일본어 뉴스: トンガ 2人死亡支援物資輸送は火山灰に覆われ延期 NZ政府

南太平洋みなみたいへいようのトンガ付近ふきんで発生はっせいした大だい規模きぼな火山かざんの噴火ふんかについて、ニュージーランド政府せいふはこれまでに現地げんちで2人にんの死亡しぼうが確認かくにんされたとしたうえで、18日にち行おこなう予定よていだった軍用ぐんよう機きによる支援しえん物資ぶっしの輸送ゆそうについて現地げんちの空港くうこうが火山灰かざんばいに覆おおわれているため19日にち以降いこうに延期えんきしたと明あきらかにしました。

南太平洋みなみたいへいようのトンガ付近ふきんで今月こんげつ15日にちに発生はっせいした大だい規模きぼな火山かざんの噴火ふんかから、18日にちで丸まる3日にちとなりますが、現地げんちとの通信つうしんは、依然いぜん、困難こんなんな状態じょうたいが続つづいていて、被害ひがいの詳くわしい状況じょうきょうはわかっていません。

こうした中なか、ニュージーランド政府せいふは18日にち、トンガの警察けいさつからの情報じょうほうとして、これまでに現地げんちで2人にんの死亡しぼうが確認かくにんされたと明あきらかにしました。1人にんはトンガ人じん、もう1人にんは津波つなみに流ながされて死亡しぼうした50歳さいのイギリス人じんの女性じょせいだということです。

また、オーストラリアとニュージーランドは17日にち、被害ひがいの状況じょうきょうを確認かくにんするため現地げんちに軍ぐんの哨戒しょうかい機きをそれぞれ派遣はけんしていて、公開こうかいされた画像がぞうからは空港くうこうの滑走かっそう路ろや家屋かおくの周辺しゅうへんに火山灰かざんばいが積つもっている様子ようすや港みなとで複数ふくすうのコンテナが倒たおれている様子ようすが確認かくにんできます。

一方いっぽう、ニュージーランド政府せいふは18日にち、軍用ぐんよう機きを使つかって飲料いんりょう水すいなどの支援しえん物資ぶっしを輸送ゆそうする予定よていでしたが、現地げんちの空港くうこうの滑走かっそう路ろが火山灰かざんばいに覆おおわれているため、着陸ちゃくりくには除去じょきょが必要ひつようだとして19日にち以降いこうに延期えんきし、支援しえんにも時間じかんがかかると予想よそうされています。

被害ひがい状況じょうきょう撮影さつえいの画像がぞう公開こうかいオーストラリア軍ぐん

南太平洋みなみたいへいようのトンガ付近ふきんで発生はっせいした大だい規模きぼな火山かざんの噴火ふんかを受うけて、オーストラリア軍ぐんは、17日にちトンガ上空じょうくうへ哨戒しょうかい機きを派遣はけんし、噴火ふんかや津波つなみの被害ひがい状況じょうきょうを撮影さつえいした画像がぞうを公開こうかいしました。

このうち、トンガの首都しゅとヌクアロファがあるトンガタプ島とうの港みなとの画像がぞうでは、複数ふくすうのコンテナが倒たおれている様子ようすが確認かくにんできます。

また別べつの2つの島しまを撮影さつえいした画像がぞうからは、空港くうこうの滑走かっそう路ろや家屋かおくの周辺しゅうへんに火山灰かざんばいが積つもっている様子ようすが確認かくにんできます。

オーストラリア軍ぐんは、18日にちもトンガの重要じゅうようインフラの被害ひがい状況じょうきょうを把握はあくするため、輸送ゆそう機きを現地げんちへ派遣はけんしたということです。

ペルー高波たかなみで原油げんゆ運搬うんぱんの船ふねから油あぶら流出りゅうしゅつ

南太平洋みなみたいへいようのトンガ付近ふきんで起おきた大だい規模きぼな噴火ふんかに関連かんれんして、ロイター通信ろいた-つうしんなどによりますと、火山かざんから1万まんキロ離はなれた南米なんべいのペルーの海岸かいがんでは製油せいゆ所しょに原油げんゆを運はこんでいた船ふねが噴火ふんかの影響えいきょうとみられる高波たかなみにあおられ、船ふねから油あぶらが流出りゅうしゅつしました。

