ことしのノーベル
平和賞に、ドゥテルテ
政権の
強権的な
姿勢を
批判してきたフィリピンの
ジャーナリスト、マリア・レッサ
氏が
選ばれたことについて、
受賞発表から3
日たった11
日、フィリピン
大統領府が
祝意を
示しましたが、ドゥテルテ
大統領本人は
演説で
ひと言も
触れず、
地元メディアから
批判も
出ています。
ノルウェーのオスロにある選考委員会は今月8日、ことしのノーベル平和賞に、フィリピンのマリア・レッサ氏と、ロシアのドミトリー・ムラートフ氏の2人のジャーナリストを選んだと発表しました。
このうちインターネットメディアの代表を務めるレッサ氏は、ドゥテルテ政権の、容疑者の殺害も辞さない違法薬物の取締りなど、強権的な姿勢を厳しく批判してきたことから、政府の反応に注目が集まっていました。
こうした中、受賞の発表から3日がたった11日になって、大統領府の報道官は定例の記者会見で「フィリピン人にとっての勝利だ」と述べて祝意を示しました。
一方、
同じ日の
深夜にはドゥテルテ
大統領本人が
テレビ演説を
行いましたが、1
時間余り続いた
演説の
中、
大統領はレッサ
氏の
受賞には
ひと言も
触れませんでした。
ドゥテルテ大統領はこれまで、レッサ氏の記事を「フェイクニュースだ」などと非難していましたが、一部の地元メディアからは「賞の意義を分かち合うべきではないか」との批判も出ています。