磯右いそもん

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Dec 25, 2024 07:12 295
Furigana
日本報紙

むかしあるところに正直者しょうじきしゃはたらもの磯右いそもんという若者わかものがいた。

あるむら権現ごんげんさまの宮司ぐうじから、本宮ほんぐう(ほんぐう)まで使つかたのまれた。山坂やまさかいくつえてようやく本宮ほんぐうまで辿たどいたが、本宮ほんぐう宮司ぐうじからすぐに権現ごんげんさまにとどけてしいと、書状しょじょうと20りょうもの大金たいきんわたされた。

磯右いそもん仕方しかたなく、そのままとんぼかえりで帰路きろについた。しかしもうれているし、途中とちゅう山道さんどうでは山賊さんぞくといううわさだったので、おそるおそるもりなかすすんだ。

くらもりなかで、たきをしている二人組ふたりぐみ山賊さんぞくつけた。そんなときむら一番いちばん剛気ごうき作平さくへい(さくべい)じいさんおもした。作平爺さくへいじいさんはおおきなふぐり(金玉きんぎょく)のぬしで、だいふぐりのおとこ度胸どきょうがすわっているというつたがあった。そこで磯右いそもんは、股間こかん大量たいりょうこけんで山賊さんぞくまえすすた。

山賊さんぞくたちは、磯右いそもんおおきくふくらんだ股間こかんて、なに手出てだせず親切しんせつ見送みおくってくれた。とっさの機転きてんでピンチをえた磯右いそもんは、無事ぶじむらまでかえりつき、権現ごんげんさまにかねとどけること出来できた。

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