일본어 뉴스: 京都アニメーション放火殺人事件から2年スタジオ跡地で追悼式

「京都きょうとアニメーション」のスタジオが放火ほうかされ、社員しゃいん36人にんが死亡しぼう、32人にんが重軽傷じゅうけいしょうを負おった事件じけんから18日にちで2年ねんです。現場げんばのスタジオ跡地あとちでは、遺族いぞくや会社かいしゃの関係かんけい者しゃによる追悼ついとう式しきが開ひらかれ、亡なくなった人ひとたちに祈いのりがささげられました。

おととし7月つき18日にち、京都きょうと市し伏見ふしみ区くにある京都きょうとアニメーションの第だい1スタジオが放火ほうかされ、社員しゃいん36人にんが死亡しぼう、32人にんが重軽傷じゅうけいしょうを負おいました。

18日にちで事件じけんから2年ねんとなり、スタジオ跡地あとちでは亡なくなった社員しゃいんの遺族いぞくや、京都きょうとアニメーションの八田はった英明ひであき社長しゃちょうら会社かいしゃの関係かんけい者しゃなどおよそ70人にんが出席しゅっせきして、追悼ついとう式しきが開ひらかれました。

追悼ついとう式しきは事件じけんが起おきた時刻じこくの午前ごぜん10時半じはんすぎから始はじまり、はじめに全員ぜんいんで1分間ふんかんの黙もくとうをささげました。

このあと八田はった社長しゃちょうがあいさつし、「筆舌ひつぜつに尽つくしがたい本当ほんとうに悲かなしい事件じけんです。犯人はんにんが憎にくいです。心こころからひとり1人にんの皆みなさんに哀悼あいとうの誠まことをささげます。みなさんとともにつくってきた数々かずかずの作品さくひんは、今いまも多おおくの方ほうにご覧ごらんいただき、それが会社かいしゃを支ささえてくれています。あなたたちを忘わすれることはありません。いつも心こころの支ささえです。どうぞ温あたたかく見守みまもってください」と話はなしました。

そして最後さいごに出席しゅっせき者しゃひとりひとりが祭壇さいだんに献花けんかし、亡なくなった36人にんに祈いのりをささげていました。

ファン「安やすらかに眠ねむってください」

現場げんばのスタジオ跡地あとちの周辺しゅうへんでは、近隣きんりんの住民じゅうみんなどに迷惑めいわくがかからないように、遠とおく離はなれた場所ばしょから静しずかに手てをあわせて、祈いのりをささげるファンの姿すがたもみられました。

京都きょうと府ふ宇治うじ市しの40代だいの男性だんせいは、「近ちかくで用事ようじがあり、きょうは2年ねんの命日めいにちだったので訪おとずれました。将来しょうらい有望ゆうぼうな人ひとが亡なくなったのは悲かなしいですし、安やすらかに眠ねむってくださいと祈いのりました」と話はなしていました。

また大阪おおさか・箕面みのお市しの40代だいの男性だんせいは、「事件じけんから2年ねんになりますが、悲かなしみは消きえません。作品さくひんを見みて元気げんきづけてもらったので、遠とおくからでも『ありがとう』と伝つたえたくて来きました。これからも京きょうアニを応援おうえんしていきたいです」と話はなしていました。

インターネットで追悼ついとうのための動画どうがを配信はいしん

京都きょうとアニメーションは18日にちの追悼ついとう式しきに合あわせて、インターネットで追悼ついとうのための動画どうがを配信はいしんし、ファンや関係かんけい者しゃが視聴しちょうして犠牲ぎせいになった人ひとたちに祈いのりをささげていました。

このうち京都きょうと府ふ宇治うじ市しを舞台ぶたいにしたアニメ、「響ひびけ！ユーフォニアム」に登場とうじょうし、「聖地せいち」として多おおくのファンが訪おとずれているパンの販売はんばい店てんでは、店主てんしゅの中路なかじ義弘よしひろさんが事件じけんが起おきた時刻じこくにあわせて、配信はいしんされた動画どうがを視聴しちょうしました。

中路なかじさんは動画どうがの呼よびかけに応おうじて1分間ふんかんの黙もくとうをささげたあと、遺族いぞくや同僚どうりょうのスタッフの追悼ついとうのメッセージをじっと読よんでいました。

