일본어 뉴스: 車のドアが突然ロック！夏の車内に子どもが閉じ込められたら？

車くるまにキーを置き忘おきわすれ、中ちゅうからロックがかかってしまうトラブルが毎年まいとし、各地かくちで起おきています。子こどもが閉じ込とじこめられる事態じたいが1か月かげつに100件けん以上いじょう起おきた月つきもあり、JAF＝日本にっぽん自動車じどうしゃ連盟れんめいは「夏なつ本番ほんばんを迎むかえ、閉しめきった車内しゃないは短時間たんじかんに温度おんどが上昇じょうしょうし、命いのちに関かかわるリスクがある」として注意ちゅういを呼よびかけています。

毎年まいとし相次あいつぐドアロックのトラブル

JAFによりますと、車くるまの中なかにキーを置き忘おきわすれドアが内側うちがわからロックされるトラブルは、全国ぜんこくで、昨年度さくねんどがおよそ13万まん件けん、その前まえの年度ねんどがおよそ15万まん件けん起おきています。

このうち、子こどもが中なかに閉じ込とじこめられたケースは、件数けんすうを集計しゅうけいしたおととし8月つきの1か月かげつだけで115件けん確認かくにんされていて、緊急きんきゅう性せいから窓まどガラスを割わって救助きゅうじょした事例じれいもあったということです。“閉じ込とじこめ”が起おきる原因げんいんとして、遠隔えんかく操作そうさで開あけ閉しめができるリモコン機能きのうが付ついたキーの誤操作ごそうさや誤あやま作動さどうがあるとされています。

日本にっぽん自動車じどうしゃ工業こうぎょう会かいなどによりますと、車内しゃないに残のこしたキーのボタンを子こどもが触さわってロックがかかってしまうケースがあるほか、近年きんねん、主流しゅりゅうになっている「スマートキー」の場合ばあいは、電池でんちの残ざん量りょうが少すくなくなって車内しゃないにキーがあると車くるまが認識にんしきせず、ドアが自動的じどうてきに施錠せじょうされたりキーがほかの電波でんぱを拾ひろって誤あやま作動さどうを起おこし、ロックされたりするケースなどが考かんがえられるということです。

夏場なつばの閉しめきった車内しゃないは、短時間たんじかんで40度ど以上いじょうにまで温度おんどが上昇じょうしょうすることが分わかっていて、東京とうきょう消防庁しょうぼうちょうによりますと、実際じっさい、都内とないでは、去年きょねん6月つきから9月つきの間まに、5歳さい以下いかの子こどもが閉じ込とじこめられ、熱中ねっちゅう症しょうの疑うたがいで救急きゅうきゅう搬送はんそうされたケースが5件けんあったということです。

JAFは「夏なつ本番ほんばんを迎むかえ、命いのちに関かかわるリスクがある。車くるまを離はなれる時ときはキーを持もって行いくのはもちろん、短時間たんじかんでも子こどもを車内しゃないに残のこすのはやめてほしい」と注意ちゅういを呼よびかけています。

ドアが突然とつぜんロック子こども閉じ込とじこめられた母親ははおや体験たいけん

愛知あいち県けんに住すむ女性じょせいは先月せんげつ、車くるまのドアが突然とつぜん、ロックされ、1歳さいの長男ちょうなんが中なかに閉じ込とじこめられてしまう体験たいけんをしました。

その日ひ、長女ちょうじょを幼稚園ようちえんまで迎むかえに行いこうと、リモコン機能きのうが付ついた車くるまのキーをいったん運転うんてん席せきに置おき、長男ちょうなんを後部こうぶ座席ざせきのチャイルドシートに乗のせて外そとからドアを閉しめました。運転うんてん席せきに回まわってドアを開あけようとしましたが、すでにロックがかかっていたということです。携帯けいたい電話でんわと家いえのカギが入はいったバッグも車くるまの中なか。女性じょせいはパニックになったと言いいます。

「閉しまった瞬間しゅんかんは意識いしきが飛とんでしまうくらい心臓しんぞうがバクバクして、何なにてことをしてしまったんだという気持きもちと、何なんでこうなっちゃったの？という気持きもちがすごくて、頭あたまが真っ白まっしろになるくらいパニックでした」

女性じょせいは、たまたまとおりかかった宅配たくはい業者ぎょうしゃに頼み込たのみこんで携帯けいたい電話でんわを借かり、近ちかくに住すむ母親ははおやに連絡れんらく。

自宅じたくの合鍵あいかぎを持もってきてもらい、家いえの中なかにあった車くるまのスペアキーでドアを開あけ、およそ20分ふん後ご、泣き叫なきさけんでいた長男ちょうなんを抱き上だきあげたということです。

なぜロックがかかったかは分わかっておらず、それ以降いこう、出でかける時ときは必かならずウエストポーチをして、キーを肌身はだみ離はなさず持ち歩もちあるくようにしていると言いいます。

