昔、
下関の
阿弥陀寺という
お寺に、
芳一という
男が
住んでいました。
很久以前,在下关有一座叫阿弥陀寺的寺庙,里面住着一个名叫辉一的男子。
芳一は
目が
不自由でしたが、びわを
とても上手に
弾きました。
ある夜、
芳一の
所に
偉い
人の
使いが
来て、びわを
弾いてほしいと
言いました。
有一天夜里,一位高贵人士的使者来到惠市身边,请他弹奏琵琶。
芳一は、
使いの
後について
行きました。
大きな
家の
中には
たくさんの
人がいて、
芳一はびわを
弾きました。
在一所大房子里,许多人聚集在一起,辉一正在弹奏琵琶。
みんな泣いていました。
女の
人は「あと2
日間、びわを
弾いてください。
このことは
誰にも
話さないでください」と
言いました。
朝、
芳一は
お寺に
帰りました。
お寺の
人が
芳一を
見に
行くと、
芳一はお
墓の
前でびわを
弾いていました。
お寺の
人は、びわを
聞いたのは
亡くなった
人の
魂だとわかりました。
寺庙里的人们意识到,听到琴声的是已经去世之人的灵魂。
そして、
芳一の
体に
お経を
書きました。
夜に
なると、
また魂が
来ました。
お経の
おかげで、
魂には
芳一の
体が
見えませんでした。
しかし、
耳は
見えていました。
魂は
耳を
持って
帰りました。
朝、
お寺の
人は、
芳一の
耳がなくなっているのを
見て、
かわいそうなことをしたと
思いました。
第二天早上,寺庙里的人们看到惠市失去了耳朵,都感到非常可怜他。
芳一は「
耳なし
芳一」と
呼ばれるようになりました。