中路なかじさんは「2年ねんたちますが、失うしなわれた日常にちじょうに対にたいする遺族いぞくの心情しんじょうはとても胸むねに迫せまりました。動画どうがを見みて、みなさんがより良よい作品さくひんを作つくろうとしていることに感動かんどうしました。それを『響ひびけ！ユーフォニアム』の地元じもととしても応援おうえんしていきたいです」と話はなしていました。

犠牲ぎせい者しゃ石田いしだ奈央なお美よしさんの母親ははおや「あの場所ばしょに慰霊いれい碑ひを」

亡なくなったアニメーターの石田いしだ奈央なお美よしさん（当時とうじ49）の母親ははおやが取材しゅざいに応おうじ、いまもさら地さらちのままとなっている現場げんばのスタジオ跡地あとちについて、「大勢たいせいの人ひとたちが亡なくなっているので、早はやくあの場所ばしょに慰霊いれい碑ひを建たててほしい」と語かたりました。

石田いしだ奈央なお美よしさんは、鮮あざやかな色いろづかいに定評ていひょうがある京都きょうとアニメーションで、主おもに色彩しきさいの設計せっけいを担当たんとうしていました。

奈央なお美よしさんの部屋へやには、制作せいさくに携たずさわった作品さくひんのDVDやグッズが数多かずおおく残のこされていて、母親ははおやは、部屋へやに設もうけた仏壇ぶつだんに、好すきだったお菓子おかしなどを供そなえて、娘むすめをしのんでいます。

母親ははおやは「2年ねんたったからといって、気持きもちは変かわりませんが、時間じかんがたつほどいろいろなことを思い出おもいだします。したいことがまだたくさんあっただろうし、無念むねんだったと思おもいます。写真しゃしんを整理せいりしていると、七なな五ご三さんなど小ちいさいときの写真しゃしんが出でてきて娘むすめのことを思おもうと、涙なみだが出でてきます」と語かたりました。

その上うえで現場げんばのスタジオ跡地あとちがさら地さらちのままとなっていることについて、母親ははおやは「1年ねんも2年ねんも跡地あとちをどうするか決きまっていないままですが、いつまでも結論けつろんをのばすのではなく、早はやくはっきりさせてほしい。大勢たいせいの人ひとが亡なくなっているので、ほかの場所ばしょではなくあの場所ばしょに慰霊いれい碑ひを建たててほしいです」と話はなしていました。

犠牲ぎせい者しゃ高橋たかはし博行ひろゆきさんの父親ちちおや「毎日まいにち思い出おもいだして寂さびしさつのる」

亡なくなったアニメーターの高橋たかはし博行ひろゆきさん（当時とうじ48）の父親ちちおやが取材しゅざいに応おうじ、「毎日まいにち思い出おもいだして、寂さびしさと会あいたい気持きもちがつのります」と現在げんざいの心境しんきょうを語かたりました。

高橋たかはし博行ひろゆきさん（当時とうじ48）は、京都きょうとアニメーションで長年ながねん、キャラクターが使つかう道具どうぐなどを描えがく「小物こもの設定せってい」と呼よばれる仕事しごとを担当たんとうしてきました。

人気にんき作さくの「けいおん！」や「響ひびけ！ユーフォニアム」では緻密ちみつな書き込かきこみが必要ひつようとされる楽器がっきの作画さくがなどを担当たんとうし、ファンの間までは、京きょうアニ作品さくひんに欠かかせない存在そんざいとして知しられていました。

父親ちちおやの喬たかし造みやつこさんは、この2年間ねんかん、毎日まいにち、博行ひろゆきさんのことを思おもいながら折り鶴おりづるを折おり続つづけています。

喬たかし造みやつこさんは「毎日まいにち思い出おもいだして、寂さびしさと会あいたい気持きもちがつのります。ふっと帰かえってくるんじゃないか、電話でんわがかかってくるんじゃないかと思おもうときがあります。かなわないと分わかっていても、やっぱり2年ねん前まえの7月つき18日にちの前まえに帰かえりたいです」と苦くるしい胸むねの内うちを語かたりました。

