妻を亡くした舞台俳優で演出家の男性が主人公で、男性の車を運転することになったドライバーの女性と出会い、ともに過ごすうちに目を背けていた妻の秘密と向き合っていく物語です。
主人公を西島秀俊さんが務め、寡黙なドライバーの役を三浦透子さんが演じています。
濱口竜介監督が別の映画監督とともに共同で手がけた脚本には「女のいない男たち」に収録されているほかの小説の要素も取り入れられていて上映時間は179分にのぼります。
去年開催された世界3大映画祭の1つ、フランスのカンヌ映画祭ではこの作品で濱口監督らが脚本賞を受賞しています。
また8日に発表されたアメリカの批評家が去年の最も優れた映画を選ぶ「全米映画批評家協会賞」では日本映画としては1985年以来となる作品賞を受賞したほか、主演の西島さんはアジアの俳優として初めて主演男優賞に選ばれるなど合わせて4部門を受賞しました。
東京芸術大学大学院の修了制作の作品「PASSION」が国内外の映画祭に出品されて注目を集め、その後、東日本大震災をテーマにしたドキュメンタリーなど多くの作品を手がけてきました。 2015年に公開された「ハッピーアワー」は女性どうしの友情や夫婦関係の葛藤を描いた5時間を超える大作で、その年のスイスのロカルノ国際映画祭でそれまで演技の経験がなかった主演の女性4人が最優秀女優賞に選ばれて話題となりました。 おととし、イタリアのベネチア国際映画祭で黒沢清監督が監督賞に選ばれた「スパイの妻」では監督らと共同で脚本を担当したほか、去年のドイツのベルリン国際映画祭では「偶然と想像」が最高賞の金熊賞に次ぐ銀熊賞の審査員大賞に選ばれています。 また別の映画監督と共同で脚本を手がけた「ドライブ・マイ・カー」では去年のフランスのカンヌ映画祭で脚本賞を受賞していて世界から注目されています。
濱口竜介監督とは