鶴柿つるがき

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Jan 6, 2025 10:01 136
Furigana
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むかしから山口県熊毛地方八代やまぐちけんくまげちほうはちだいさとは、おおつるたちがやってきます。むらひとたちはつる大事だいじにし、つるひとによくなつき、このあたりにはつるひとにまつわるはなしがたいそうおおくあります。そのはなしひと

あるとしあき子供こどもれた一羽いちわつるんでました。小鶴こづるたびつか病気びょうきよわっていました。親鳥おやどりはおいしそうかきつけ、小鶴こづるべさせようとおもいました。つるかきまれませんので、したりてうらめしそうかきていると、カラスがんでかきべはじめました。つるはカラスにかきってとたのみますが、意地悪いじわるをするばかりでかたをぶつけられました。

その様子ようすていた一人ひとりおんなが、はたけのおっとうをんで、カラスをい、つるかきってあげました。つる何度なんどれいをいって小鶴こづるもとっていきました。

そのあるさむあさ、あの百姓ひゃくしょうさんいえではがきべたおんなかきたねのどまらせくるしんでいました。戸口とぐちおとであけてみると、あのときのつるがいて「今度こんどわたし恩返おんがえをするばんです」といました。

つるいえなかはいり、おんなまくらもとにと、ながくちばしでのどにつかえたかきたね上手じょうずしました。百姓ひゃくしょうさん何度なんどれいいました。そしてわかさいなにはなしに「八代はちだいかき上手じょうずんじゃが、たねおおくていかん」といました。つるともなくいていましたがやがてとびさっていきました。

それからだそうです。八代はちだいかきがきにするとたねえるそうです。むらひとたちはつる恩返おんがえかんがえ、がきではなく鶴柿つるがきようになったそうです。

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