アメリカ南部ルイジアナ州のニューオーリンズでは1日、観光名所の通りに車が突っ込み、多くの死傷者が出て、車を運転していたジャバール容疑者(42)が警察との銃撃戦のあと、現場で死亡しました。
FBIは2日、記者会見を行い、この事件では容疑者を除く14人が死亡し、少なくとも35人がけがをしたと発表しました。
また、FBIは前日の会見では「単独犯とは考えていない」としていましたが、監視カメラの映像から現場周辺で回収された爆発物を仕掛けたのもジャバール容疑者だとわかったとして、単独犯だったという見方を示しました。
そのうえで「容疑者は100%ISに感化されていた」と述べ、過激派組織IS=イスラミックステートに強く影響された犯行だと指摘しました。
容疑者はかつてアメリカ軍にも所属していましたが、車にはISの旗が掲げられていたほか、SNSに投稿された複数の動画では2024年の夏の前にISに加わったと主張し、ISへの支持を表明していたということです。
アメリカメディアによりますと、事件前に容疑者が滞在していた民泊施設からは爆発物の材料が見つかったということで、FBIは2日も周辺の通りを封鎖して捜査を続けています。
事件があったニューオーリンズの観光名所、「フレンチクオーター」は現地時間の2日午後に封鎖が解除され、多くの店が営業を再開するなか、観光客やストリートミュージシャンの姿が戻ってきました。
しかし多くの犠牲者を出した繁華街の入り口には花が供えられ、バーで働く人は人通りもふだんより少ないと話していました。