日本新聞: 有期雇用の「無期転換ルール」労働条件明示を企業に義務づけへ

有期ゆうき雇用こようの「無期むき転換てんかんルール」労働ろうどう条件じょうけん明示めいじを企業きぎょうに義務ぎむづけへ

Jan 8, 2023 11:01 3

Furigana

契約けいやくの更新こうしんによって同おなじ企業きぎょうで5年ねんを超こえて働はたらいた場合ばあい、期間きかんの定さだめのない雇用こように切り替きりかえることができる「無期むき転換てんかんルール」について、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは働はたらく人ひとが適切てきせつに判断はんだんできるよう、企業きぎょうに対にたいし切り替きりかえ後ごの労働ろうどう条件じょうけんなどを事前じぜんに書面しょめんで明示めいじするよう求もとめることになりました。

「無期むき転換てんかんルール」は、パートや契約けいやく社員しゃいんなど、雇用こよう期間きかんに上限じょうげんのある人ひとが契約けいやくの更新こうしんによって同おなじ企業きぎょうで5年ねんを超こえて働はたらいた場合ばあい、希望きぼうすれば期間きかんの定さだめのない雇用こように切り替きりかえるよう企業きぎょうに義務ぎむづける制度せいどです。

労使ろうしなどで作つくる厚生こうせい労働ろうどう省しょうの審議しんぎ会かいは、働はたらく人ひとが適切てきせつに判断はんだんできるよう制度せいどの改善かいぜんに向むけた報告ほうこく書しょをまとめました。

この中なかでは、働はたらく期間きかんが5年ねんを超こえると見込みこまれるタイミングなど無期むき雇用こように切り替きりかえる権利けんりが生しょうじる契約けいやく更新こうしんの際さいには、その権利けんりがあることや切り替きりかえ後ごの労働ろうどう条件じょうけんを書面しょめんで明示めいじするよう企業きぎょうに義務ぎむづけるとしました。

明示めいじする条件じょうけんは、労働ろうどう時間じかんや賃金ちんぎん、将来しょうらい勤務きんむする可能かのう性せいがある場所ばしょなどを想定そうていしています。また、権利けんりが発生はっせいする直前ちょくぜんに雇やとい止とめが行おこなわれ、トラブルになるケースもあることから、最初さいしょの契約けいやくを結むすぶ際さい、契約けいやくの更新こうしん回数かいすうに上限じょうげんがあるかどうかを示しめすことや、上限じょうげんを途中とちゅうで短縮たんしゅくする場合ばあいなどは理由りゆうを事前じぜんに説明せつめいすることも求もとめています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうはこの内容ないように沿そって、今後こんご、省令しょうれいの改正かいせいなどの手続てつづきを進すすめることにしています。厚生こうせい労働ろうどう省しょうによりますと、雇用こよう期間きかんに上限じょうげんのある契約けいやくで働はたらいている人ひとは、おととしには1402万まん人にんと労働ろうどう者しゃのおよそ25％に上のぼっているということです。