油あぶらは海岸かいがん沿ぞいに少すくなくとも2キロにわたって流れ出ながれだし、浜辺はまべでは油あぶらにまみれた鳥とりなどが確認かくにんされています。

17日にち、現地げんちを視察しさつしたラミレス環境かんきょう相しょうは「深刻しんこくな被害ひがいを目の当まのあたりにして非常ひじょうに残念ざんねんに思おもう。油あぶらが周辺しゅうへんの小ちいさな島々しまじまにも広ひろがっていることを確認かくにんしている」として、除去じょきょ作業さぎょうを急いそぐ考かんがえを示しめしました。

ペルーでは今回こんかいの噴火ふんかの影響えいきょうとみられる高波たかなみでこれまでに2人にんの死亡しぼうが確認かくにんされています。

海底かいていケーブルの復旧ふっきゅうは長期ちょうき化かか

海底かいてい火山かざんの大だい規模きぼな噴火ふんかのあと、トンガでの通信つうしんが困難こんなんになっていることについて、海底かいていケーブルの管理かんりなどを担になう現地げんちの企業きぎょうは、津波つなみの影響えいきょうでケーブルが損傷そんしょうしたことが原因げんいんだとしたうえで、火山かざん活動かつどうの状況じょうきょうによっては通信つうしんの復旧ふっきゅうに時間じかんがかかる可能かのう性せいがあるという見方みかたを示しめしました。

今月こんげつ15日にちに大だい規模きぼな噴火ふんかが発生はっせいして以降いこう、トンガでは電話でんわやインターネットがほとんどつながらない状態じょうたいが続つづき、被害ひがい状況じょうきょうの把握はあくや支援しえん活動かつどうに支障ししょうが出でています。

現地げんちの海底かいていケーブルを保守ほしゅ・管理かんりする「トンガ・ケーブル」のサミュエラ・フォヌア代表だいひょうが18日にち、NHKのオンラインインタビューに応おうじ、噴火ふんかからおよそ1時間じかん後ごに通信つうしんができなくなったとしたうえで「強つよい波なみによってケーブルが流ながされ、海底かいていのサンゴなどにこすれて損傷そんしょうしたのではないか」と分析ぶんせきしました。

フォヌア氏しによりますと、これまでに損傷そんしょうが確認かくにんされたのはフィジーとを結むすぶ国際こくさい回線かいせん用ようと、国内こくない回線かいせん用ようケーブルのそれぞれ1か所かしょずつで、この影響えいきょうで国外こくがいとの通信つうしんも、国内こくないの離島りとうとの通信つうしんも困難こんなんになっています。現在げんざいはケーブルを修復しゅうふくするため、作業さぎょう用ようの船ふねを現場げんばに派遣はけんする準備じゅんびを進すすめているものの、火山かざん活動かつどうの状況じょうきょうを見極みきわめる必要ひつようがあるため、作業さぎょうの開始かいしは早はやくても来週らいしゅうになるということです。

フォヌア氏しは「船ふねとスタッフの安全あんぜん確保かくほが最大さいだいの課題かだいで、火山かざん活動かつどうが続つづく海域かいいきに航行こうこうするリスクを冒おかすことはできない」と、作業さぎょうを慎重しんちょうに進すすめる方針ほうしんを示しめし、通信つうしんの復旧ふっきゅうに3週間しゅうかんほどかかる可能かのう性せいもあるという見方みかたを示しめしました。

JICAトンガ支所ししょ所長しょちょう「住民じゅうみんが水みずを求もとめて列れつを来くる」

トンガの首都しゅとヌクアロファにあるJICAのトンガ支所ししょの高島たかしま宏明ひろあき支所ししょ長ちょうは、18日にち、衛星えいせい電話でんわでNHKの取材しゅざいに応おうじました。

今月こんげつ15日にちに大だい規模きぼな噴火ふんかが起おきた際さい、高島たかしまさんは海岸かいがんに近ちかい自宅じたくにいたということで「大おおきな爆発ばくはつ音おん、破裂はれつ音おんが複数ふくすう回まわしたほか、軽かるい衝撃波しょうげきはもあった。その後そのご噴煙ふんえんが広ひろがり、ふだんは波なみがない海うみに高たかくなった波なみが押し寄おしよせる様子ようすが見みえたので、オフィスに避難ひなんした」と当時とうじの状況じょうきょうを語かたりました。

噴火ふんかから3日にちが経過けいかした現在げんざいの首都しゅとの様子ようすについては「道路どうろも家いえも火山灰かざんばいに覆おおわれている。車くるまは通かよっているが店みせはまだ全部ぜんぶ開ひらいていない」と証言しょうげんしました。

