日本新聞: 福島第一原発事故後の収束作業咽頭がんを初の労災認定

福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ事故じこ後ごの収束しゅうそく作業さぎょう咽頭いんとうがんを初はつの労災ろうさい認定にんてい

Sep 8, 2021 21:09

Furigana

東京とうきょう電力でんりょく福島ふくしま第だい一いち原子力げんしりょく発電はつでん所しょの事故じこ後ご、収束しゅうそく作業さぎょうなどにあたっていて咽頭いんとうがんを発症はっしょうした男性だんせい2人にんについて、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、がんと業務ぎょうむとの因果いんが関係かんけいを認みとめ労災ろうさいと認定にんていしました。原発げんぱつ事故じこの収束しゅうそく作業さぎょうをめぐるがんの労災ろうさい認定にんていで咽頭いんとうがんが認みとめられたのは、これが初はじめてです。

労災ろうさいと認みとめられたのは、東京とうきょう電力でんりょくの社員しゃいんとして働はたらいていた60代だいの男性だんせいと、協力きょうりょく会社かいしゃで働はたらいていて40代だいで発症はっしょうし、その後そのご死亡しぼうした男性だんせいの2人にんです。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうによりますと、2人にんは2011年ねん3月つきの福島ふくしま第だい一いち原発げんぱつ事故じこのあと、がれきの撤去てっきょや放射線ほうしゃせん量りょうの測定そくていなど原発げんぱつの構内こうないで収束しゅうそく作業さぎょうに当あたりました。

しかし、2018年ねん12月つきとおととし1月つきにいずれも咽頭いんとうがんを発症はっしょうし、労災ろうさいを申請しんせいしていました。

2人にんの収束しゅうそく作業さぎょうでの被ひばく線量せんりょうはそれぞれ、およそ85ミリシーベルトと、およそ44ミリシーベルトに上のぼりました。

専門せんもん家かなどでつくる厚生こうせい労働ろうどう省しょうの検討けんとう会かいは、2人にんの被ひばく線量せんりょうが事故じこ前まえと合あわせて認定にんていの目安めやすとされる100ミリシーベルトを超こえたことなどから、がんとの因果いんが関係かんけいを認みとめ、労働ろうどう基準きじゅん監督かんとく署しょは今月こんげつ6日にち、労災ろうさいと認定にんていしました。