日本新闻: 避難生活 “低体温症に注意互いに見守りを” 専門家が解説

避難ひなん生活せいかつ “低てい体温たいおん症しょうに注意ちゅうい互たがいに見守みまもりを” 専門せんもん家かが解説かいせつ

Jan 4, 2024 19:01

Furigana

今回こんかいの能登のと半島はんとう地震じしんでは、厳きびしい寒さむさや各地かくちで停電ていでんや断水だんすいが相次あいつぐなかでの避難ひなん生活せいかつを余儀よぎなくされています。

専門せんもん家かは気温きおんの低下ていかなどによる「低てい体温たいおん症しょう」に特とくに注意ちゅういが必要ひつようだとして、体からだを温あたたかくすることや、周まわりの人ひとたちの体調たいちょうの変化へんかを互たがいに見守みまもりあうなどしてほしいと呼よびかけています。

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体育館たいいくかんなど低てい体温たいおん症しょうになるリスク高たかまる

日本にっぽん赤十字せきじゅうじ北海道ほっかいどう看護かんご大学だいがくの根本ねもと昌宏まさひろ教授きょうじゅによりますと、避難ひなん所しょとして使つかわれることの多おおい体育館たいいくかんなどは床ゆかが冷つめたく、体温たいおんを奪うばわれて低てい体温たいおん症しょうになるリスクが高たかまるということです。

体からだの内側うちがわの体温たいおんが35度ど以下いかになると、体からだの震ふるえや判断はんだん力りょくの低下ていかなどが起おこり、重症じゅうしょう化かすると意識いしきを失うしない、最悪さいあくの場合ばあいは死しに至いたるおそれがあります。

暖あたたかい室内しつないで過すごすことは難むずかしく、厳きびしい環境かんきょうにとどまらざるを得えないなかでも、としています。

例たとえば、体からだが“ブルブル”と震ふるえる、歯はが“カチカチ”と鳴なるなど軽度けいどの低てい体温たいおん症しょうの症状しょうじょうを自分じぶんで感かんじたり、周まわりで見みかけたりしたら、毛布もうふなどをかけて体からだを暖あたためたり、隣となりで寄り添よりそってあげたりして、体温たいおんの低下ていかを防ふせぐことが大切たいせつだといいます。

さらに、可能かのうであれば温あたたかい食べ物たべものや飲み物のみものを積極せっきょく的てきにとるのがよいということですが、緑茶りょくちゃやコーヒーには血管けっかんを収縮しゅうしゅくさせる作用さようのあるカフェインが含ふくまれるため、さ湯ゆなどを飲のむのがよいということです。

冷つめたい床ゆかの上うえで直接ちょくせつ過すごさない

避難ひなん所しょなどでの対策たいさくとしては、が大切たいせつです。

段ボールだんぼ-る素材そざいのベッドを使用しようしたり、床ゆかの上うえに毛布もうふなどを重かさねて敷しくと効果こうか的てきですが、これらがない場合ばあいにはパイプいすの上うえで過すごすなど、床ゆかに触ふれる時間じかんを減へらすことが大切たいせつだということです。

暖房だんぼう機器ききを使用しようする場合ばあいは換気かんきを意識いしき

石油せきゆストーブなどの暖房だんぼう機器ききを使用しようする場合ばあいには一いち酸化さんか炭素たんそ中毒ちゅうどくにならないよう換気かんきを意識いしきするとともに、部屋へやの中なかで練炭れんたんを使つかったり、発電はつでん機きを回まわしたりすることは大変たいへん危険きけんなのでやめるよう呼よびかけています。

また、自家用車じかようしゃなどで寝泊ねとまりするいわゆるがあり、注意ちゅういが必要ひつようです。

低てい体温たいおん症しょうを防ふせぐため「保温ほおんと加か温ゆたか」を意識いしきして

（根本ねもと昌宏まさひろ教授きょうじゅ）

「低てい体温たいおん症しょうを防ふせぐために『保温ほおんと加か温ゆたか』を意識いしきして避難ひなん生活せいかつの環境かんきょうを整ととのえるとともに、体調たいちょうを保たもつためにもマスクの着用ちゃくようや手て指ゆびのアルコール消毒しょうどくなどもしてください。また、持病じびょうのある方ほうはふだん飲のんでいる薬くすりを飲のみ続つづけることが大切たいせつです。医療いりょう従事じゅうじ者しゃがみなさんのもとへ向むかっているので、それまではふだんどおりに飲のみ続つづけて下ください」