さらに、人的じんてき被害ひがいについては「政府せいふもすべて把握はあくできていないようだが、ラジオのニュースなどを聞きいていると、2人にんの死亡しぼうが確認かくにんされたと伝つたえている」と説明せつめいしました。

一方いっぽう、高島たかしまさんによりますと、現地げんちでは、雨水あまみずをためて飲のみ水すいに使つかう家庭かていが多おおいということですが、降ふった火山灰かざんばいが入はいった水みずを飲のまないように政府せいふから指示しじが出でているということです。

そして「飲のみ水すいを供給きょうきゅうする会社かいしゃには住民じゅうみんが水みずを求もとめて列れつを作つくって並ならぶ様子ようすも見みられた。ボトルに入はいった水みずを求もとめる人ひとが多おおいのは確実かくじつだ」として、住民じゅうみんへの飲のみ水すいの供給きょうきゅうが求もとめられていると訴うったえました。

また、火山灰かざんばいが広ひろく降ふったことで国内こくないの農作物のうさくもつへの被害ひがいも懸念けねんされるなど、生活せいかつに中ちゅう長期ちょうき的てきな影響えいきょうが出でるおそれがあるとして、被害ひがい状況じょうきょうの確認かくにんを早急そうきゅうに行おこなう必要ひつよう性せいを指摘してきしました。

JICA 支援しえんに向むけ調整ちょうせい「日本にっぽんができる支援しえんを実施じっししていきたい」

JICA＝国際こくさい協力きょうりょく機構きこうは18日にち、トンガ支所ししょの高島たかしま宏明ひろあき支所ししょ長ちょうと衛星えいせい電話でんわで、現地げんちの状況じょうきょうなどをめぐって協議きょうぎしました。

通信つうしん状況じょうきょうが悪わるく何なん度ども通話つうわが中断ちゅうだんするなか、高島たかしまさんは、トンガ政府せいふからの説明せつめいとして、首都しゅとのあるトンガタプ島とうなどで家屋かおくの全壊ぜんかいや半壊はんかいの被害ひがいが数すう十じゅう軒けん確認かくにんされた一方いっぽう、ほかの複数ふくすうの島しまについては政府せいふも被害ひがいを把握はあくできていないと報告ほうこくしました。

また、現地げんちでは飲のみ水すいの需要じゅようが高たかまっているほか、断続だんぞく的てきに停電ていでんが続つづいているとしています。

さらに、海外かいがいとの通信つうしんは衛星えいせい電話でんわ以外いがいに手段しゅだんがない一方いっぽうで国内こくないの通話つうわは一部いちぶで復旧ふっきゅうし始はじめているということです。

一方いっぽう、高島たかしまさんは、トンガ政府せいふが行おこなっている新型しんがたコロナウイルスの厳きびしい水際みずぎわ対策たいさくのため、海外かいがいからの人員じんいんの支援しえんを受け入うけいれない可能かのう性せいがあると指摘してきしました。

そのうえで、日本にっぽんからの支援しえんに向むけ、トンガ政府せいふから要望ようぼうについて聞きき取とりを行おこなうなど、具体ぐたい的てきな調整ちょうせいを進すすめる方針ほうしんを確認かくにんしました。

JICA東南アジアとうなんあじあ第だい六ろく・大洋たいよう州しゅう課かの※タ水尾みずお真しん也課長かちょうは、「現地げんちとスムーズに連絡れんらくがつかず状況じょうきょうの把握はあくに時間じかんがかかっているが、日本にっぽんができる支援しえんを実施じっししていきたい」と話はなしていました。

※「土ど」へんに上うえが「而」下したが「大だい」

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかん「トンガ政府せいふから正式せいしきに支援しえんの要請ようせいで調整ちょうせい」

南太平洋みなみたいへいようのトンガ付近ふきんで発生はっせいした大だい規模きぼな火山かざんの噴火ふんかをめぐり、松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんは、午後ごごの記者きしゃ会見かいけんで、トンガ政府せいふから正式せいしきに支援しえんの要請ようせいがあったことを明あきらかにし、今後こんご、関係かんけい国こくと連携れんけいしながら支援しえん内容ないようの調整ちょうせいを進すすめる考かんがえを示しめしました。

