「SNS型がた投資とうし詐欺さぎ」約やく80人にんからなるグループの一斉いっせい摘発てきはつ開始かいし 大阪おおさか

詐欺さぎの疑うたがいが持もたれているのは、大阪おおさか 中央ちゅうおう区くと西にし区くのビルに拠点きょてんを置おく、男女だんじょあわせて、およそ80人にんからなる2つのグループです。

大阪おおさか府警ふけい察さっ本部ほんぶは、23日にち午後ごご2時じ前まえから関係かんけい先さき、数すうか所かしょを捜索そうさくし、一斉いっせい摘発てきはつを始はじめました。

捜査そうさ関係かんけい者しゃによりますと、

▽グループの1つは、ことし2月つきから3月つきにかけて、SNSを通をつうじて20代だいの女性じょせいに投資とうしに関にかんする商しょう材ざいの購入こうにゅうなどを持もちかけ、現金げんきんおよそ90万まん円えんを指定していした口座こうざに振り込ふりこませてだまし取だましとった疑うたがいがあり、

▽もう1つのグループは、ことし1月つき、同おなじような手口てぐちで30代だいの女性じょせいから現金げんきん230万まん円えん余あまりをだまし取だましとった疑うたがいがあるということです。

2つのグループは、いずれも大阪おおさか市内しないを拠点きょてんにしているうえ、為替かわせ相場そうばなどが高たかくなるか低ひくくなるかを二に者しゃ択一たくいつで予想よそうする「バイナリーオプション」と呼よばれる金融きんゆう商品しょうひんを勧すすめるなど、手口てぐちがよく似にているということで、警察けいさつは何なんらかの接点せってんがあるとみています。

警察けいさつは、一部いちぶのメンバーを23日にちにも逮捕たいほするとともに、2つのグループによる被害ひがい額がくは合あわせて10億おく円えん前後ぜんごに上のぼる疑うたがいがあるとみて、実態じったい解明かいめいを進すすめる方針ほうしんです。

2つのグループ 手口てぐちは

警察けいさつが摘発てきはつを始はじめた2つのグループは、いずれも「バイナリーオプション」への投資とうしを勧すすめて、商しょう材ざいを購入こうにゅうさせるなどの手口てぐちで現金げんきんをだまし取だましとっていたとみられています。

捜査そうさ関係かんけい者しゃによりますと、はじめに、SNSで不ふ特定とくてい多数たすうの人ひとにダイレクトメッセージを送おくり、興味きょうみを示しめした人ひとと個別こべつにやり取として投資とうしの勧誘かんゆうを行おこなっていたということです。

そのうえで、

▽グループのメンバーが講師こうしになりすまし、説明せつめいどおりに投資とうしすれば利益りえきが得えられるとか

▽「勝率しょうりつが80％に上あがる商しょう材ざいがある」などとうそを言いって、指定していした口座こうざに現金げんきんを振り込ふりこませていた疑うたがいがあるということです。

「バイナリーオプション」について、金融きんゆう庁ちょうは、単純たんじゅんな仕組しくみに見みえるものの、実際じっさいには専門せんもん知識ちしきなどが必要ひつような難むずかしい金融きんゆう取引とりひきだとしたうえで、SNSなどを通をつうじて情報じょうほう商しょう材ざいを購入こうにゅうさせられ、取引とりひきで多額たがくの損失そんしつが出でるなどのトラブルが急増きゅうぞうしているとして注意ちゅういを呼よびかけています。

「SNS型がた投資とうし詐欺さぎ」急増きゅうぞう 被害ひがい件数けんすう 前年ぜんねん同どう時期じきの6倍ばい余よに

SNSによる投資とうしの勧誘かんゆうをきっかけに現金げんきんをだまし取だましとる「SNS型がた投資とうし詐欺さぎ」の被害ひがいは全国ぜんこくで急増きゅうぞうしています。

警察庁けいさつちょうによりますと、ことしは5月つき末まつまでに3049件けん、被害ひがい総額そうがくは430億おく円えんに上のぼり、去年きょねんの同おなじ時期じきに比くらべて、件数けんすうは6倍ばい余あまり、被害ひがい額がくは8倍ばい余あまりに増ふえています。

大阪おおさか府内ふないでも、2023年ねんから被害ひがいが相次あいつぎ、ことしに入はいってからの被害ひがい額がくは、5月つき末まつまでに、およそ44億おく円えんに上のぼっているということです。

このうち、ことし4月つきには、府内ふないに住すむ40代だいの男性だんせいがSNSで知り合しりあった人物じんぶつから暗号あんごう資産しさんへの投資とうしを勧すすめられ、合あわせておよそ1億おく8000万まん円えんをだまし取だましとられていたことが分わかっています。