最近さいきんも博行ひろゆきさんが制作せいさくに関かかわった作品さくひんをテレビで見みたということで、喬たかし造みやつこさんは「もっと褒ほめてやったらよかったな、認みとめてやりたいなと、そういう気持きもちを言葉ことばで伝つたえてやりたかったなと思おもいますね」と話はなしていました。

その上うえで「2度どとこういう事件じけんが起おきないように、皆みなさんの記憶きおくに残のこっていれば、100に1つくらいは気きづくことがあるかもしれない」と話はなし、亡なくなった人ひとたちのことを忘わすれないでほしいと話はなしていました。

犠牲ぎせい者しゃ津田つだ幸恵ゆきえさんの父親ちちおや「あっという間あっというまの2年ねん」

亡なくなった津田つだ幸恵ゆきえさん（当時とうじ41）は、京都きょうとアニメーションで20年ねんほど働はたらき、人気にんきアニメの「涼りょう宮みやハルヒ」シリーズや「Free！」などで細部さいぶの色彩しきさいを調整ちょうせいする仕上しあげを担当たんとうしていました。

事件じけんから2年ねんとなり、取材しゅざいに応おうじた父親ちちおやの伸一しんいちさんは、「あっという間あっというまの2年ねんで、半年はんとしほど前まえから少すこしだけ生活せいかつが落ち着おちついてきたかなと感かんじています」と話はなしました。

その上うえで「どんなことを思い出おもいだしても、結局けっきょく死しんでしまったという感情かんじょうにつながってしまう。苦くるしかっただろうし、怖こわかっただろうしかわいそうだという思おもいがすぐに出でてきてつらくなるので、ストップをかけてできるだけ思い出おもいださないようにしています」と現在げんざいの心境しんきょうを語かたりました。

犠牲ぎせい者しゃ池田いけだ晶子あきこさんの夫おっと「妻つまの思おもい知しってもらいたい」

京都きょうとアニメーションのスタジオ放火ほうか事件じけんから2年ねんとなり、亡なくなったアニメーターの池田いけだ晶子あきこさん（当時とうじ44）の夫おっとが初はじめて取材しゅざいに応おうじ、「妻つまの思おもいや考かんがえていたことをみなさんに知しってもらいたい」と話はなしました。

池田いけだ晶子あきこさん、本名ほんみょう、寺脇てらわき晶子あきこさんは、人気にんきアニメ「涼りょう宮みやハルヒの憂鬱ゆううつ」や「響ひびけ！ユーフォニアム」でキャラクターデザインを手てがけるなど、数多かずおおくのキャラクターを生み出うみだしてきました。

事件じけんのあと、池田いけださんの夫おっとは子こどもへの影響えいきょうを考かんがえ取材しゅざいを受うけてきませんでしたが、事件じけんから2年ねんとなり、妻つまの名前なまえやこれまで取り組とりくんできたことを残のこしていきたいと考かんがえ、今回こんかい、初はじめて取材しゅざいに応おうじました。

夫おっとは「この2年間ねんかんは1日にち1日にちを生いきていくので精一杯せいいっぱいで、時間じかん的てきに早はやいとか遅おそいと感かんじる感覚かんかくすらなかった。子こどもがまだ小ちいさいので、いかに前向まえむきに生いきていくことを教おしえてあげられるかなと、本当ほんとうにそれだけを思おもっています」と話はなしました。

晶子あきこさんについては、「アニメに関にかんして一切いっさい妥協だきょうはしないし、努力どりょくも欠かかさない人ひとだった。余あまった時間じかんはみずからの画が力りょくをあげるために、いつもデッサンをしていました。アニメに関にかんしては無む邪気じゃきのひとことで、自分じぶんが描えがいた絵えがホームページに載のったりすると『前まえからずっと描えがいていた絵えだよ』と言いって見みせてくれました」と振り返ふりかえりました。

その上うえで「妻つまのことを考かんがえると無念むねんだっただろうな、もっとアニメを描えがきたかっただろうなと思おもう。少すこしでも妻つまの思おもいや、作品さくひんだけじゃなくてアニメーターの待遇たいぐう改善かいぜんなど日々ひび考かんがえていたことをみなさんに知しってもらいたい」と話はなしていました。