これは15
日、
京都大学の
理事などが
会見を
開いて
明らかにしました。
それによりますと、去年3月に定年退職した京都大学霊長類研究所の正高信男元教授(66)がおととし発表した論文について、実験を行う際の手続きに疑わしい点があるという情報が大学に寄せられたということです。
論文は、社会不安障害のある10代の複数の若者に、大麻の抽出成分を服用させて効果を分析したとするもので、大学は調査委員会を設けて去年6月から1年余りかけて調査を行いましたが、元教授は聞き取りに応じることはなく、実験データなども提出しなかったということです。
また、被験者が参加した実験が行われた事実も確認できなかったことから、委員会は、故意によるねつ造が行われたと認定したということです。
さらに、平成26年から28年にかけて執筆したほかの3本の論文についてもねつ造があったと認定し、大学は元教授に4本の論文の撤回を勧告するとともに処分を検討しています。
大学によりますと元教授から今回の調査結果に対する不服申し立ては期限までになかったということです。
正高元教授「拙速と思う発表に当惑」
これに対して正高元教授は
報道各社に対して、「ヒアリングの
要請も
皆無のまま
現在に
至っており、
実験データは
霊長類研究所に
置いて
去っているので、
私がデータの
提出に
応じないというのならば、
それは
的外れと
言わざるをえないと
考えます。
拙速と
思う発表をされることに
当惑するのみです」と
コメントしています。
京大で研究不正相次ぐ 理事「全学あげて倫理規範意識高める」
京都大学では
理学研究科に
所属していた
元教授が
熊本地震に関する論文をめぐる
複数の
論文で、
ねつ造や
改ざんを
行っていたことが
発覚し、ことし9
月に
論文の
撤回を
勧告される
など、
研究不正が
相次いで
明らかになっています。
こうしたことについて京都大学の北村隆行理事は「その道の権威と言われる者が立て続きにこうした事態を起こしたことは非常に残念で、社会に申し訳なく思っております。研究論文については、本人の自覚と良心によるところが大きく、全学をあげて倫理規範意識を高めていきたい」と話しています。
政府がコメ価格高騰を検証“政策転換 増産へ”
コメの価格高騰をめぐる政府の検証の概要が明らかになり、農林水産省がインバウンドによる需要などの増加を見通せず、生産量が足りていると認識していたと指摘しています。その上で、今後の方向性として政策を転換し、増産にかじを切ることを打ち出しています。
N2
資源: NHK
161
Aug 5, 2025 04:08