北朝鮮が
拉致を
認めた
日朝首脳会談からことしで20
年です。
その後、5人が帰国しましたが、ほかの被害者については進展がみられないままで、再会を果たせずに亡くなる家族が増える中、政府には、被害者の早期帰国に向けた具体的な取り組み、そして、目に見える成果が求められる1年になります。
北朝鮮による拉致問題は、20年前の平成14年9月に行われた初めての日朝首脳会談で北朝鮮が拉致を認め、翌10月、5人の被害者が帰国を果たしました。
その後、政府は拉致問題を最重要課題と位置づけてきましたが、ほかの被害者について進展はみられず、この間、安否が分かっていない12人の被害者の親で子どもとの再会を果たせずに亡くなった人は8人に上っています。
被害者の家族会は、去年4月、キム・ジョンウン(金正恩)総書記に宛てた新たなメッセージを出し、「すべての被害者の即時一括帰国が実現するなら、帰国した被害者から秘密を聞き出し、日朝国交正常化の妨げになることはしない」としたうえで、家族の高齢化を踏まえ、「メッセージには期限がある」と明記してキム総書記の決断を強く促しました。
しかし、12月、家族会代表として14年にわたって救出活動の先頭に立ってきた飯塚繁雄さんが亡くなり、実の子として育てられた飯塚耕一郎さんが、「生きて被害者と会えない家族がこれ以上増えることは許容できない」と述べるなど、家族の焦りはこれまでになく強まっています。
もはや一刻の猶予も許されない中、政府には、すべての被害者の速やかな帰国に向けた具体的な取り組み、そして、目に見える成果が求められる1年になります。
家族会 横田拓也代表「政府は具体的な行動を」
12
月、
拉致被害者の
家族会代表に
就任した、
横田めぐみ
さんの
弟の
横田拓也さんがNHKの
インタビューに
応じ、20
年前の5
人の
帰国について、「5
人が
飛行機に
乗って
北朝鮮を
飛び立つのを、
私の
姉をはじめ、
残された
被害者たちは『
なぜ自分たちは
乗れないのか、
いつ迎えに
来て
くれるのか』という
思いで
見ていたのではないかと
思う。
あれ以来、
誰1
人帰って
来られず、
いつまで
待てばいいのかという
気持ちが
募るばかりだ」と
話しました。
また、12月、長く家族会代表を務めた飯塚繁雄さんが亡くなったことについて、「残念でならないし、ことばにならない悔しさがあるが、悲しみに暮れている場合でも、涙を流してる場合でもない。きっと天国から『1歩前に進め』と言ってくれてると思うと諦めるわけにはいかないので、家族を全員取り戻すまで先頭に立って頑張っていくしかない」と話しました。
そして、新たな代表としての思いについて横田さんは、「姉が拉致されたときに9歳だった私が、その44年後に、最前線で代表として闘うということには異常性を感じるし、普通のことではないことを分かってほしい」としたうえで「私の母も85歳となり、他のご家族も、親世代には90歳以上の人もいてみんな精いっぱい生きている。50年近く闘って、再会できないということはあってはならず、仮に帰国できたとしても親世代が他界をしていれば本当の解決にはならない」として、家族の高齢化を踏まえ、すべての被害者の一刻も早い帰国を目指す考えを改めて強調しました。
そのうえで、政府に対し、「『家族会が言うから』という受身の姿勢ではいつまでも解決できない。政府が最前線に立ち、自発的に、能動的に考えて、具体的な行動に移してほしい。北朝鮮で決定権を持つのはキム・ジョンウン総書記1人だけなので、直接向き合い、すべての被害者を即時一括帰国させれば経済的、人道的な支援ができると語りかけてほしい」と話し、早期に日朝首脳会談を実現して、問題の解決を図るべきだと訴えました。