日本新聞: 東京医科大元課長が不正な点数操作の実態証言東京地裁の裁判

東京とうきょう医科いか大だい元もと課長かちょうが不正ふせいな点数てんすう操作そうさの実態じったい証言しょうげん東京とうきょう地裁ちさいの裁判さいばん

Jan 15, 2021 16:01 3

Furigana

東京とうきょう医科いか大学だいがくの前ぜん理事りじ長ちょうらが文部もんぶ科学かがく省しょうの元もと局長きょくちょうの息子むすこを不正ふせいに合格ごうかくさせたとして起訴きそされた汚職おしょく事件じけんの裁判さいばんで、大学だいがくの元もと課長かちょうが不正ふせいな点数てんすう操作そうさの実態じったいを証言しょうげんし「絶対ぜったいに許ゆるされることではないと思おもっていた」と述のべました。東京とうきょう医科いか大学だいがくの理事りじ長ちょうだった臼井うすい正彦まさひこ被告ひこく（79）と、学長がくちょうだった鈴木すずき衞まもる　被告ひこく（71）らは、3年ねん前まえ、文部もんぶ科学かがく省しょうの元もと局長きょくちょうの息子むすこを不正ふせいに合格ごうかくさせたとして、贈賄ぞうわいの罪つみに問とわれ、無罪むざいを主張しゅちょうしています。

15日にち、東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょで開ひらかれた裁判さいばんでは、東京とうきょう医科いか大学だいがくで平成へいせい30年度ねんどの入試にゅうしまで3年間ねんかん、学務がくむ課長かちょうとして点数てんすう操作そうさを指示しじされた女性じょせい職員しょくいんが証人しょうにんに呼よばれ、不正ふせいな点数てんすう操作そうさの実態じったいを証言しょうげんしました。

それによりますと、元もと学務がくむ課長かちょうが前ぜん理事りじ長ちょうと前ぜん学長がくちょうとの3人にんでの打ち合うちあわせで試験しけんの成績せいせきの一覧いちらん表ひょうを示しめすと「何なん番ばんの受験生じゅけんせいのこの科目かもくを加点かてんし、順位じゅんいを何なん位いまで上あげてください」などと、具体ぐたい的てきに加点かてんを指示しじされていたということです。

前ぜん理事りじ長ちょうらが「学内がくない関係かんけい者しゃの子こどもだ」とか「“1本ほん”もらえる」などと、加点かてんの理由りゆうを話し合はなしあうこともあり、元もと学務がくむ課長かちょうは打ち合うちあわせのあと、成績せいせきのデータにアクセスできる部下ぶかの職員しょくいんに、前ぜん理事りじ長ちょうらの指示しじの内容ないようを伝つたえ、加点かてんさせたということです。

法廷ほうていで元もと学務がくむ課長かちょうは「初はじめて打ち合うちあわせで指示しじされたときは、点数てんすう操作そうさをしているとは思おもっていなかったので、この場ばから逃にげたいと思おもった。驚おどろいたし、絶対ぜったいに許ゆるされることではないと思おもっていた。部下ぶかの職員しょくいんからも『前まえの課長かちょうも嫌いやがっていたから、やめましょうよ』と言いわれたことがあった」と証言しょうげんしました。