空機を使って海岸線の状況を確認するため、現在、準備を進めています。
政府 情報連絡室を設置 情報収集など進める
政府は、午前6時40分に、総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置して、情報収集などを進めています。
警察 海岸近くから離れるよう呼びかけ
伊豆諸島と小笠原諸島に津波注意報が発表されたことを受けて、管轄する警視庁のそれぞれの警察署では、島の海岸線付近などのパトロールを行って、海岸近くから離れるよう呼びかけることにしています。
それぞれの警察署によりますと、これまでのところ、被害の情報は入っていないということで、引き続き確認を進めています。