Actualités japonaises: コロナ中等症の怖さ訴え 30代女性「3か月たっても息苦しい」

コロナ中等ちゅうとう症しょうの怖こわさ訴うったえ 30代だい女性じょせい「3か月かげつたっても息苦いきぐるしい」

Aug 5, 2021 20:08 1

Furigana

ことし4月つきに新型しんがたコロナに感染かんせんし、一時いちじ、中等ちゅうとう症しょうで入院にゅういんした30代だいの女性じょせい。

感染かんせんから3か月かげつ以上いじょうが経たった今いまも、体からだを動うごかすとすぐに息苦いきぐるしさを感かんじる後遺症こういしょうのような症状しょうじょうが続つづいています。

「いつまで続つづくのか分わからないのが不安ふあんです。若わかい世代せだいでも感染かんせんがどれだけ恐おそろしいかを考かんがえて、気きを付つけてほしい」

女性じょせいは「中等ちゅうとう症しょう」の怖こわさを訴うったえています。

「このまま死しんでしまうのではないか」

大阪おおさか府ふに住すむ30代だいの女性じょせいはことし4月つき、39度どの熱ねつが長引ながびいたため病院びょういんでPCR検査けんさを受うけ、新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんしていたことが分わかりました。

女性じょせいのほか、夫おっとと子こども1人にんの感染かんせんが確認かくにんされましたが、感染かんせん経路けいろは今いまもはっきりしていません。

その後そのご、脱水だっすいや高熱こうねつの症状しょうじょうが続つづき、一時いちじ、血ち中ちゅうの酸素さんその量りょうが88％と低ひくくなったため、大阪おおさか府内ふないの病院びょういんに入院にゅういんしました。

30代だい女性じょせい

「水みずに溺おぼれているような感覚かんかくで、呼吸こきゅうの仕方しかたが分わからないというような状態じょうたいでした。経験けいけんしたことがないしんどさだったので、このまま死しんでしまうのではないかと思おもうくらい不安ふあんでした」

“中等ちゅうとう症しょう” 3か月かげつたっても息苦いきぐるしい

中等ちゅうとう症しょうで入院にゅういんした女性じょせいは肺炎はいえんの症状しょうじょうがみられ、酸素さんそ吸入きゅうにゅうや点滴てんてきを受うけるなどして10日にちほどで退院たいいんしました。

しかし、感染かんせんから3か月かげつ以上いじょうたった今たったいまも、体からだを動うごかすとすぐに息苦いきぐるしさを感かんじる状態じょうたいが続つづき、以前いぜんは当たり前あたりまえにできたことができないことに悩なやまされています。

自転車じてんしゃに乗のれない買い物かいものもつらい

これまでは自転車じてんしゃに子こどもを乗のせて保育園ほいくえんの送り迎おくりむかえをしていましたが、ペダルをこぐとすぐに息いきが苦くるしくなってしまうため、自転車じてんしゃには乗のれなくなりました。

また、重おもい荷物にもつを持もって歩あるくのがつらくなり、米べいなどはスーパーでは買かわずにインターネット通販つうはんを利用りようするようになりました。

電車でんしゃにもなかなか乗のれない

さらに、マスクを長時間ちょうじかんつけていると深ふかく息いきを吸すうことができず、呼吸こきゅうが苦くるしくなるといいます。

このため、マスクを外はずしにくい電車でんしゃにはなかなか、乗のることができなくなりました。

30代だい女性じょせい

「先日せんじつ、電車でんしゃに久ひさしぶりに乗のったのですが、2駅えきくらいでしたが、すごく息苦いきぐるしくなってしまいました。たぶんマスクを外はずせないという不安ふあんがあったんだと思おもいます。マスクをしていると息いきが浅あさくなって、深呼吸しんこきゅうをしても深ふかく息いきを吸すえない感かんじで、苦くるしい感覚かんかくがずっとあるんです。もう電車でんしゃには乗のらず、移動いどうは車くるまを使つかっています」

「つらさ」が伝つたわらないことがつらい

ただ、こうした症状しょうじょうがあっても見た目みために変化へんかがないため、同居どうきょしている家族かぞくにさえ「つらさ」が伝つたわらないといいます。

30代だい女性じょせい

「けがと違ちがって、外見がいけんにはわからないので、しんどさが伝つたわらりづらい。感染かんせんしたほかの家族かぞくは無む症状しょうじょうだったので、実感じっかんがないようで、このしんどさをあまり理解りかいしてもらえないのはつらいです」

大量たいりょうに抜ぬける髪かみ常つねに焦こげくさい臭くさい

症状しょうじょうは息苦いきぐるしさ以外いがいもあるといいます。

髪の毛かみのけが大量たいりょうに抜ぬけるようになったほか、1か月かげつほど前まえからは常つねに焦こげくさい臭においを感かんじたりするようになったといいます。

女性じょせいは、以前いぜんのように、日常にちじょう生活せいかつをなんの心配しんぱいもなく送おくれるようになるのか、不安ふあんを抱だいています。

30代だい女性じょせい

「いつまで続つづいて、いつ治なおるのかわからないのが本当ほんとうに不安ふあんです。実際じっさいにかかってみないと、わからないんですけど、やっぱり怖こわい。若わかい世代せだいでも感染かんせんがどれだけ恐おそろしいかを考かんがえて、気きをつけてほしいと思おもう」

「中等ちゅうとう症しょうでも本当ほんとうにしんどい」

また女性じょせいは「中等ちゅうとう症しょう」ということばから伝つたわる症状しょうじょうの印象いんしょうが実際じっさいには大おおきく異ことなったと振り返ふりかえります。

30代だい女性じょせい

「正直しょうじき、自分じぶんがかかるまでは、中等ちゅうとう症しょうはどういうものか、あまりわかっていなかった。普通ふつうに歩あるけて、ちょっと熱ねつが出でて、食事しょくじもとれて、その程度ていどなのかなって、思おもってたんですが、実際じっさいにかかってみると、中等ちゅうとう症しょうは人ひとと喋しゃべることもできないぐらいしんどいですし、命いのちの危険きけんとも隣り合となりあわせ、といった感かんじでした。重症じゅうしょうの方ほうとかの苦くるしさは想像そうぞうできないのですが、中等ちゅうとう症しょうもそんなに軽かるいものではなく、本人ほんにんにとっては本当ほんとうにしんどかったです」

医師いし「軽症けいしょう・中等ちゅうとう症しょうでもすぐ肺炎はいえん起おきる」

退院たいいんした感染かんせん者しゃのリハビリ治療ちりょうを行おこなっている千里せんりリハビリテーション病院びょういんの橋本はしもと康子やすこ理事りじ長ちょうは、新型しんがたコロナは、退院たいいんしたあとも後遺症こういしょうとみられる症状しょうじょうが続つづくおそれがあることを認識にんしきしなければならないと指摘してきしています。

千里せんりリハビリテーション病院びょういん橋本はしもと康子やすこ理事りじ長ちょう

「新型しんがたコロナは軽症けいしょう・中等ちゅうとう症しょうの人ひとでもすぐ肺炎はいえんが起おきてしまうことが特徴とくちょうだと思おもいます。重症じゅうしょう化かしないからかかっても大丈夫だいじょうぶ、と思おもっている若わかい方ほうもいるかもしれませんが、普通ふつうの風邪かぜのような感覚かんかくを持もつのは危険きけんです。何なんらかの症状しょうじょうが残のこる可能かのう性せいもあることこそがこの病気びょうきの怖こわさだと思おもっています」