この中なかで、松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんは「先さきほどトンガ政府せいふから在ざいトンガ日本にっぽん大使館たいしかんを通をつうじて、わが国わがくにに対にたいして正式せいしきに支援しえんの要請ようせいがあった。速すみやかに支援しえんできるよう、関係かんけい国こくと緊密きんみつにやりとりし、トンガ政府せいふと調整ちょうせいしていく。現在げんざい、支援しえん内容ないようを検討けんとうしており、輸送ゆそう方法ほうほうについても今後こんご調整ちょうせいをしていく予定よていだ」と明あきらかにしました。

そして「オーストラリアやニュージーランドといった関係かんけい国こくとは、これまでも現状げんじょう把握はあくに向むけた情報じょうほうの共有きょうゆうや、早期そうき復旧ふっきゅう、復興ふっこうに向むけた各種かくしゅ支援しえんの調整ちょうせいを行おこなっており、引き続ひきつづき緊密きんみつに連携れんけいしていく」と述のべました。

トンガ出身しゅっしんラグビー元もと選手せんしゅ「甚大じんだいな影響えいきょう間違まちがいないので心配しんぱい」

南太平洋みなみたいへいようのトンガ付近ふきんで発生はっせいした大だい規模きぼな噴火ふんかで、現地げんちの状況じょうきょうが依然いぜんとして伝つたえられないなか、トンガ出身しゅっしんで、岩手いわて県けん釜石かまいし市しのラグビーチーム、「釜石かまいしシーウェイブスRFC」の元もと選手せんしゅで通訳つうやくのマヘ・トゥビさんは、「生活せいかつに甚大じんだいな影響えいきょうが出でているのは間違まちがいなく、心配しんぱいだ」と話はなしています。

トンガ出身しゅっしんのマヘ・トゥビさん（41）は、22年ねん前まえに来日らいにちして選手せんしゅとして活躍かつやく。9年ねん前まえ、釜石かまいしシーウェイブスRFCに入団にゅうだんしました。3年ねん前まえに選手せんしゅを引退いんたいしましたが、その後そのごもチームで通訳つうやくなどを務つとめ、現在げんざいは帰化きかして妻つまや子こどもと釜石かまいし市内しないで暮くらしています。

トンガには兄あにや妻つまの家族かぞくなどが暮くらしていて兄あにに安否あんぴを確認かくにんする連絡れんらくを何なん度どか取とりましたが、いまだに連絡れんらくが取とれないということです。

また、噴火ふんかが起おきた当時とうじ、妻つまがトンガにいる家族かぞくと電話でんわしていましたが、噴火ふんかと思おもわれる爆発ばくはつ音おんとともに電話でんわが切きれてしまったということです。

マヘさんは、「家族かぞくは海うみから少すこし離はなれた場所ばしょに住すんでいるのでおそらく無事ぶじだろうと信しんじています。ただ、火山灰かざんばいの影響えいきょうで飲のみ水すいが汚染おせんされるなど生活せいかつに甚大じんだいな影響えいきょうが出でているのは間違まちがいないので、心配しんぱいです」と話はなしていました。

マヘさんは3年ねん前まえの台風たいふう19号ごうで岩手いわて県内けんないに大おおきな被害ひがいが出でた際さい、泥どろを運はこぶボランティアをしたということで、「釜石かまいしも震災しんさいや台風たいふうなどで多おおくの人ひとが被災ひさいしましたが、ここまで立ち直たちなおっているので、トンガも必かならず回復かいふくできると信しんじています。本当ほんとうはすぐにでも駆かけつけたいですが自分じぶんなりに母国ぼこくに何なにができるか考かんがえていきたいです」と話はなしていました。

今回こんかいの噴火ふんかを受うけて、シーウェイブスは試合しあいを観戦かんせんできるスマートフォンのアプリでトンガへの義援金ぎえんきんを募つのることにしています。

トンガ人じん留学生りゅうがくせいも家族かぞくを心配しんぱい

大分おおいた市しの日本にっぽん文理ぶんり大学だいがく4年生ねんせいで、ラグビー部ぶに所属しょぞくする、ラタ・タンギマナさん（23）とリエキナ・カウフシさん（23）の2人にんの留学生りゅうがくせいは、現地げんちに暮くらす両親りょうしんやきょうだいたちと連絡れんらくが取とれない状態じょうたいが続つづいているということです。

タンギマナさんは、母親ははおやが首都しゅとの海沿うみぞいに暮くらしているほか、父親ちちおやと6人にんの兄あには別べつの島しまに住すんでいて、これまで何なん度ども現地げんちに電話でんわをかけたり、メッセージを送おくったりしていますが、返答へんとうがないということです。