女性じょせいは「肌寒はださむい日ひだったので何なんとかなったと思おもいますが、翌日よくじつだったら気温きおんが30度どを超こえていたのでどうなっていただろうと。炎天下えんてんかの暑あつい日ひに起おきていたら車くるまの窓まどを割われることも考かんがえたと思おもいます」と話はなしていました。

車内しゃない温度おんどが急きゅう上昇じょうしょうの実験じっけん結果けっかは

夏場なつば、閉しめきられた車内しゃないの温度おんどはどれくらい上昇じょうしょうするのか。JAFでは、気温きおん35度どで、エンジンを止とめて閉しめきった車くるまの中なかの温度おんどがどのように上あがるか実験じっけんしました。

それによりますと、25度どだった車内しゃないの温度おんどは5分ふん後ごに10度ども上昇じょうしょう。

そして、30分ふんもたたないうちに40度どにまで上あがり、1時間じかんで50度ど近ちかくに達たっしました。

また、熱中ねっちゅう症しょうの危険きけん度どを示しめす「暑あつさ指数しすう」を使つかった実験じっけんでは、エアコンを切きってから10分ふん後ごに、熱中ねっちゅう症しょうにかかる人ひとが急増きゅうぞうする「厳重げんじゅう警戒けいかい」のレベルに。

15分ふん後ごには、最もっとも危険きけん度どが高たかい「危険きけん」レベルに達たっしました。

熱中ねっちゅう症しょうによって命いのちが危険きけんにさらされるまでわずか15分ふんでした。

なぜロック？利便りべん性せいの裏うらで

多おおくの車くるまに導入どうにゅうされているリモコン機能きのうが付ついたキーは、ボタン操作そうさで施錠せじょうと開ひらき錠じょうができるものと、キーを持もっていればドアレバーに触ふれるだけで開あけることができる「スマートキー」の2つに分類ぶんるいできます。特とくに「スマートキー」は、常つねに微弱びじゃくな電波でんぱを出だし、それを車くるまが感知かんちする仕組しくみのため、その利便りべん性せいから近年きんねん、主流しゅりゅうになっています。

車くるまの構造こうぞうやトラブルに詳くわしい自動車じどうしゃ評論ひょうろん家かの国沢くにさわ光宏みつひろさんはどちらもカギを抜き差ぬきさしする手間てまが省はぶける一方いっぽう、“閉じ込とじこめ”が起おこる可能かのう性せいを認識にんしきしておく必要ひつようがあると話はなしています。

国沢くにさわさんが指摘してきするのは操作そうさミスや不ふ注意ちゅういで起おこる“閉じ込とじこめ”です。車内しゃないに残のこされたキーのボタンが何なにかのはずみで押おされドアがロックされてしまうケースや、トランクに荷物にもつを積み込つみこんだ際さいに、キーも中なかに置おいたまま閉しめてしまうケースなどがあるということです。

「スマートキー」については、車内しゃないにキーがあればロックがかからないセーフティー機能きのうが付ついている車くるまが多おおいものの、アルミ製せいのシートやポーチなどで電波でんぱが遮さえぎられたりキーの電池でんち残ざん量りょうが無なくなったりすると、車内しゃないにカギがあると認識にんしきされずにロックがかかってしまう可能かのう性せいがあるということです。

また、日本にっぽん自動車じどうしゃ工業こうぎょう会かいによりますと、スマートキーの近ちかくに別べつの電波でんぱを発はっする機器ききや施設しせつがあると、まれに電波でんぱ干渉かんしょうを起おこしてロックがかかることもありうるということです。

国沢くにさわさんは「こうしたキーは非常ひじょうに便利べんりだし盗難とうなん防止ぼうしにもなるが、メンテナンスも含ふくめ、きちんと理解りかいして使つかう必要ひつようがある。取り扱とりあつかい説明せつめい書しょを改あらためて読よんでおくことも大切たいせつ」と話はなしています。

子こどもの命いのち守まもるため必要ひつような対策たいさくは…

キーの置き忘おきわすれで車くるまがロックされるトラブルを防ふせぐにはどうすればいいか。

JAF東京とうきょう支部しぶの栗原くりはら悠ゆう羽わさんは「車外しゃがいに出でる時ときはキーをカバンの中なかに入いれたり子こどもに持もたせたりせず、肌身はだみ離はなさないことがいちばんの対策たいさく」と話はなしています。

そのうえで、万が一まんがいち、子こどもが中なかに閉じ込とじこめられたら、警察けいさつか消防しょうぼう、JAFに連絡れんらくするとともに、子こどもに異変いへんが生しょうじたら、近ちかくの人ひとに助たすけを求もとめ、脱出だっしゅつ用ようのハンマーがあれば窓まどを割われることも検討けんとうしてほしいとしています。