大手商社の
三菱商事は、
秋田県と
千葉県の
沖合で
計画している
洋上風力発電について、
当初の
想定よりコストが
大幅に
増加したとして、
計画を
ゼロから
見直す考えを
明らかにしました。
三菱商事は、洋上風力の普及に向けて国が重点的に整備する区域に指定した秋田県と千葉県の沖合の3つの海域で、中部電力の子会社などと事業体を作って洋上風力発電を計画しています。
これについて6日、オンラインで開かれた決算会見で中西勝也社長は、資材費や人件費などが高騰し、当初の計画では事業の採算が取れなくなっていると説明しました。
そのうえで「ゼロから一度、計画を見直す。挽回策も含めて、関係者との協議や調査などすべての手を尽くしたうえで、一日も早く結果を出して再度説明を行いたい」と述べ、計画全体を見直す考えを明らかにしました。
また、事業からの撤退の可能性を問われたのに対して、中西社長は、運転開始時期の延期も含めて現時点で明言できないと答えました。
そして会社では、洋上風力発電事業に関連して去年4月から12月までのグループ全体の決算で522億円の損失を計上したと発表しました。
秋田県と千葉県沖の洋上風力発電をめぐっては、中部電力も去年4月から12月までのグループ全体の決算で179億円の損失を計上していて、事業の進捗(しんちょく)が不透明な状況になっています。